「タイミーさん」として働く時のメリットとデメリット

タイミーは、働きたい時間と雇い主側が求める時間を簡単にマッチングできるサービスで、そこで働く人はしばしば「タイミーさん」と呼ばれる。

タイミーは、短期的な仕事を探している人や、空いた時間を有効に使いたい人にとって便利なシステムで、面接や履歴書不要で手軽に働ける点も、忙しい現代人にとって魅力的に映るだろう。

しかし、評判には「やめとけ」といったネガティブな意見も見受けられる。そこで本記事では、タイミーやタイミーさんの概要と評判が悪い原因、利用するメリットを紹介する。利用時の注意点も解説するので、この機会にぜひ確認してほしい。

タイミー・タイミーさんとは？

まずは、タイミーの概要と特徴、何歳から利用できるのかを解説する。雇用先での呼び名である「タイミーさん」も紹介する。タイミーの利用を検討している人はぜひ押さえておこう。

■タイミーは働きたい個人と雇い主をマッチングするサービスのこと

タイミーは、個人が働きたい時間と企業が働いてほしい時間を効率的にマッチングするサービス。働き手が空いている時間を活用でき、企業側は特定の時間帯に必要な労働力を簡単に確保できる。

タイミーでは求人媒体や派遣とは異なり、人材募集や管理の煩雑さを減らし、簡単にマッチングが成立する。利用者はさまざまな業種で短時間でも仕事を見つけられるため、柔軟に働ける。

タイミーさんとはサービス名から派生した、被雇用者の呼び名。タイミーを利用して働く場合、日雇いで雇われるため実際の名前ではなく、被雇用者は雇用先で「タイミーさん」と呼ばれることが多い。

■タイミ―の特徴とは？何歳から利用できる？

タイミーの特徴としては、500万人以上のワーカーが登録していることや、マッチング率が高いことが挙げられる。18歳以上から利用可能で前日や当日の求人にも対応でき、急な人手不足にも迅速に対処できる。

募集時には必要なスキルを指定できるため、即戦力として働けるワーカーが見つかりやすい。また、タイミー独自の評価制度によりワーカーの質が担保されており、無断欠勤のペナルティ制度があるため雇い主側は安心して利用できる。

タイミーさんにならない方がいい？「やめとけ」と評判が悪い原因とは？

次に、タイミーの利用は「やめとけ」と、一部で評判が悪い原因を紹介する。評判が悪い理由として、いくつかのデメリットが挙げられる。その人の特性や事情によってデメリットか否かは異なるため、自分に該当するのかをチェックしておこう。

■人気の求人は競争率が激しい

タイミーでは、人気の求人は競争率が高く、すぐに埋まることが多い。特に時給が高い求人や、仕事内容が簡単な案件はすぐに応募者でいっぱいになる傾向がある。

登録者が多い地域やメディアへの掲載で注目された求人は、募集開始から数分で枠が埋まることも珍しくない。求人を確保したい場合は通知設定を行い、新しい仕事が公開された瞬間に即座に応募しよう。それでも競争率が高いため、タイミングが遅れると求人を逃すこともある。

■当日欠勤すると罰則が課せられる

タイミーでは、当日欠勤をすると厳しいペナルティが課せられる。これは、信頼性を確保し無断での欠勤を防ぐために設けられたシステムだ。当日キャンセルや無断欠勤をすると、ペナルティポイントが付与される。このポイントが4〜7ポイントに達すると、1週間後以降の仕事が1件しか申し込めなくなる。

さらに、8ポイント以上で14日間の利用停止処分となる。急な体調不良や事情があっても、欠勤する場合は早めの連絡を心がけよう。

■勤務時間に限りがある

タイミーでは勤務時間に制限がある。そのため、タイミーさんは勤務時間数を把握して計画的に働かなければならない。同日に開始できる仕事は1日1件まで、週39時間未満の勤務が求められる。

