東日本電信電話(以下NTT東日本)は、テルウェル東日本と共同出資を行ない、キャンプ・まちづくり分野のフィールドDX(※)を通じた地域活性化をめざし、新会社「株式会社NTT Landscape」を2024年11月1日(予定)に設立すると発表した。
※地域の自然やコミュニティとDXを融合し、新たな価値を創造する事業
設立の背景と目的
近年、キャンプ需要が高まっている一方で、全国のキャンプ場の約4割を占める公営キャンプ場は、多くの自治体の財政を圧迫しており、施設運営の民間委託やDXを活用した経営効率化を求められている。
また、域外からの誘客や地域回遊を通じた人流促進にも課題を抱えている。
このような背景を踏まえ、NTT東日本グループは、公営キャンプ場のDXによる運営効率化を通じた自治体財政改善と、キャンプ場の魅力向上による域外からの人流促進および周辺施設への送客を実現することで、地域経済の活性化への貢献をめざし、新会社を設立する。
■新会社概要(予定含む)
(1)会社名 /株式会社NTT Landscape(予定)
(2)本社所在地/東京都新宿区西新宿3-19-2 NTT東日本初台ビル
(3)事業内容 /フィールドDX事業
・キャンプ場運営事業
・DX推進事業
・アウトドア研修事業
・まちづくり事業
(4)資本金 /3億円(資本準備金3億円)
(5)株主/NTT東日本、テルウェル東日本
(6)設立年月日/ 2024年11月1日(予定)
■主な事業内容
<キャンプ場運営事業>
公営キャンプ場を中心にNTT Landscapeにて運営権を取得して、DXを活用した運営効率化とリノベーションによる魅力向上を通じた経営改善を行なう。
同社では「キャンプ初心者の方も、熟練の方も、従来と比べてより快適にキャンプを楽しんでいただける施設運営をめざします」とコメントしている。
<DX推進事業>
キャンプ場運営事業で提供するDXサービスを、民営を含めた全国5000か所のキャンプ場へ向けて展開していく。
『スマートチェックインアプリ』の画面から
例えば、キャンプ場運営において大きな負担となり、また、利用者にとっても待ち時間が発生している受付業務(チェックイン・チェックアウト)を省人化する『スマートチェックインアプリ』を開発。株式会社R.project(本社:千葉県安房郡)が運営するキャンプ場予約サイト『なっぷ』を通じて普及拡大していく予定だ。
<アウトドア研修事業>
昨今、コミュニケーションやチームビルディングに課題を持つ企業や教育機関が増加しているなか、平日のキャンプ場を有効活用し、体を動かしながらミッションに取り組むアウトドア研修を行なう。
研修プログラムについては、豊富なアウトドア研修実績を持つ一般社団法人日本野外研修ワークショップ協会が実施する『7つの習慣Outdoor研修』等を活用。NTT Landscapeにて講師派遣や研修場所の提供、運営支援等を行なっていく。
また、本研修については、JTB(本社:東京都品川区)と協業して販売していく。
<まちづくり事業>
キャンプ場の魅力向上による域外からの人流促進および周辺施設への送客を通じて地域経済の活性化に貢献する。また、平時は宿泊施設として活用し、災害時は従来の仮設住宅より迅速な配備が可能となる『防災対応型トレーラーハウス』を自治体等に提供することで、フェーズフリーな地域レジリエンスの強化に寄与していく。
『防災対応型トレーラーハウス』の外観
『防災対応型トレーラーハウス』の内装
『防災対応型トレーラーハウス』については、カンバーランド・ジャパンと協業して販売する。
今後の展開
同社では今回の発表に際して、次のようにコメントしている。
「上記の事業を、NTT東日本グループのめざす価値創造事業として、キャンプ場や自治体、企業、教育機関等の幅広いお客さまに展開することで、地域経済の活性化や地域レジリエンスの強化、企業や教育機関における課題解決等を実現していきます」
関連情報
https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20241024_01.html
構成/清水眞希