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知ってる?ビジネスシーンに欠かせない「レジュメ」の語源と「アジェンダ」との意味の違い

2025.12.22

レジュメとは何か、意味・定義を解説します。類似用語との違いや、なぜ作成が必要なのか理由も紹介しました。併せて、実際の書き方とポイントもまとめています。

レジュメの意味と基本的な定義

レジュメという言葉は、さまざまな場面で活用されています。意味や定義を把握し、レジュメに対する理解を深めていきましょう。

■レジュメの語源と本来の意味

レジュメとは、フランス語の『résumé(レジュメ)』を語源とする言葉です。元々は『要約・概説書』を意味します。フランス語の動詞『résumer(要約する)』の過去分詞が、名詞化されたものです。

日本では、学術分野やビジネスなど、幅広い場面で使用されています。特にビジネスシーンでは、会議や打ち合わせの要点をまとめた資料として欠かせないものです。

英語圏、特にアメリカやカナダでは、履歴書を意味する言葉です。そのため、現在は日本でも、就職活動の場面で『履歴書』の意で使われることがあります。『内容を簡潔にまとめた文書』という、広い意味で使える言葉といえるでしょう。

■レジュメの3つの主要な使用分野

レジュメが使われる分野は主に3つあります。研究・教育分野では、学術的な経歴や研究業績を示す文書を指します。記載内容は、学位や研究テーマ、論文発表歴などです。

ビジネス分野では、会議やプレゼンテーションの参加者へ配布する資料の意味で使われています。クライアントやパートナーに対して、自社のビジョンや提供サービスの特徴、過去の実績などを具体的に示す文書を指すこともあります。

3つ目の分野は、就職・転職活動です。履歴書や職務経歴書同様、スキルや経歴をアピールするツールとなります。

レジュメと類似用語の違い

プレゼン
(出典) pixta.jp

ビジネスシーンでは、会議資料としてレジュメ以外にもさまざまな用語が使われており、その使い分けが重要です。レジュメと混同されやすい主要な類似用語について、特徴と適切な使用場面を解説します。

■アジェンダとの違い

『アジェンダ』もレジュメと同様、ビジネスシーンで活用される言葉です。どちらも会議の概要を書く書類のため、使い分けに悩むかもしれません。

アジェンダには基本的な項目として、『会議の日程』『開催場所』『会議で話し合う議題』などを書き込みます。英語では『予定表』の意味を持ち、いつ、どのような内容を話し合うのかといった『予定』を書き込むことがポイントです。

レジュメはアジェンダと似たような形式を取ることもありますが、話す内容が決まっているプレゼンテーションやセミナーなどでは『発表内容の要約』が含まれます。レジュメの中にアジェンダの内容が含まれるケースもあるものの、基本的には異なるものと考えておきましょう。

■サマリーやアウトラインとの違い

サマリーは、レジュメと同じく『要約』という意味を持つ言葉です。しかし、ビジネスで使用する場合、意味は異なります。

レジュメは会議の内容や議題を要約したもので、会議が始まる前に配布する資料です。サマリーは会議が終わった後に内容を要約し、参加者に配布される資料を指します。

似たような言葉に『アウトライン』もあります。アウトラインは『大まかな概要』を表す言葉です。レジュメよりも幅広い用途で使われることが多く、プレゼンの概要やプロジェクトの大まかな流れなど、業務の輪郭をつかむために作られます。

■アブストラクトとの違い

アブストラクトは、主に学術論文や研究報告で使う要約形式です。研究の目的・方法・結果・結論を簡潔にまとめ、読者が本文を読む前に内容を把握できるようにします。

レジュメと似たような意味を持ちますが、使う場面が異なります。一般的なビジネスのプレゼンテーションや会議では、レジュメやアジェンダを使う方が多いでしょう。

ビジネスであっても、論文形式の書類を提出する必要がある場合や、本文を読むことなく内容を理解できるようにまとめなければならない場合などは、アブストラクトを使う可能性もあります。

ビジネスレジュメを作成する理由

資料作成
(出典) pixta.jp

ビジネスシーンでのレジュメといえば、ほとんどの場合プレゼンテーションや会議前に配布する資料を指します。なぜ事前にレジュメを作成する必要があるのか、理由を押さえておきましょう。

