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中小企業の営業担当が直面する課題は?ありがちな失敗とタイプ別の商談先アプローチ方法

2024.11.25

人手不足や新規顧客拡大ニーズなど、中小企業は営業活動に苦戦しがちだ。さまざまな課題に直面している中、失敗も起こりやすい。今回は営業のプロに、中小企業の課題やよくある営業の失敗、その対応策を聞いた。

中小企業の営業にまつわるよくある課題

今回、話を聞いたのは、独自の営業メソッドを用いて中小企業をサポートする株式会社CTFGROUP代表取締役CEO 山本真聖氏。

山本 真聖氏
株式会社CTF GROUP 代表取締役CEO
2018年 大手営業支援会社にインターン生として入社、新規事業の立ち上げやインサイドセールスチームの構築、経営者へのビジネスマッチングなどを経験。 2019年大手営業支援会社へ入社し、営業部で年間約1000人の経営者へのソリューション営業に従事。マネージャー職として社員管理とチーム売上管理に従事し売上拡大に貢献し、2021年に当時の東証マザーズへの上場を経験。 その後、マーケティング全般(インバウンド、アウトバウンド)のご支援を強みとした株式会社CTF GROUPを設立。

日本の一般的な中小企業の営業活動においては、次のような課題が多いという。

●人材不足

・案件を増やしたいが営業で動ける人材が不足していたり、そもそも営業マンがいない。
・社内のマンパワーが足りず直近の新規案件を受けられないが、今後の見込み顧客を増やしたい。

●新規顧客・マーケット開拓ニーズ

・既存顧客からの発注量や受注単価が減っており、新規顧客を増やしたい。
・既存事業を他業界・業態に横展開したり、新規事業のマーケットを開拓したい。

●売上維持が困難

・これまでは紹介を中心とした人脈営業やWEBからの問合せがメインで、売り上げ維持がむずかしい。

●ピンポイントに受注を増やしたい

・年間を通して閑散期など、ピンポイントに受注を増やしていきたい。

「多くの中小企業では営業マンが不足しており、既存顧客からの売上が多くを占めているケースが多い印象です。しかしながら新規開拓のための人・モノ・金・情報といったリソースが不足している点が大きな課題です」

中小企業の営業活動でよくある失敗と解決策

そんな課題を感じている中小企業が、なんとか営業活動を行うものの、失敗してしまうケースもある。山本氏は多い失敗として、次の3つを挙げる。

1.リソースを無駄にしてしまう

「顧客層を明確に定めていないために、リソースを無駄にしてしまうケースが多々あります。まだ自社のサービスや商品に興味を持っていない潜在層とすでにニーズを持っている顕在層の分析が不十分であると、営業活動の方向性が誤ることがあります。

特に、ターゲット市場に対して最適なアプローチ方法が確立されていない場合、限られたリソースが効率的に活用されません。加えて、良いサービスや商品を持っているにもかかわらず、認知度の向上やマーケティング活動に十分な力を注げていないことも、売上や成約数の伸び悩みの原因となりがちです。これにより、競争優位性を持ちながらも、見込み顧客に訴求しきれないことが頻発します。

このような問題を避けるためには、顧客の心理やニーズを深く理解し、適切なチャネルや手法でアプローチする営業の仕組みが必要です」

2.一人の営業マンが辞めると営業力が低下する

「中小企業の営業は属人的な組織になりがちというのも課題の一つです。多いのは担当者が辞めると営業力が低下し、業績が悪くなるケースです。防止するためには誰が営業しても成果を出せる『効果性の高い営業プロセスの仕組み』が必要です。

例えば、どのターゲットにどんな手法でアプローチすれば、どれだけの商談や発注につながるか、明確に数字で把握し、営業プロセスを可視化することが重要です。ターゲットを明確にしたテストマーケティングを通じて、安定した成果を出す営業体制を作ることが、持続的な成長のカギとなります」

3.人手不足で売上停滞・既存顧客への依存度が高く売上急落

「効果性の高い営業プロセスの仕組みができていないことに加え、営業マンが不足しているために新規顧客開拓が進まず、売上の成長が停滞しがちです。また、既存顧客への依存度が高いため、発注量や単価の減少により売上が急落するリスクがあります。さらに、人脈営業やWEBからの問い合わせに頼る企業は、営業活動が属人的で非効率になりがちです。これを解決するためには、効果性の高い営業プロセスを構築し、効果的な新規開拓戦略を実行することが重要です」

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