XGに続くボーイズグループONE OR EIGHTもデビュー
XGの誕生と世界的な成功は、エイベックスという会社の熱量そのものを形にしているかのようです。
プロジェクトがスタートしたのは2017年。「XGALX プロジェクト」というものでした。音楽プロデューサーはJAKOPS。韓国のAileeやJunggigoなどの楽曲を手がけたほか、ボーイズグループDMTNのメンバーとしても活躍しました。
練習生として選ばれた21名が共同生活を送りながらダンスや歌、語学の特訓を受けて現在の7名へと絞り込まれました。歌を聴くとわかりますが、英語は全員ネイティブレベルで使いこなしています。韓国語も流暢に話せることができ、その優秀さには目を見張るものがあります。
日本の音楽事務所が、K-POPに押されて尻込みする中、エイベックスは韓国のエンターテインメントから多くのノウハウを吸収するための資金を惜しみませんでした。日本での活動を重視しないという点においても、従来のスタイルとは異なります。
このような取り組みを行うことに、エイベックスが優れたアーティストを生み出そうとする本気度を見て取ることができます。
2024年8月には世界展開を見据えたボーイズグループONE OR EIGHTが、ファーストシングル「Don’t Tell Nobody」でデビューしました。評判は上々で、YouTubeの動画再生回数は1500万を突破しています。
プロデューサーはRyan Tedder。レディ・ガガやマルーン5、TWICEなどを手がけた名手として知られています。
デビュー曲とは思えないほどに歌、ダンスの完成度が高く、ラップも洗練された雰囲気を持っています。
90年代の小室哲哉ブームで急成長したエイベックスは、日本の音楽シーンの成長に一役買いました。その会社がいま、世界の音楽シーンをけん引しうる存在になろうとしています。
文/不破聡