小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

スーパーやコンビニでスイーツを買う時代、老舗洋菓子チェーン店はどう生き残る?

2024.11.17

「スイーツ」といえば「コンビニ」が浮かぶようになったのは、いつ頃からか。スーパーやコンビニでのスイーツの販売が一般的となった1990年以降だが、筆者の記憶では、「コンビニスイーツ」という言葉が定着したのは、ローソンが2009年に発売した「プレミアムロールケーキ」の大ヒット以降のような気がする。

コンビニスイーツの台頭で苦戦をする老舗洋菓子チェーン

コンビニスイーツの台頭で苦戦を強いられているのが、「不二家」「銀座コージーコーナー」など、老舗洋菓子チェーン店。矢野研究所が2024年に実施した調査によると、2022年度の「和・洋菓子、デザート類総市場の流通チャネル別構成比」は、スーパーなどの量販店が37.3%、コンビニエンスストアが19.1%、百貨店が17%であり、専門店・路面店は6.4%に過ぎない。

そもそものパイが小さい中で好調なのが、駅近ではなく郊外ロードサイドでフリースタンディング型店舗をメインに展開をしている「シャトレーゼ」。コロナ禍で菓子市場がダメージを受ける中、車で訪れるロードサイド店がほとんどのため営業を続けられたことで評価が高まり、同社の2022年の売上高は2019年比で184%に達した。

また一時期、閉店が相次いでいた「不二家」は、食品スーパーなどに製品を納入して販売する「納品店」に舵を切ったことで、コロナ以降の2020年6月以降、店舗数が増加に転じている。この戦略の成功により2024年9月期の売上高は、7期ぶりに過去最高を更新した。

そんな中、シャトレーゼ・不二家と並ぶ「洋菓子チェーン店御三家」のひとつで、「不二家」と同じ、駅近・路面店で展開をしている「銀座コージーコーナー」の、“次の一手”が注目されている。

株式会社銀座コージーコーナーは、1948年創業、全国に約420店舗(首都圏直営店舗180店舗)を展開。写真は銀座1丁目本店

銀座コージーコーナーが、プレミアムギフト用の3ブランドをスタート

ロッテの子会社で、全国で約420店舗を展開する「銀座コージーコーナー」は、2024年11月29日に、プレミアムギフト用の新ブランド商品「SAVOIRFAIRE(サヴォアフェール)」、「CHARITES」(カリテス)、「lastnote」(ラストノート)」3ブランドを同時リリース

銀座コージーコーナーの新ギフトブランド「SAVOIRFAIRE(サヴォアフェール)」(左)、「CHARITES(カリテス)」(中)、「lastnote」(ラストノート)」(右)のイメージビジュアル

新ブランド発表会で株式会社座コージーコーナー商品開発本部 本部長 木村剛征氏は、「特に需要が高まっているギフト用商品で、既存商品にはなかった世界観やビジュアル、パッケージなど細部までこだわり、創り上げた」と語った。

入社して30年間コージーコーナー一筋、今年の3月までは経営戦略本部長で、今回の新ブランドが商品開発部としての初挑戦だと語る株式会社座コージーコーナー商品開発本部 本部長 木村剛征氏

目指したのは、「コージーコーナーだとはだれが見てもわからないブランド」

「銀座コージーコーナーは2023年に創業75周年を迎えたが、80年、100年を見据えてさらなる成長を図るために、『これまでと違う新たな挑戦』が必要だと考えた。いわゆる老舗と言われる会社をどうやって成長させていくべきなのかを考えた時、まずコージーコーナーを1回立ち止まって見つめ直すことが必要だと考えた」(木村氏)

だが社会人となってからはコージーコーナー一筋だった木村氏は、自らのブランドを客観的に見ることに不安があった。そこで頼ったのが、パッケージデザイングラフィック株式会社ヘルメス。ハーゲンダッツやカルビーを始めとした2,500社を超えるクライアントのパッケージデザインを経験している同社とともに、コンセプトやデザインを練り上げた。

目指したのは、“老舗からの脱却”。『今までの延長線上であってはいけない』『コージーコーナーだとはだれが見てもわからないブランドを創ろう』ということを言い続けた。「決して自己否定しているわけではなく、これまでのスイーツのイメージを打ち破るような新しい挑戦が必要だと考えた」と木村氏は振り返る。

木村氏は「完成した3ブランドを最初に見た時は、ワクワクした。銀座コージーコーナーの新しい顔として、次世代を担うブランドに育てたい」と語る。コージーコーナーらしくなさ、これまでのスイーツのイメージを変えるような3ブランドはどんなものなのか。

職人をイメージした高級ブランド「SAVOIRFAIRE(サヴォアフェール)」

一つ目のブランド「SAVOIRFAIRE(サヴォアフェール)」とは、フランス語で靴やバッグなどのメゾンの職人技の意味。その言葉どおり、身につけることで気分が高揚するハイブランドのアイテムのようなお菓子をイメージした、銀座コージーコーナー史上、ギフト用最高級ブランドだという。する。会社での贈り物や大切なご挨拶など、フォーマルなシーンのギフトにおすすめとのこと。

キャッチコピーは「パティシエのインスピレーション その輝きをひとくちに。」

ふんわりフィナンシェ「モワルーズフィナンシェ」4個とタルトタタン4個を詰め合わせた「dignité(ディニテ)」(4,104円※税込み、以下同)などを販売

パッケージはパールのようなグラデーションで、上質感のある「光」を表現。半月型のパッケージは、「シャティーモンターニュ(焼きモンブラン)」を詰めた「éclair<エクレール>」で、エクレールの名前の由来である雷イメージしたという。

焼モンブラン「シャティーモンターニュ」

ふんわりフィナンシェ「モワルーズフィナンシェ」

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年11月15日(金) 発売

DIME最新号は「2024年ヒットの新法則!」、永尾柚乃、小田凱人、こっちのけんと他豪華インタビュー満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。