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「受領」と「拝受」の違いとは?おさえておきたい使い方の注意点

2025.01.11

日本史における「受領」とは国司を務める階級のこと

受領という言葉は、「国司を務める階級」として、日本史でも登場します。

品物や代金を受け取ったことを意味する言葉は「じゅりょう」と読みますが、平安中期以降の、任国に赴任して政務を執った国司の最上席の者をあらわす際は「ずりょう」と読むことに注意しましょう。

 

「受領」の類似表現

受領には、すでにご紹介した拝受や受理のほかにも、いくつかの類似表現が存在します。ここでは、それぞれの表現の意味を確認しましょう。

■領収

「領収」は、金品を受け取って納めることを指す言葉です。一般的には、領収書の発行がなされる場面で使われます。「代金を領収しました」など、日常的にも使われることが多い表現の1つです。

 

参考:デジタル大辞泉

 

■査収

「査収」は「さしゅう」と読み、金銭や物品、書類などをよく調べて受け取ることを意味する言葉です。受領は「受け取った」ことをあらわすのに対し、受け取るだけでなく、その内容をよく確認するという点がポイントといえるでしょう。

通常、「ご査収ください」という形で、ものを送ったり渡したりする側が使用します。

 

参考:デジタル大辞泉

 

■受納

「受納」は「じゅのう」と読み、贈り物の金品などを、受け取って納めることをあらわす表現です。「報奨金を受納する」などと使用します。受け取ってほしい相手に向けて、メールや手紙で「ご受納ください」と伝えるケースも多くみられます。

 

参考:デジタル大辞泉

 

■接受

「接受」は「せつじゅ」と読み、受け取ることや受け入れることを意味する言葉です。「外交文書を接受する」などと使います。

 

参考:デジタル大辞泉

 

■賜る

「賜る」は「たまわる」と読み、もらうと与えるの両方をあらわす言葉です。目上の方からもらうという意味で使用する際は謙譲語、目上の人が目下の人にものを与えるという意味で使用する際は尊敬語として使います。

謙譲語としては「○○様よりご祝辞を賜りたいと存じます」、尊敬語としては「何卒ご理解賜りますよう、お願い申し上げます」などと使用します。

 

参考:デジタル大辞泉

■いただく

「いただく」は、「もらう」の謙譲語です。自分の行動をへりくだり、相手を立てるために使う表現であり、上司や取引先などの目上の方に対して頻繁に使われます。「アドバイスいただき、どうもありがとうございます」などと使用します。

 

参考:デジタル大辞泉

 

「受領」の反対表現

ここからは、受領の反対表現をみていきましょう。基本的に、品物や金銭などを引き渡す側の表現が該当します。

 

■授与

「授与」は「じゅよ」と読み、文字通り授け与えることを意味する言葉です。「卒業証書を授与する」「授与式」のように使用します。

 

参考:デジタル大辞泉

■交付

「交付」は「こうふ」と読み、役所や機関などが一定の手続きを行った人に対して、書類を発行したり金銭を供与したりすることをあらわす言葉です。「証明書を交付する」などと使います。

 

参考:デジタル大辞泉

■納入

「納入」は、物品や金銭などを受け取るべき人や場所などへ渡すことを意味する言葉です。「授業料を納入する」などと使います。

 

参考:デジタル大辞泉

■納品

「納品」とは、依頼を受けた商品を依頼先に納品することを指す言葉です。「注文主に納品する」「納品書」などと使用します。

 

参考:デジタル大辞泉 

■提出

「提出」とは、書類や資料などを、公の場などに差し出すことをあらわす言葉です。「レポートを提出する」「辞表を提出する」といったように用います。

 

参考:デジタル大辞泉 

 

「受領」の意味を理解して正しく使おう

受領は、品物や代金を受け取ったことをあらわします。「領」には「納める」という意味があるため、受領は単にものを受け取ることにとどまらず、「受け取って自分のものにする」というニュアンスを含むことがポイントです。

やや硬い表現ではあるものの、受領という言葉自体は敬語表現ではありません。そのため、目上の方や取引先に対しては敬語表現を添えて、「受領しました」や「受領いたしました」と使う必要があります。

受領に似た表現として、拝受や受理が挙げられます。ただし、拝受は謙譲語であるためより丁寧な印象を与えられる点や、受理は対象物が書類に限られ、受け取った後に処理を行う点などが受領との違いといえるでしょう。

そのほか、領収や査収、受納などの類似表現もあります。なお、反対表現には、授与や交付、納入などの品物や金銭を引き渡す表現が該当します。

受領という表現は、「お気持ちをありがたく受領いたします」といったように、「気持ち」を受け取った際に使用するのは避けましょう。文語的な表現のため、日常会話で使うと違和感を与えてしまう場合があることにも、注意が必要です。

受領を用いた代表的な言葉は、「受領書」や「受領印」などです。これらは、「受け取った・受け取っていない」といったトラブルを防止するのに役立ちます。

受領の意味や類似表現との違い、使う際の注意点などを押さえて、正しく使いこなしましょう。

 

構成/橘 真咲

 

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