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会社に導入されているDXツール、3位ビッグデータ分析、2位クラウドコンピューティング、1位は?

2024.11.28

昨今、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化は、重要な経営戦略となっており、DXを推進しなければ業務効率や競争力の低下は避けられないとまで言われている。

すでに現場では“ChatGPT”などのツールが導入され、文章作成や情報収集などでDX化を推進している企業もみられる。

そこで識学は、2024年8月23日(金)~26日(月)に「企業の“DX化”に関する調査」を行った。

DXの理解は「知らない」が50.8%、勤務している会社の“DX”導入率は22.9%

Q1.あなたはデジタルトランスフォーメーション(DX)について、どの程度理解していますか。

クラウドコンピューティングや、ビッグデータ、AIなどの技術が普及し、“DX”=デジタルトランスフォーメーションという言葉が使われるようになったのは2010年代以降といわれており、まだまだ世間にはあまり浸透していない、耳なじみのない言葉と言っていいだろう。

そこでまず、20代~50代の会社員に、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」について、どの程度理解しているのかを聞いたところ、「知らない」が半数を超え50.8%で、「名前を知っている程度」が36.0%、「理解しており、具体的に説明できる」は13.1%という結果に。

Q2.あなたは企業のDX化(DX=デジタルトランスフォーメーション)と聞いて、どんなことを思い浮かべますか。

では、企業の“DX化”と聞いて、どんなこと・言葉を思い浮かべるのだろうか。自由回答にて聞いてみると、Q1の回答通り、ほとんどの人が「わからない」というものであったが、以下のようなワードも挙がっていた。

・IoT(※モノのインターネット)(27歳女性・ソフトウェア情報サービス業)
・ChatGPT(※対話型人工知能・AI)(36歳女性・医療業)
・AIやIoT(28歳女性・22:卸売り・小売業)
・Itmps(※富士通グループのシステムインテグレータ)(37歳男性・ソフトウェア情報サービス業)
・SaaS(※ネット等を経由して利用できるソフトウェア)(31歳女性・ソフトウェア情報サービス業)
・RPA化(※ロボットによるプロセスの自動化)(54歳男性・金融業)
・電子カルテ(25歳女性・医療業)
・請求書等の電子化(44歳女性・製造業)

職業的に「ソフトウェア・情報サービス業」に勤める人がより具体的な、システムに関するワードが挙がっていた。また、医療関係の人は「電子カルテ」、製造業の人は「請求書の電子化」など、実務の中で取り扱っているであろう事柄も挙がっている。

その他、「AIが人間の仕事を取り去ってしまう。人間全員、解雇。」(51歳男性・サービス業)といった、小説的な発想をする人もいた。

Q3.あなたがお勤めの会社では、デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入していますか。

では実際に“DX”を導入している企業はどの程度あるのだろうか。

勤めている会社で“DX”を導入しているのかどうかを聞いてみると、導入しているのか「わからない」という人が半数を超え52.1%で、「導入している」は22.9%、「導入していない」は25.0%という結果に。

“DX”という言葉自体がまだ浸透しておらす、何が“DX”なのか理解していない人もおり、実は“DX”化されている業務があったとしても、働き手側にとってはまだ「わからない」という人が多いようだ。

導入している“DX”は「AI・ML(機械学習)」「クラウド」「ビッグデータ解析」!一方で、「専門知識の不足」や「コスト面」での懸念も

Q4.以下のDX関連技術やツールと呼ばれるもので、あなたの会社で導入・活用されているものをお答えください。

ではどのような“DX”が導入されているのだろうか。その具体的な内訳をみてみると、「人工知能(AI)・機械学習(ML)」が最も多く31.0%で、「クラウドコンピューティング」が30.7%、「ビッグデータ分析」が22.0%、「IoT(モノのインターネット)」が21.7%と続いた。

中でも「AI」を駆使した対話型回答システム“ChatGPT”などは、最近では情報収集や資料作り、文面作成などで用いられることもあるため、より身近な“DX化”と言えるのかもしれない。

