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企業が応募者の能力や資質を測定する「適性検査」の対策と合格するためのポイント

2025.02.14

中途採用の適性検査では何を調べるのか、どのような準備が必要なのかがわからず、不安な方もいるのではないでしょうか。 適性検査とは採用活動において、筆記テストやWebテストによって応募者の能力や性格を判定するテストです。今回は、適性検査の概要や対策方法を解説します。

適性検査とは

適性検査とは、企業が応募者の能力や資質を測定するテストのことで、入社後のミスマッチを防ぐために行われます。

適性検査のみで採用が決まることは少なく、履歴書や職務経歴書などの書類や面接の内容とあわせて総合的に判断されることがほとんどです。適性検査で測定する要素や実施方法、実施時間などを解説します。

測定する要素

適性検査の種類によるものの、「能力検査」と「性格検査」の2つに分かれているテストが主流です。

能力検査では、一般的に言語能力や計算力、思考力などの知的能力を測定します。性格検査は、日々の行動や考え方に関する質問をすることで、人となりや適性のある仕事や組織などを把握するためのテストです。

実施方法

適性検査の実施方法は、ペーパー試験とWeb試験の2つに分けられます。Web試験には、さらに自宅で受検する方法と、テストセンターなどの専用の会場で受検する方法があります。

実施時間の目安

適性検査の種類によって詳細は異なるものの、1検査あたり30分程度かかると考えておきましょう。能力検査と性格検査の2つを受ける場合は、合計して1時間程度かかります。

事前に企業から適性検査の所要時間が通知される場合は、実施される検査の数などを推測し、ある程度の対策を行えるでしょう。

実施されるタイミング

適性検査は、履歴書や職務経歴書などの書類選考通過後から一次面接までの間に行われるケースが多いです。しかし、書類選考時や最終面接後に適性検査を行う企業もあります。

一次面接の前に適性検査が行われる場合は、面接時に適性検査の結果を質問されることも少なくありません。

適性検査が原因で落ちることもある

能力検査や性格検査を重視する企業の場合は、適性検査が原因で不採用になることも、少なからずあると考えられます。

適性検査のうち、能力検査ではそれほど難易度の高い問題が出題されるわけではありません。しかし、何も準備をしていない状態で受けると設問の内容を理解できなかったり、問題を解くのに時間がかかり、未回答の箇所が多くなったりしてしまいます。

性格検査では、企業が求める人物像と応募者の性格に大きく乖離があるケースなどは、採用が見送られるでしょう。また、性格検査の結果をもとに面接が実施される場合、検査結果と面接で話す内容が一致しないと、採用側が不信感を抱く場合があるため注意が必要です。

中途採用の適性検査の特徴

適性検査は、中途採用でも新卒採用でも実施されています。ここでは、中途採用の適性検査と新卒採用の適性検査の違いや、中途採用の適性検査でとくに重視される項目について見ていきましょう。

新卒採用との違い

基礎学力や潜在能力を把握するために実施されることの多い新卒採用の適性検査と違い、中途採用における適性検査は、企業とのミスマッチを防ぐために実施される傾向があります。

そのため、中途採用では能力検査を実施せず、性格検査のみを行う企業も珍しくありません。

中途採用の適性検査で重視される項目

中途採用の適性検査では、性格検査によって応募者の性格や価値観が自社の社風にマッチしているか、入社後に定着する人材かどうかを重視することが多いです。

一般常識や基礎学力を能力検査で確認する場合もあるものの、職務能力は面接や職務経歴書で判断されることが一般的です。

企業が適性検査を行う目的

企業が適性検査を行う目的は、主に以下の4点です。

 

・応募者が自社の社風にマッチするかを見極めるため

・応募者の能力や性格を客観的に判断するため

・面接を行うためのデータとして活用するため

・入社後の異動やキャリア構築の参考にするため

中途採用の場合、多くの企業が適性検査でとくに重視するのは、応募者が自社の社風にマッチする人材かどうかです。それ以外にも、入社後のキャリア構築の参考にするといった目的のもと、適性検査を実施する企業もみられます。

それぞれの内容を確認しましょう。

応募者が自社の社風にマッチするかを見極めるため

企業は、応募者の性格や価値観が自社の社風にマッチするかどうかを見極めることを目的として、適性検査を行います。経験豊富で高いスキルを保有している人材であっても、社風と合わない場合、長く勤めることは困難です。

短期離職を防ぐために、適性検査によって応募者の考え方や性格を把握し、自社に合う人材かどうかを見極めようとします。

応募者の能力や性格を客観的に判断するため

適性検査は、応募者の能力や性格を客観的に判断するためにも実施されます。面接や書類選考のみでは、どうしても採用担当者の主観が入ってしまうためです。

適性検査を行うことで、応募者の能力や性格を客観的に把握できるため、採用担当者との相性や私情、経験則などに左右されません。ほかの対象者のデータと比較し、自社が求める人材像に近い応募者を採用できます。

面接を行うためのデータとして活用するため

適性検査で気になる点を面接で確認するなど、適性検査の結果をもとに面接を行う企業もあります。

たとえば、適性検査で出た応募者の長所と、面接で確認した長所の内容が同じであれば、自己分析ができていると判断されるでしょう。適性検査と面接は別物として捉えず、適性検査の結果を確認したうえで面接が行われることを押さえておきましょう。

入社後の異動やキャリア構築の参考にするため

入社後の異動やキャリア構築の参考にする目的で、適性検査を行う企業もみられます。適性検査の結果を考慮して適切な部署やポストに配置することによって、応募者の持つ能力や経験を活かすことが可能です。