■参加者に会議の内容を伝えるため

レジュメには、参加者に向けて会議の内容を伝える役割があります。いつ・どこで・どのようなテーマで話し合うのかがレジュメに書いてあれば、参加者は準備がしやすくなります。

開催場所や日時はもちろん、議題や添付資料の有無も、参加者にとっては重要な情報です。各自が内容をチェックし、事前に質問・アイデアを考えておく際にも役立ち、スムーズな会議進行につながります。

■時間を効率的に使うため

会議を開催することを伝えていても、具体的な方向性が決まっていない場合、話し合いの途中でテーマから脱線してしまう可能性があります。

レジュメを作成し、今回の会議で何を決定しなければならないのか、何について話し合うべきなのかを明確化すると、脱線や停滞のリスクが軽減できるでしょう。

会議の終了時間も合わせて書かれていれば、時間を無駄にせず効率良く会議が進められます。

■情報をまとめて会議の進行を促すため

会議の進行中に、流れを簡単に把握できることも、レジュメを作成するメリットの一つです。複数の報告や議題がある場合は、レジュメにも書き込まれているはずです。手元にレジュメがあることで、参加者はいつでも手軽に情報を確認できます。

レジュメは会議のスケジュール表としても、役立ちます。内容が複雑で時間のかかりそうな会議は、議題ごとに時間配分を書き込んでおくと、進めやすくなるでしょう。

実践的なビジネスレジュメの書き方

会議資料
(出典) pixta.jp

ビジネスでのレジュメは、どのように書けばよいのでしょうか?構成の作り方や基本項目の書き方など、具体的なポイントを解説します。

■基本項目を設定する

まずはレジュメに記載するべき、基本的な項目を設定しましょう。会議用のレジュメでは、以下のような項目が考えられます。

  • 会議名
  • レジュメ作成者もしくは報告者名
  • 会議の開催場所
  • 会議の日程・時間
  • 参加者
  • 議題
  • 話し合うべき具体的な内容
  • 参考となる資料

レジュメを何に使用するかによって基本項目は変わりますが、おおむね会議やプレゼンテーションの概要を書くことになるでしょう。抜けがないように、必要事項を考えていく必要があります。

■項目別の内容を簡潔に要約する

基本項目が決まったら、以下のように内容を埋めていきましょう。

  • 会議名:2025年夏の新商品企画会議
  • 作成者:(作成者の氏名)
  • 開催場所:◯◯ビル 6階会議室
  • 開催日時:2025年5月11日 9:00〜11:00
  • 参加者:◯◯部長、企画部
  • 議題:2025年夏に販売する新作スイーツの方向性
  • 具体的な内容:「新作スイーツに使用する果物を決定」「スイーツの種類を決定」
  • 資料:前年の売上データ、他社の売上動向を別途PDFにて添付

レジュメを書くときは、各項目が長くなりすぎないようにする必要があります。会議で検討するテーマや話し合う内容は、簡潔にまとめましょう。

別途詳しく説明する必要がある場合は、資料として添付するか、補足項目を付け足すと読みやすくなります。

■補足情報やファイルを添付する

レジュメはあくまで情報を簡潔にまとめることが目的のため、細かい資料は別途用意しましょう。補足情報や、会議前に目を通してもらいたいデータなどがあるときは、基本項目に『参考資料』のように設定し、別途資料があることを伝えます。

資料が用意できている場合はレジュメと一緒に参加者に配布しましょう。後日になる場合は、レジュメ内に資料の配布予定を書いておき、会議が始まる前までに配布します。

ビジネスシーンでレジュメを活用しよう

資料のチェック
(出典) pixta.jp

レジュメは、要約や概要を示す文書として、研究・教育、就職活動、ビジネスシーンで広く活用されています。アジェンダやサマリーなどの類似用語とは異なる特徴を持ち、それぞれの用途に応じた使い分けが重要です。

ビジネスシーンでは、主に会議をスムーズに進行するために用いられます。議題や日時、参加者情報を明記し、会議の要点や結論を明確に示すことで、情報共有がしやすくなるでしょう。

作成の際は簡潔性を重視し、詳細な資料が必要な場合は別途作成・配布することがポイントです。レジュメの利点や作り方のコツを押さえて、上手に活用しましょう。

構成/編集部

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