もう間もなく、冬のボーナスの本格的な支給時期がやってくる。今年、中小企業において冬のボーナスを支給する会社はどれくらい存在するのか。また、昨年と比べて支給額が増加する会社と減少する会社、どちらが多いのだろうか?
フリーウェイジャパンはこのほど、中小企業/零細企業の代表取締役・個人事業主120人、従業員103人の計223人を対象とした、「冬のボーナスに関するアンケート」を実施し、その結果を発表した。
TOPIC.1 冬のボーナスを支給予定あり/支給済みの経営者は34.2%で、昨年から7.8ポイントの減少
■今年度の上期と下期の業績 「変化なし」が最多の40.8% 昨年度から大きな変化は見られず
Q1. 今年度の上期と下期で業績に変化はありましたか?SA
対象者:代表取締役の方(n=76)
代表取締役に、今年度の上期と下期で業績に変化はあったか聞いたところ、「変化なし」が40.8%で最も多く、次いで「年間を通して、業績が下がった」が26.3%、「年間を通して、業績が上がった」が23.7%、「上期は業績が上がったが、下期では業績が下がった」が6.6%、「上期は業績が下がったが、下期では業績が上がった」が2.6%という結果だった。
■冬のボーナスを支給予定あり/支給済みの経営者は34.2%で、昨年から7.8ポイントの減少
Q2. 冬のボーナスの支給予定はありますか?SA
対象者:代表取締役の方(n=76)
代表取締役に、冬のボーナスの支給予定はあるか聞いたところ、「支給予定あり/支給済み」が34.2%、「支給予定無し」が30.3%、「ボーナス制度が無い」が28.9%、「未定」が6.6%という結果だった。
■支給額について、昨年の冬ボーナスと比べて「全体的に増加した・増加する」回答は42.3%
Q3. 昨年の冬ボーナスと比べて増減はありましたか?SA
対象者:Q2で「支給予定あり/支給済み」と答えた方(n=26)
上記で「支給予定あり/支給済み」と答えた人に、昨年の冬ボーナスと比べて増減はあったか聞いたところ、「変わらない」が46.2%、「全体的に増加した・増加する」が42.3%、「全体的に減少した・減少する」が11.5%という結果だった。
■従業員が回答 昨年冬ボーナスからの支給額の変化は 「増加した」51.3%、「変化なし」48.7%、「減少した」は0.0%
Q4. 冬のボーナスは支給されましたか?または支給予定はありますか?SA
対象者:従業員の方(n=147)
Q5. 2023年の冬のボーナスと比べて増減はありましたか?SA
対象者:Q4で「支給された」、「まだ支給されていないが、支給される予定で支給額も把握している」と回答した方(n=39)
2024年の冬のボーナスについて、従業員で「支給された」、「まだ支給されていないが、支給される予定で支給額も把握している」と回答した人に、2023年の冬のボーナスと比べて増減はあったか聞いたところ、「変化なし」が48.7%、「やや増加した」が35.9%、「増加した」が15.4%、「減少した」「やや減少した」はそれぞれ0.0%だった。
Q6. 支給額はいくらですか?SA
対象者:Q4で「支給された」、「まだ支給されていないが、支給される予定で支給額も把握している」と回答した方(n=39)
上記と同様の人に支給額を聞いたところ、最も多いのが「10万円~20万円未満」で23.1%、次いで「30万円~40万円未満」が15.4%、「50万円~60万円未満」が12.8%と続いた。回答者の平均額は51.2万円(※)だった。
※各回答の中間値(「10万円~20万円未満」の回答者であれば一律「15万円」として算出した平均値)の平均額
■賃上げ実施について冬のボーナス「支給予定あり/支給済み」は実施が73.1%、一方で「支給予定無し」は賃上げ実施「なし」が60.9%
Q7. 過去半年以内に賃上げを実施しましたか?S
対象者:Q2で「支給予定あり/支給済み」と答えた方(n=26)
Q8. 過去半年以内に賃上げを実施しましたか?SA
対象者:Q2で「支給予定無し」と答えた方(n=23)
冬のボーナスを「支給予定あり/支給済み」と回答した代表取締役に、過去半年以内に賃上げを実施したか聞いたところ、「実施した」が73.1%、「実施していない」が26.9%という結果だった。
一方、冬のボーナスを「支給予定無し」と回答した代表取締役においては、「実施していない」が60.9%、「実施した」が39.1%という結果だった。
