5W2Hと相性の良いフレームワーク
5W2Hは、他のフレームワークとの併用により、ビジネスの効率化や創造的思考の促進、戦略的意思決定の強化が期待できます。ここでは、5W2Hと相性の良い三つのフレームワークを紹介します。
■PDCAサイクル
PDCAサイクルは、主に品質管理や業務管理で活用されるフレームワークです。『Plan(計画)』『Do(実行)』『Check(測定・評価)』『Action(改善)』の4ステップを繰り返すことで、品質や業務の継続的な改善が図れるのが特徴です。
PDCAサイクルのプロセスにおいて、5W2Hに基づいた計画の立案や改善を行えば、より効率的でスピーディーなビジネス展開が実現します。特に、Checkのフェーズでは、得られた結果の要因が具体化され、より効果的な打ち手を講じられるでしょう。
■マインドマップ
5W2Hの限界を補完し、より創造的な思考を促すツールとして、マインドマップが注目されています。マインドマップは、中心のキーワードから連想を広げていく手法で、5W2Hでは捉えきれない複雑な関係性や新しいアイデアを可視化できるのがメリットです。
例えば、新規事業の立ち上げを検討する際、5W2Hで基本的な枠組みを整理した後、マインドマップを使って関連する要素や可能性を探ります。
中心に『新規事業』を置き、そこから『市場』『競合』『リソース』などのブランチを伸ばし、詳細な要素を追加しましょう。
■ガントチャート
ガントチャートとは、作業工程や進捗状況の管理に活用される表の一種です。縦軸に担当者やタスク内容、横軸に日時を表示し、縦軸から伸びる棒グラフ(ガントバー)によって進捗を可視化します。
5W2Hを使って目標を設定した後、進捗をガントチャートで管理することで、プロジェクト全体が把握しやすくなります。各担当者の状況が一目で分かり、遅延への対応が迅速に行えるでしょう。
一方で、タスク内容と期日のみのシンプルな構造のため、優先すべき作業が分かりにくいのがデメリットです。組み直しに手間が掛かるため、変更や更新が多いプロジェクトにはあまり向いていません。
5W2Hの上手な活用でビジネスが加速する
5W2Hは、情報や状況を整理するのに最適なフレームワークです。ビジネスシーンでは、事業計画の立案や問題解決、議事録・報告書の作成などで力を発揮します。物事を具体的に伝えるのが苦手な人は、5W2Hに沿ったコミュニケーションを意識してみましょう。
必要事項を漏れなく伝えられる半面、情報量が多くなると要点が分かりにくくなる欠点もあります。相手や状況によっては、他のフレームワークと併用したり、重要度の低い事項を削ったりする工夫も必要です。
構成/編集部