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会議の目的は「共有」にあらず!会議を成功させる3つの準備

2024.11.27

 社内会議がどういった目的で行なわれているのかについて、217社に調査しました。各社の社内会議の中で「共有」「決定」「アイデア出し」に費やされる時間の比率を調べたところ、予想外に少なかったのが「決定」です。会議の13%しか費やされておらず「決めない会議」がいかに多く存在しているのかがわかりました。そんな会議を見直したいのなら、次の3つを念頭に置きましょう。

【1】資料のフォーマットを統一しアジェンダを添えて事前配布

 時間をかけて資料を作っても活用されなければ意味がありません。資料をレビューする側も情報量が多すぎると頭に入りません。だからこそ会議の資料は様式=フォーマットを統一して、入力する情報を制限したほうがいいのです。資料のフォーマットが統一されれば、資料をどう作ろうか考える時間や、各上司によって異なる指示によって資料を作り直す時間を大きく削減できます。

 そして、会議がうまくいったら、その際に使った資料を社内で広く共有してください。相手を動かせた成功資料を使い回すと、資料作成の効率が高くなるのです。なお、会議資料は、アジェンダとともに参加者へ事前に送っておきます。資料を添付するだけでなく、その資料をどのように使うのか、目的を明記してください。

 また、すべてのページをサッと見てきたほうがいいのか、あるいは特定のページだけじっくりと読んだほうがいいのか、しっかりと伝えるようにしましょう。参加者が指示どおりに資料を見てきていれば、会議のスタートダッシュを上手に切ることができるのです。このことが、会議のよりよいアウトプットにつながっていきます。

【2】招集文の「件名」を工夫して参加者を引き込むようにする

 参加者は会議でアウトプットを出すための重要なパートナーです。会議に参加することが目的の参加者や、受け身の姿勢で何となく参加した人がいると、会議を成功に導くことはできません。そのため、参加者には会議を「自分事」として考えてもらうことが重要です。

 具体的には、事前にアジェンダに対する腹落ち感を持たせて、自分の役割を認識させることが挙げられます。その意味で、招集メールを受信した時に記憶に残りやすいタイトル=件名で動機づけができれば、一緒に成果を出すためのパートナーとして、参加者を巻き込むことができるはずです。クライアント企業の社内会議を8000時間以上録画して分析した結果、アウトプットが出た会議の招集メールには、タイトル=件名に3つの共通点がありました。

●会議目的が記載されている

●14文字以上、24文字以下

●参加者へのメッセージ性がある

 これらの共通点を真似して会議を招集したところ、18社486名のうち、75%が「会議がうまく進むようになった」と回答しました。

【3】ありがちな「60分」ではなく「45分」を標準にする

 217社にアンケートをしたところ、社内会議の92%が「60分」で行なわれていました。しかし、必ずしも60分である必要はありません。それより短い時間でアウトプットが出るのであれば、それに越したことはないのです。22社のクライアント企業と協力して会議の長さは何分が適切なのか、行動実験をしました。結果として、アウトプットが出て会議参加者の満足度が最も高かったのが45分。会議が時間どおりに始まる可能性も約1.7倍に上がりました。45分で終了すると、次の会議まで15分のスキマ時間が生まれることも増え、それを利用した立ち話や雑談から、重要な意思決定に至ることも多々あります。

 なお、Googleのグループウェアを導入している某広告代理店では、Googleカレンダーの予定を入力する際のデフォルト設定を「60分」から「45分」に変更したところ、会議時間が24%減ったそうです。読者の皆さんも、今回紹介したいずれかを実践してみてください。「あ、意外とよかった」という意見が出たら「意識」が変わった証拠。意識が変われば、無駄なことをやめられるようになります。効果があったものをどんどん採り入れて、生産性を高める努力を続けていきましょう。

社内会議の構成比率

リサーチした企業のうち、会議の目的として圧倒的に多かったのは「共有」の65%。月曜日の午前や水曜日に行なわれる定例会議は、その多くが情報共有が目的でした。より多くのことをスピーディーに決めることこそが成果につながるのに、現状では「決定」を目的とする会議が少ないのです。

文/越川慎司

全員がリモートワーク・複業・週休3日を実践するクロスリバーの代表。約700名のほぼ全員がリモートワークのキャスターにおける事業責任者も兼ねる。

800社17万3000人のAI行動分析でわかった「仕事の無駄」を絶つ超タイパ仕事術

「時短を意識して仕事を進めるためには、一日を通して計画的に準備することが大切です。仕事時間だけに意識を傾けるのではなく、働く前後の時間を有効に活用することも心がけましょう。精神を落ち着かせることや、リフレッシュのための時間を確保することで、仕事時間中の効率が高まり、結果的には時短につながります」と話すのは、ビジネスコンサルタントの越川慎司さん。

複業・週休3日を実践しながら800社へ働き方改革のノウハウを提供し、24冊以上のビジネス書を執筆している、まさに仕事の達人だ。同氏がこれまでに働き方改革を支援してきたのは800社以上にのぼる。クライアント企業の優秀なビジネスパーソンに見られる行動を分析して導き出した、業務の無駄を徹底的に省き、仕事のタイパ(タイムパフォーマンス)を高める方法を著書「最速で結果を出す超タイパ仕事術」で詳しく解説している。

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