Q5.DXを導入したことで、業務プロセスにどのような変化がありましたか。
Q6.DXを導入したことによる、成功事例と失敗事例をそれぞれお答えください。

次に、Q3で勤める企業の“DX化”について「導入している」と回答した人を対象に、“DX化”によって業務プロセスにどのような変化があったかを聞いてみると、「業務が効率化された」が70.6%と最も高く、「コスト削減できた」51.7%、「従業員の働き方が改善された」28.0%と続いた。

またその具体的なエピソードとして、成功事例と失敗事例のそれぞれを聞いてみると、下記のような意見が挙がっている。

■成功事例

・申請業務をすべてシステム化したことで、ペーパーレスと業務効率化を実現した。(58歳金融業)
・ペーパーレス化が進んだり、リモート会議をするようになり、無駄な移動などに時間を使わなくなり効率的に仕事ができるようになった。(29歳男性)
・資材削減 データ管理がしやすくなり、営業の効率がアップした。(39歳男性・製造業)
・紙のデジタル化によるファイリングの手間がなくなった。(37歳女性・医療業)
・不良品の発生が低減した。(38歳女性・製造業)

■失敗事例

・AI、ブロックチェーンを活かしきれておらず、投資効果を得られていない。(53歳女性・保険業)
・これまでよりもセキュリティ面での管理の難易度や手間が増えた。(27歳男性・サービス業)
・開発費用をペイできない。(37歳男性・ソフトウェア情報サービス業)
・コストが予想以上にかかった。(42歳女性・製造業)
・ついていけない高齢社員が多い。(44歳男性・サービス業)
・人が異動などすると制御できる人がいなくなり使い方がわかる人がいなくなった。(32歳女性・製造業)
・できる人とできない人の二極化がハッキリしました。(36歳女性・ソフトウェア情報サービス業)

Q7.DXを導入にしたことで、成果はあったと思いますか。

ここまで“DX化”における様々な具体的事例を見てきたが、業務全体を俯瞰してみたとき、“DX化”の成果についてはどのような評価がされているのだろうか。

その内訳をみてみると、「成果があった」が65.0%で、「どちらとも言えない」30.8%、「成果はなかった」4.2%と続いた。このことから、“DX化”による成果は概ねあったといえそうだ。

Q8.DXの導入における課題を教えてください。
Q9.あなたがお勤めの会社で、DX化されていない課題として考えられることを教えてください。

また“DX化”における課題について、導入している企業と導入していない企業のそれぞれに聞いたところ、導入している企業では、「技術的な専門知識の不足」43.4%、「コストが高い」35.7%、「セキュリティリスク」35.0%などが上位に挙がっていた。

一方、導入していない企業の課題やその理由については、「コスト」によるものが最も高く33.8%、「経営層の理解不足」「技術的な専門知識の不足」が同率で20.4%という結果に。

Q9.以下の業務のデジタルツールで、あなたの会社で導入・活用されているものをお答えください。

最後に、業務においてそれが“DX化”であるかどうかに関わらず、身近な“デジタルツール”の導入有無について聞いたところ、最も多かったのは「オンライン会議ツール」が50.3%で、「オンラインチャットツール」38.7%、「クラウドサービス」34.3%、「オンラインスケジュール管理システム」29.3%と続いた。

製造業などで用いられる“AI”を使った在庫管理など、「具体的に“DX化”された」といえるものはなくても、その前段階ともいえるであろう、“デジタルツール”の導入については、やはり多くの企業で活用されているようであった。

調査概要
調査機関:株式会社識学
調査対象:20歳~59歳の会社員(正社員)
有効回答数:スクリーニング調査…1920サンプル/本調査…300サンプル
調査期間:2024年8月23日(金)~26日(月)
調査方法:インターネット調査
※本調査では、小数点第2位を四捨五入している。そのため、数字の合計が100%とならない場合がある。

関連情報
https://corp.shikigaku.jp/

構成/Ara

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