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まずは説明の型を覚えよう!より伝わりやすい「上司への報告書」の書き方

2024.10.11

良い説明は実績やイメージを変える

同じ会社にいて、ほとんど同じ仕事をしているのに、なぜかその人の言うことが魅力的に聞こえる……多くの人が体験したことがあるはず。また、同じお願いごとをしても、あの人が言えば通るとか、同じ報告でもあの人の報告だとなぜか成果を感じるなど、伝え方が良い人は好印象を得やすい。

伝え方の差ではあっても、伝え方が上手だと、人と人とのコミュニケーションがスムーズになる。普通に雑談をしていても、楽しいと感じさせることができたり、仕事の説明であっても、伝え方が良いと分かりやすく、短時間で伝達作業が終わるのである。

博報堂ケトルのコピーライター&クリエイティブ・ディレクターの井手やすたかさんは、「言いたいことが上手く伝わらないと悩む人のために、伝えたい情報をわかりやすく伝える型があります」と新刊書「伝え方図鑑 当てはめるだけで『結果』が変わる!コミュニケーション・フレーム73」(SBクリエイティブ発刊、定価1870円)で、73 個の伝え方の「型」を図解して教えてくれた。今回はその中でもより伝わる「上司への報告書」の書き方について教えてもらおう。

ビジネスではなぜ伝え方が重要なのか

大前提として、なぜ伝え方が重要なのかを考えてみたい。これまで通りの伝え方で、さほど問題が無いと感じているビジネスパーソンに対して、「伝え方を見直そう」と呼び掛けても共感できないかもしれない。井手さんはそんな多くの人に対して、「伝え方の工夫次第で、伝わる内容が大きく変わってきます」と言う。良くもなるし悪くもなる。つまり、「伝えたい内容の価値が変わってしまう」危険性もあると主張している。

言葉には1)何を伝えるのか、2)どう伝えるのか、の2つがあり、コミュニケーションの基礎ともなっている。この二つの要素を理解しておくことで、伝え方を学ぶことがいかに大事かがわかると井手さんは考えている。

日常生活では人は1)何を伝えるか、の方を意識している。何をお願いするか、何を説明するか、雑談で何を話すか、といった具合に、人に何かを伝える時の判断力は「何を」の部分に大きく使っていて、2)どう伝えるのか、については深く考えず、思うままに伝えてしまうのである。

しかし、重要なのは2)どう伝えるのか、であり、この伝え方が悪いと伝えた内容に対する印象がとても悪くなったり、逆に良い印象を与えたりする。せっかく良いことを伝えたつもりなのに、なぜか良いこととして伝わらず、誤解されてしまう危険もある。だからこそ、伝え方にもっと注意を向けるべきだ、というのが井手さんの主張である。

書き方実例:上司への報告書

新商品発売プロジェクトに参加した若手社員のAさん。今回、流通の関係会社の営業として参加した。初めてメインの担当者として携わったAさんは、できるだけ上司にその成果を大きく報告したいと考えた。そこで、プロジェクトで自分がクライアントに提案した部分のみを抜粋してまとめたのである。

多くの人がやりがちな報告書のまとめ方だが、この発想には問題がある。自分がしたことを中心にまとめるという視点は、その報告を受ける上司の視点が欠けているのである。

上司はこのプロジェクトには参加していないので、まずは前提となる情報からインプットして欲しいはずである。したがって、

・プロジェクト全体のスケジュールやプロセスの構造図
・プロジェクトがどのような人員体制で進んでいたかの組織図

この二つの資料を用意することがポイントとなる。

上司としてはプロジェクト全体がどう進んでおり、その中でAさんがどういったポジションで関わったのかを見たいはずである。全体の構造をまず俯瞰させて、安心してもらうことで、Aさんは自分の成果を伝える準備が整うのである。

また、上司が聞きたいのは部下からの結果報告なので、Aさんはわかりやすい結論を用意して報告をまとめた方が良い。ここでAさんがやりがちなのが、できるだけ成果を良く見せたいあまりに、情報をすべて盛り込んで、情報を延々と書いてしまうミスである。

忙しい上司からすると、ポイントをしぼってまとめて報告してもらいたい。例えばAさんが流通への導入支援としてどう活躍したかや、店頭での陳列支援でどう活躍したか、そしてその活躍が最終的な売り上げにつながった事実を報告書にまとめるべきなのである。

説明の型を憶えよう

井手さんは説明の型を使えば、難しい内容も簡単にわかりやすく、正しく伝えることが可能になると新刊書で紹介している。基本となる型である、「結論からの型」を図解で紹介したい。

報告書を提出したAさんの例は、上司が明確な答えを知りたがっている事例であり、結論からの型にあてはめることができる。相手が最も知りたいことを最初に応えて、結論を先にもってくる。その上で、その結論に至った理由や経緯を端的に説明しよう。

さらに、この型を使う時は相手の知りたいことを明確に把握できているかや、結論から伝えない方が得である可能性は無いかといった点を考慮しておく必要がある。

結論からの型にはもう一つあり、相手側に具体的に聞きたいことが無い場合でも、冒頭に結論を伝えることで大きな効果を得ることが可能になる。特に、

1)興味のない話でも一気に関心を高める「つかみのポイント」
2)その時に伝えたい結論を先に伝えることによる「要約で先を見通せる分かりやすさ」

この2つは結論からの型を使うメリットとなる。

ただし、結論が事実として弱かったり、明快な答えが出ていないことを説明する時は、冒頭で無理にインパクトを出そうとしないようにしたい。

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