また、特性を踏まえたキャリア構築を行うための判断材料としても利用されることもあります。

 

適性検査の種類

適性検査にはいくつかの種類があり、企業によって導入している検査が異なります。代表的な適性検査としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。

・SPI3

・V-CAT

・クレペリン検査

・CUBIC

・玉手箱

・GAB・CAB

・SCOA

 

それぞれの検査の特徴を確認しましょう。

SPI3

SPI3には、能力検査と性格検査の2種類があります。能力検査は言語と非言語の問題で構成され、読解力・計算力・論理的思考力などをチェックします。言語分野と非言語分野で出題される内容としては、それぞれ以下のようなものが挙げられるでしょう。

・言語分野:語句の意味や用法、文章の並び替え、長文読解など

・非言語分野:推論、順列・組み合わせ、割合、仕事算、速度算、損益算など

 

能力検査と性格検査は、必ずセットで行われるわけではありません。中途採用の場合は性格検査のみが行われるケースもあります。

職種によっては、「英語能力検査」が追加される場合もあります。新卒向けと中途採用向けは内容が分けられていますが、出題問題のレベルや受検方式はほぼ変わりません。

能力検査と性格検査を両方受検する場合の制限時間は、パソコン受検では約65分、マークシート受検では約110分です。

多くの受検者が問題なく回答できることを想定した時間設定であるため、1問ずつじっくりと考え込まなければ、大幅に時間切れになる可能性は低いでしょう。

 

参考:デジタル大辞泉

 

V-CAT

V-CATは、応募者の持ち味とメンタルヘルスの状態を確認する目的で行われる適性検査です。さまざまな状況下において、自分の持ち味を長所として発揮できるストレス耐性の高い人材なのかどうかを測定し、以下のように分類して評価します。

・個人の持ち味:「心的活動のテンポ」が速いか遅いか、「心的エネルギー」が強いか弱い・か

・メンタルヘルスの状態:「心のバランス」が安定しているか不安定か、「意識性」が高いか低いか

メンタルヘルスが高い状態にあると、外からの刺激を受けてその人物の長所が発揮されやすくなるのに対し、メンタルヘルスが低い状態では、短所のみが表出されやすくなってしまいます。

このように、持ち味をポジティブに発揮できるかどうかは、メンタルヘルスの状態に左右されることがポイントです。

V-CATは、決められた時間内に単純計算を繰り返し行う検査です。解答だけでなく筆圧や筆跡、訂正箇所も評価の対象となり、集中力を長時間維持する必要があります。所要時間は50分間です。

クレペリン検査

クレペリン検査は、「作業検査法」と呼ばれる検査の1つです。制限時間内に簡単な一桁の足し算を繰り返し行う内容で、以下の3つの側面から性格・行動面の特徴を把握します。

・発動性:物事への取りかかりの良し悪し

・可変性:物事を進めるにあたっての気分や行動の変化の大小

・亢進性:物事を進めるうえでの強さや勢いの強弱

面接では、どうしても「こう見られたい」という回答者の意図が入り込みます。しかし、クレペリン検査では、本人も気づいていないような特徴が作業にあらわれることが特徴です。

身体的な負荷を含めた作業負荷をかけることを前提とするため、紙と鉛筆を使って作業する必要があり、Webテストでは実施できません。

 

参考:デジタル大辞泉

CUBIC

CUBICは、適性検査と基礎能力検査で構成されるテストです。基礎能力検査には、言語・数理・図形・論理・英語の5科目があります。

紙だけでなくWebやスマホにも対応しており、検査時間も約20分と短いため手軽に受けられます。意図を読ませない設問となっていること、また曖昧な選択肢を排除していることから、企業からすると応募者の内面を把握しやすいことが特徴です。

玉手箱

玉手箱は、知的能力と性格適性を測定する適性検査です。知的能力を測定する検査は言語分野と計数分野に分かれ、さらに英語の読解なども出題されます。それぞれ、以下のような問題が出題されます。

・言語分野:論理的読解・趣旨判定・趣旨把握

・計数分野:四則逆算・図や表の読み取り・表の空欄推測

・英語分野:論理的読解と長文読解

玉手箱の特徴は、同じ形式の問題が繰り返し出題される点にあり、たとえば計数の場合、数字が異なる計算問題が複数出題されます。同じ形式の問題を、短時間内のうちに効率よく解く必要があるでしょう。

GAB・CAB

GABは「Graduate Aptitude Battery」の略称で、日本語では「総合適性診断テスト」と呼ばれます。言語理解、計数理解といった知的能力と性格を把握する検査で、総合商社や専門商社、証券会社などの企業の総合職向けの検査として採用されています。

CABは「Computer Aptitude Battery」の略称で、日本語に訳すと「コンピューター職適性診断テスト」であり、GABと同様に日本エス・エイチ・エル社が提供するテストです。

情報処理・システム関連の企業の多くで採用されており、SEやプログラマーなどの適性とともに、バイタリティやストレス耐性などを測定します。

SCOA

SCOAは大きく能力テストと性格テストの2つから構成されており、応募者の持ち味を「知」「情」「意」の3つの側面から多面的に評価するテストです。

能力テストでは、英語・数理・言語・常識・論理の分野から出題されます。60分の制限時間で120問出題されるため、1問あたり30秒でスピーディーに解いていかなければなりません。

常識の分野については、物理・化学などの理科の内容や、日本史・世界史・地理などを含む社会の内容まで広範囲にわたる点に注意しましょう。

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