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中小企業の営業担当が直面する課題は?ありがちな失敗とタイプ別の商談先アプローチ方法

2024.11.25

独自メソッド「6色カラーインサイト営業」

同社では、こうした課題を解決に導き、失敗を減らす独自メソッド「6色カラーインサイト営業」を用いているという。これは商談先の経営者のパーソナリティを6つのタイプのいずれかに迅速に分類し、それに基づいて最適な営業を行う手法だ。

5分間の初期対話で経営者のパーソナリティを6つのタイプのいずれかに迅速に分類し、それに基づいて最適な営業戦略を即座に展開する。

(1)数値型、(2)思想型、(3)協調型、(4)創造型、(5)直感型、(6)行動型の6つに分かれる。(1)の数値型は、まず頭で考える、データや数値を好むタイプの経営者となる。

「6色カラーインサイト営業」開発の背景

山本氏に、開発の背景について聞いた。

「6色のカラーインサイト営業は、営業活動における成約率向上を目指し、競合他社との差別化を図るために開発しました。従来の営業手法は、多くの場合、担当者の経験やスキルに依存しているため、成果に再現性が欠け、属人的な営業体制が問題となっていました。

特に商談フェーズでの再現性が課題だと感じており、商談先の経営者のパーソナルカラーを迅速に分析し、個々のタイプに最適化された戦略を展開する手法を開発しました。マーケティング活動が効率化されたとしても、商談フェーズで相手に適したアプローチを取らなければ、成約まで至らないケースが多いため、この問題を解決するためのメソッドとして活用しています」

なぜ経営者のタイプに的を絞ったのか?

「決済権を持つ経営者の心理が、営業の成否を大きく左右することに着目したためです。商談の成約率は、経営者の意思決定のタイミングやスピード、またそのアプローチに対する反応が鍵を握ります。そこで、経営者を6つのタイプに分類し、初期対話でそのビジネス上のパーソナルカラーを迅速に分析する手法を取り入れました。この手法により、経営者のタイプに応じた柔軟な戦略を即座に展開し、決済プロセスのスムーズな進行を実現。結果として、成約率の向上と営業活動の効率化を図ることが可能になります」

実際の成功事例

あるシステム開発会社との商談において、本メソッドを利用して成功した事例を教わった。

オンライン商談にて、『協調型』の特性に寄り添い、穏やかで調和的な対応を取ることで、成約率を高めた事例だという。

・経営者のタイプは?

「商談先の経営者は『協調型』であり、オンライン商談においても人間関係や調和を重視する特徴が見受けられました。協調型の経営者は、話し方が穏やかで、相手の意見を丁寧に聞く姿勢があり、話の進め方も急かすことなく、じっくりと考えながら決断する傾向があります。オンラインでも、返答のスピードがゆっくりで、感情やフィーリングを大切にすることが会話から感じ取れました」

・オンライン商談での対応

「オンライン商談では、リラックスした雰囲気を大事にし、あえて商談開始前に雑談を交えることで心の距離を縮めました。ビジュアル面も工夫し、背景には柔らかいアースカラーの壁紙を使用し、相手が安心感を抱けるような環境を演出。商談中は、提案内容に加えて、導入後のフォロー体制やチーム全体のメリットを強調し、特に経営者の周囲の従業員や顧客にも好影響がある点をしっかり伝えました」

・商談成立につながった流れ

「協調型の経営者は、周囲の意見や反応を確認しながら慎重に進めるため、即決を求めるのではなく、段階的な進展を意識し、導入後も伴走型のフォローアップを保証することで、商談成立につながりました」

中小企業は、人手不足ゆえに属人化しやすいなどの独特の課題を持ち合わせている。だからこそ、解決策として効果的な標準化メソッドを用いることが有効だ。その一つとして、参考になりそうだ。

取材・文/石原亜香利

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