TOPIC.2 今期冬のボーナス 従業員側の反応は
■来年の夏のボーナス、支給を「期待できる」「やや期待できる」が32.0%
Q9. 来年の夏のボーナスについて、支給を期待できますか?SA
対象者:従業員の方(n=147)
従業員に、来年の夏のボーナスについて、支給を期待できるか聞いたところ、「期待できない」が44.2%、「あまり期待できない」が23.8%、「期待できる」が20.4%、「やや期待できる」が11.6%という結果だった。
■勤め先の2024年の年収(給与・賞与)の実績や今後の予想を踏まえて、今後の転職検討の材料となるか 「ならない」が53.7%
Q10. 現在の勤め先の2024年の年収(給与・賞与)の実績や今後の予想を踏まえて、今後の転職検討の材料となりそうですか?SA
対象者:従業員の方(n=147)
従業員に、現在の勤め先の2024年の年収(給与・賞与)の実績や今後の予想を踏まえて、今後の転職検討の材料となりそうか聞いたところ、「ならない」が53.7%、「どちらかと言えばなると思う」が19.7%、「どちらかと言えばならないと思う」が15.0%、「なると思う」が11.6%という結果だった。
その理由については、「年齢的に転職は難しい」「自身が事業主・同族会社のため」「仕事が安定している、慣れている」といった内容が見られた。
■冬ボーナスの使い道 1位は「生活費」で53.8%、次いで「預金・貯金」「趣味・娯楽」と続く
Q11. 使い道はなんですか?SA
対象者:Q4で「支給された」、「まだ支給されていないが、支給される予定で支給額も把握している」と回答した方(n=39)
「支給された」、「まだ支給されていないが、支給される予定で支給額も把握している」と回答した従業員に、使い道を聞いたところ、1位は「生活費」で53.8%、以下「預金・貯金」で51.3%、「趣味・娯楽」は30.8%と続いた。
TOPIC.3 経営者側の見解は 来年度の夏のボーナスに対する支給見込み「立っていない」46.1%
■過去半年以内に賃上げを実施した企業は40.8%で、昨年度より8.3ポイント、夏から5.6ポイントの減少
Q12. 過去半年以内に賃上げを実施しましたか?SA
対象者:代表取締役の方(n=76)
代表取締役に、過去半年以内に賃上げを実施したか聞いたところ、「実施していない」が59.2%、「実施した」が40.8%という結果だった。
■今後金利の上昇や円安を踏まえ、ボーナスの支給に影響が「ある」「どちらかと言えばある」47.4%
Q13. 2025年上期以降も含め、今後金利の上昇や円安を踏まえ、ボーナスの支給に影響がありそうですか?SA
対象者:代表取締役の方(n=76)
代表取締役に、2025年上期以降も含め、今後金利の上昇や円安を踏まえてボーナスの支給に影響がありそうか聞いたところ、「ないと思う」が46.0%、「あると思う」「どちらかと言えばあると思う」がそれぞれ23.7%、「どちらかと言えばないと思う」が6.6%という結果だった。
Q14. なぜボーナスへ影響しそうでしょうか?MA
対象者:Q13で「あると思う」「どちらかと言えばあると思う」と答えた方(n=36)
上記で「あると思う」「どちらかと言えばあると思う」と答えた人に、その理由を聞いたところ、「将来の予測が立てにくい状況のため」が63.9%、「原材料費などの負担増を価格転嫁できていないため」が30.6%、「既存の融資の返済で金利負担が重くなるため」が16.7%、「新たな融資を受けにくくなるため」が2.8%、その他が5.6%という結果だった。
■来年度の夏のボーナスに対する支給見込み「立っていない」46.1%
Q15. 来年度の夏のボーナスに対して支給の見込みが立っていますか?SA
対象者:代表取締役の方(n=76)
代表取締役に、来年度の夏のボーナスに対して支給の見込みが立っているか聞いたところ、「立っていない」が46.1%、「わからない」が28.9%、「立っている」が25.0%という結果だった。
<調査概要>
調査タイトル:冬のボーナスに関するアンケート
調査方法 :インターネットリサーチ
調査期間 :2024年9月17日~9月24日
調査対象 :中小企業/零細企業の従業員・代表取締役、個人事業主223人
出典:フリーウェイジャパン調べ
構成/こじへい