議事録作成の基本ステップと書き方
議事録は、会議が終わってから作成していきます。フォーマットの選び方や書き方のポイントを確認しましょう。基本的なステップを把握しておけば、迷うこともありません。
■目的に合わせた構成フォーマットを選択
議事録作成の基本は、目的に合わせた適切な構成フォーマットを選ぶことです。自分で作成するだけでなく、配布されているテンプレートから選択するのもよいでしょう。
例えば、重要な決定事項を強調したい場合は、要点を冒頭にまとめる形式が効果的です。詳細な経緯が必要な場合は、時系列順の記録が適しています。時系列順にまとめておくと、後日の振り返りや不参加者への情報共有に役立ちます。
一般的に、議事録のフォーマットに厳格なルールはありませんが、社内でフォーマットが決まっている場合には規定に合うものを選択しましょう。
■メモを見ながら文章を調整する
メモを取った点では、そのまま議事録に使えるまとまった内容になっていない可能性があります。まずはメモを見ながら、文書を調整していきましょう。
文章調整の作業は、会議直後に着手するのがベストです。記憶が鮮明なうちに整理することで、より正確な内容を記録できます。
メモを時系列からトピック別に再構成すると、議題ごとの議論の流れが明確になるでしょう。例えば、『新製品開発』というトピックで出た意見をまとめることで、議論の全体像が把握しやすくなります。
略語や省略表現を正式な表現に置き換え、誰が読んでも理解できる文章にすることも重要です。また、文章をまとめるときは、結論から簡潔に伝える文章構成を心掛けましょう。
■校正と最終確認を行う
議事録の校正と最終確認は、正確性と読みやすさを確保する重要なステップです。最初に、誤字脱字や文法ミスをチェックし、抜け漏れや間違いがないかを確認します。
内容に一貫性があるかも、重要なポイントです。要約する際に、矛盾が出ていないかチェックしておきましょう。
そのほか、数字や固有名詞の正確性も重要です。特に、決定事項や締め切りなどの重要情報は、複数回確認することをおすすめします。
最後に、議事録の目的に沿った内容になっているか、全体を通して読み直しましょう。丁寧な校正プロセスを経ることで、信頼性の高い議事録が完成します。
議事録作成に使える主なツールと特徴
議事録を作成する際は、ツールを使うとさらに効率化できます。会議の内容を文字起こしできるツールや、自動で議事録を作成できるツールなど、便利なサービスと特徴を確認しましょう。
■メモ取りに使える文字起こしツール
議事録作成の効率化に欠かせないのが、文字起こしツールです。音声認識技術を活用したアプリを使えば、会議の内容をリアルタイムでテキスト化できます。
例えば、会議の内容を録音しGoogleドキュメントの音声入力を使う方法が該当するでしょう。話している内容がリアルタイムで文字起こしされ、修正を取り入れながら効率的に議事録が作成できます。
会話形式の議事録を作成したいときや、音声入力の修正データをそのまま提出できるケースなどではスムーズに作業ができるはずです。
■AIを活用した自動作成ツール
AIを活用した自動議事録作成ツールは音声入力ツールに比べて精度が高い点が特徴です。修正の手間を最小限に抑えたいときに活用できます。
単なる文字起こしだけでなく、自動要約機能やオンラインミーティングツールとの連携などもAIツールによくある機能です。自動翻訳機能を備え、多言語対応も可能なツールもあるため、必要な機能を提供しているサービスを選びましょう。
ただし、AIの判断が常に正確とは限らないため、人間による最終確認は欠かせません。また、機密情報の取り扱いには十分注意が必要です。適切に活用すれば、議事録作成の時間を大幅に削減し、より創造的な業務に時間を割くことができるでしょう。
■議事録の管理や共有に使えるツール
議事録の管理や共有には、クラウドベースのコラボレーションツールが活躍します。例えば、Google WorkspaceやMicrosoft Teamsなどのプラットフォームが該当するでしょう。
変更履歴を追跡できるツールを使えば、誰がいつどの部分を修正したのか一目瞭然です。また、コメント機能を使うと、特定の箇所に質問や提案を付けることができ、議事録の精度向上にも役立ちます。
さらに、タスク管理機能と連携させることで、会議で決定した事項を即座にタスクとして割り当てることも可能です。
議事録の書き方をマスターして業務効率化を図ろう
議事録は、会議の内容や決定事項を明確にする上で重要な役割を持ちます。基本的な構成や書き方を把握して、情報共有に役立つ議事録を作成しましょう。
メモを取る際は略語を活用し、重要ポイントに絞ってまとめるのがポイントです。文字起こしが間に合わないときは、文字起こしツールやAIツールの利用も検討してみましょう。
構成/編集部