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55歳以上の利用者数は昨年の2倍に、より身近な消費行動になった「ライブコマース」最新事情

2024.11.11

ライブコマース事業を展開するCellestは、同社所属ライブコマーサーの視聴者を対象に、ライブコマースの利用実態に関するアンケート調査を実施。結果をグラフにまとめて発表した。

なお調査対象は、国内トップクラスの販売実績を誇るライブコマーサー「ぞうねこちゃんねる」と、L~3Lサイズのアパレルを専門に販売するライブコマーサー「アヒルのライブマーケット」の視聴者。

昨年比で45~54歳、55歳以上が大幅増加。特に55歳以上は約2倍に

<年齢について>
<職業について>
35歳以上の利用者割合が73.0%から79.4%に上昇。内訳としては45歳以上の利用者が増え、中でも55歳以上の視聴層が約2倍に拡大している。

職業に関しては、昨年と比較した場合に大きく変化した層はないが、会社員、会社役員、公務員、自営業・個人事業の層がそれぞれ昨年よりアップした。

昨年時点で既にライブコマースの利用者層は10代・20代よりも30代以上の金銭的余裕のある方が多いことがわかっていたが、本年はその傾向がより顕著になっている。

これらのことから、ライブコマースを通して高額商品やミドル・シニア世代向けの商品を販売しても、購入されることがわかる。

■ECモール利用者のライブコマース利用が大幅増加

<ライブコマース以外に普段利用するもの>

<ライブコマース以外に普段利用するもの(2024年データを年齢別に比較)>

回答者全体の86.9%がECモール利用者であり、昨年と比較しても30%以上ポイント増加している。EC利用者にとってライブコマースが身近な販売手法のひとつになっていることが判明した。

また、テレビショッピング利用者のライブコマース利用が1.7%から4.3%と相対的にアップしている。これは利用者の年齢層が上がった(特に55歳以上の方が倍以上に増えたことに起因)ことによるものであることが、年齢別比較することで明らかとなった。

このことから、ライブコマースはテレビショッピング利用者とも親和性が高いと考えられる。

■ライブコマースのショッピングに単なる買い物以上の体験(UX)を求めている

<ライブコマースの視聴理由>

<ライブコマースで商品を購入する際の重要な要素>

ライブコマースの視聴理由では、「割引やセール」が39.5%から51.1%に、「知識やスキルを得たい」が13.2%から23.3%と大幅増加している。

商品を購入する際の重要な要素としては、「商品の詳細を確認できる」や「不明点・疑問点を確認できる」は変わらず求められており、「場所・時間に関係なく買い物ができる」・「お店よりもお得に買える」はそれぞれポイントがアップしている。

これらのことより、ライブコマースならではのお得体験・便利体験、商品知識を得られる知識体験など、単なる買い物以上の体験(UX)がより重要になっていると考えられる。

調査結果まとめ

ライブコマースは年齢問わず幅広い層にとって、買い物方法の一つとして定着していることがわかった。定着化が進む=ライブコマースがどんなものであるかの理解度が進むということでもあり、商品を購入する顧客から求められるものは変容していく。

以前までのライブコマースはコマーサー(配信者)との交流を楽しむもの、商品の詳細や疑問点を解消するものという要素が満たされていれば顧客満足度を高められたかもしれない。しかし、これからはさらにライブコマースでしか得られないお得・便利・知識体験などが求められるようになっていくはずだ。

お得感を高めるためには仕入れや発送段階でのコストコントロールが必要になり、便利感を高めるには商品発送の迅速化や配信時間や配信者の多様化が求められる。

また知識体験などはライブコマーサーがよりプロフェッショナルにならなければならず、そのためのコマーサー教育が重要となる。

求められるものが増えていく中で、ノウハウを積み重ね、期待に応えていくことが肝要だ。

調査概要
調査方法/自社調査(Webアンケート)
調査対象/「ぞうねこちゃんねる」・「アヒルのライブマーケット」ライブ配信視聴者(有効回答数:961名)
調査時期/2024年8月28日~2024年9月4日
アンケート回答者/女性945名、男性4名、無回答12名
出典/株式会社Cellest調べ

関連情報
https://cellest.co.jp/

構成/清水眞希

 

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