また、同じ企業での報酬は月78,000円未満、年間で280,000円未満に制限されている。これらの制限は社会保険への加入が不要な範囲で働けるよう配慮されたものだが、短期間で多くの収入を得たい人には不都合となるだろう。

■雇い主側から仕事をキャンセルされるケースがある

タイミーでは、雇い主側から突然仕事をキャンセルされるケースがある。キャンセルの理由としては、天候や災害による営業停止、業務内容や日程の変更が考えられる。また、タイミーさんのペナルティポイントが多い場合や、評価が低いことも理由となる場合があるだろう。

そのため、予定していた収入を得られない可能性がある。このような状況に備え、ほかの仕事を早めに探す準備が大切だ。

■求人数が少ないエリアがある

タイミーでは地域によって求人数に差があり、特に地方では求人が少ないことがある。都市部では豊富な求人が揃う一方、地方では選択肢が限られているため競争率が高くなる傾向にある。求人数が少ないエリアによっては希望する仕事に就けない可能性が高まるため、早めに応募することを心がけよう。

■交通費が自己負担になる場合がある

タイミーでは、求人によって交通費が支給されない場合がある。特に遠方の仕事では交通費が自己負担となる場合、実際の収入が減少する可能性がある。例えば、片道500円の交通費を毎日支払うと、月に1万円以上の出費になることも考えられる。

そのため、求人を選ぶ際には交通費支給の有無を確認し、必要な経費を考慮して選ぶのがポイントだ。交通費の負担が大きい場合は、近場の求人を選ぶことも一つの手段だろう。

■時給が高くない求人もある

タイミーには多様な時給の求人があるが、時給が低い求人も存在する。例えば、地域の最低賃金に近いものや、高いものでは1,500円以上の求人もある。日本の2024年の最低賃金の全国加重平均額は1,055円だが地域によって異なるため、求人に応募する前に自分の住んでいる地域の最低賃金を確認しておこう。

さらに、タイミーではバッジ制度があり良い評価を受けることで、時給の高い「バッジ限定」の仕事を受けられるチャンスもある。

■教育や指示が雑な場合もある

タイミーで提供される求人のなかには、現場での教育や指示が十分でない場合がある。特に短期やアルバイトの仕事では研修や説明が省略されがちで、初めての業務でも詳細な指示が得られないことがある。その結果、作業がスムーズに進まずに、仕事へのストレスややりがいの低下につながるケースが考えられるだろう。

職場でのサポートが不足していると感じた場合、ほかの求人を探すことも一つの選択肢として挙げられる。タイミーの求人に応募する場合は、教育や指示が雑な職場があることを念頭に置いておこう。

■勤務後は雇い主側から評価される

タイミーさんは、勤務後に雇い主から評価される。良い評価を受ければ、次の仕事に応募する際に有利になる可能性が高い。しかし、評価が悪いと次の仕事を見つける際に不利になることもある。勤務中の態度や業務遂行能力が評価に直結するため、誠実かつ丁寧に仕事に取り組むように意識しよう。

■常識やモラルが欠けている人材でも雇わなければならない場合がある

これは雇い主側のデメリットだが、常識やモラルに欠けた人材（タイミーさん）を雇用しなければならない可能性がある。スキマバイトの特性上、その日限りの短期労働者が多いため、予想していないトラブルが現場で発生するケースが考えられる。

高い評価を得ているタイミーさんでも、実際に勤務した際に問題行動を起こすケースも報告されているため注意が必要だ。人手不足の状況では選択肢が限られており、こうした問題に直面することがある。雇い主側としてタイミーさんに仕事を依頼する場合は、慎重に人材選びを行おう。

タイミーさんになる・タイミーを利用するメリットとは？

次に、タイミーのメリットを紹介する。タイミーは「やめとけ」と評判が悪いデメリットは存在するものの、それらを上回るメリットもある。ここでチェックしておこう。

■スキマ時間や空き時間に稼げる

タイミーの魅力の一つは、スキマ時間や空き時間を活用して稼げる点だ。例えば、学校や仕事の後、または週末の自由な時間に働けるため、効率的に収入を得られる。また、タイミーでは最短1時間からの単発バイトに応募できるため、柔軟な働き方が可能だ。

タイミーは手軽に登録してすぐに働けるため、学生や主婦、フリーランスなど、さまざまなライフスタイルに対応している。

■履歴書や面接不要で気軽に応募できる

タイミーの利点は、履歴書や面接が不要で気軽に応募できる点だ。アルバイト経験が少ない人や、急に収入が必要な人でも、簡単に仕事を始められる。手続きの手間を省けてすぐに働ける環境が整っているため、手軽に収入を得たい人に適しているサービスだ。

登録後すぐに働けるため、時間を有効に使いたい人にとっても効率的に働ける手段の一つと言えるだろう。

■18歳以上であれば誰でも働ける

タイミーは、18歳以上であれば誰でも利用できる点が特徴だ。タイミーの調査によると、若年層から中高年まで幅広い年齢層が利用しており、20代がもっとも多いが、30代や40代も多く登録している。年齢に関係なく簡単に仕事を見つけられ、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方もできるため、中高年にとっても利用しやすいシステムだ。

【参考】タイミー

■給料が即日払いされる

タイミーの大きな特徴の一つは、即日払いで給料を受け取れる点だ。働いたその日に報酬を受け取れるため、急な出費や予期せぬ金銭的トラブルにも迅速に対応できる。例えば、週末の急な飲み会や必要な買い物にも対応可能だ。報酬はアプリ内に入金され、金融機関の口座にも即日振り込むこともできる。即日でお金がほしい場合には、タイミーは特におすすめのサービスだ。

■仲介手数料が不要

タイミーでは、仲介手数料が不要な点も魅力の一つだ。一般的な派遣会社やアルバイトサイトでは手数料が発生することが多いが、タイミーではその心配がない。働いた分の報酬を全額手元に残せるため、収入を最大限に確保したい人にとっては大きなメリットとなる。また、給料振り込みの手数料も無料で、何度でも手数料がかからないため、気軽に振り込みを利用できる。

タイミーさんとして働く際の注意点とは？

おわりに、タイミーを利用する際の注意点を解説する。タイミーを利用しようとしている場合は、必ず目を通して把握し、雇用先に行く前に必ずチェックしてほしい。

■持参物は必ず持っていく

タイミーさんとして働く際、持参物は必ず確認し、忘れずに持っていくのが重要だ。特に、必要な証明書類や指定された持ち物がある場合は、それを持参しないと仕事ができない可能性がある。例えば、運転免許証が必要な仕事では、原本を持っていく必要がある。

コピーでは無効となるため、事前に確認しておくのが大切だ。持ち物の準備が不十分だと、仕事に支障をきたすため、細心の注意を払って準備しておこう。

■外国人は在留カードの持参が必要

タイミーで働く外国人は、就労資格を証明する在留カードの持参が必須だ。（「出入国管理及び難民認定法 第73条の2」）雇用契約を結ぶ際には、雇い主がワーカーに在留カードの提示を求め、ワーカーが適法に働けることを確認する。

日本で働く外国人は常に在留カードを携帯する義務があり、提示できない場合は就労が認められない可能性がある。外国人でタイミーを利用して働く場合は、持参を忘れないように常時在留カードを持ち運ぼう。

【参考】警視庁｜外国人の適正雇用について

■自分が申し込んだ求人を勝手に交代しない

タイミーで申し込んだ求人を、他の人に勝手に交代させることは厳禁。なぜならば、マッチングした本人が働かないと、タイミーの雇用先でトラブルが発生する可能性が高くなるからだ。

利用規約でも、他者に代わりに働かせる行為は禁止されているため、急な予定変更で勤務が難しくなった場合は、早めにキャンセルする必要がある。交代ではなく、正式なキャンセル手続きを行うことで事業者に対し迷惑をかけることを回避し、ペナルティを防げる。

※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。

文／編集部