アーティスト、音楽プロデューサー、経営者。3つの顔を持ちながら、それらすべてで成功を収めるSKY-HI。そして今年、代表を務めるBMSGの自社ビルが東京に建った。そのビル内にはなんと、専用サウナを導入! その背景にはSKY-HI自身の経験と所属アーティストへの想いがあった。
BMSG代表取締役CEO/アーティスト
SKY-HIさん
本名:日髙光啓。1986年生まれ、千葉県出身。ラッパー、プロデューサーなど幅広く活動する。2005年AAAのメンバーとしてデビューし、同時期からSKY-HIとしてソロ活動を開始。20年にBMSGを設立し、代表に就任した。
僕自身、サウナに救われた人間なんです
ショービジネス界の風雲児もサウナの虜だ。自身もアーティストとして活躍しながら、音楽事務所・BMSGを立ち上げたSKY-HI。デビュー3年足らずで2日間の東京ドーム公演を成功させたBE:FIRSTのプロデュースをはじめとし、多忙を極める彼の大きな支えがサウナだ。今春、設立した自社ビルもなんとサウナ付き。導入のきっかけは、所属アーティストの何気ない一言だった。
「サウナ好きのJUNON(BE:FIRST)に言われたんです。『日高(光啓:SKY-HIの本名)さんっていつか自社ビルを作ったら、絶対サウナ入れますよね。俺、楽しみです』って。そんな予定はなかったけど(笑)、検討してみるとメリットのほうが多いので作りました。そもそも僕自身、サウナに救われた人間なんですよね。若い頃は体のメンテナンス方法がわからず、全身が悲鳴を上げっぱなしでした。それで自分なりにいろいろ調べるうちに温冷交代浴を知った。中学生の頃から、アイシングで水風呂には馴染みがありましたが、交代浴で血管を刺激すれば、さらにリフレッシュできるらしいと。アーティストの心身の健康を保つうえでも効果的なんです。それで20代の頃サウナに目覚めました。当時は年中、全国でライブしてたので、多分47都道府県の温浴施設を最低でも3周はしてます」
いつも誰かしらはサウナに入ってますよ(笑)
「室温は60度くらいなんだけど、めちゃめちゃ発汗します。しかも水蒸気で温めているから乾燥とも無縁で、アーティストの喉と肌も守れる。水風呂とお風呂、外気浴スペースもあって、そこは和の雰囲気で統一しました。世界に打って出るアーティストになるためには、自分たちの出自を意識することが大切です。なので、概念としての日本や東京のイメージをビル全館で採用しています」
サウナは常時稼働しており、所属アーティストも頻繁に来社するという。「稼働状況がオンラインで見られるんですが、昼夜問わず常に誰かが入ってます。アーティストが自主的に来たくなる安心かつ快適なオフィスになったようです。本当は全従業員に開放したかったけど、それはコンプライアンス的に難しい。とはいえ、アーティストがスタッフと顔を合わせる機会が増えたのはメリットです。自分たちを支えてくれる裏方さんたちの存在を身近に感じられれば、謙虚な姿勢で活動ができますからね」
サウナの力も借りて、アーティストとスタッフが結束を深めていくBMSG。世界中に〝熱波〟を吹かせる日も、そう遠くはなさそうだ。
発売中のDIME最新号の特集は「サウナのある会社が元気な理由」
SKY-HIと経営者の対談、JINS、フィンランド大使への直撃インタビューも!
数年前のブームから文化として定着しつつあるサウナ。今では仕事帰りに1セットという人も多いだろう。「そんなサウナがもし、会社の中にあったとしたら?」今回DIMEでは自社ビルにサウナを設置したという企業に直撃取材! 彼らが〝熱波師〟のごとく、ビジネスに旋風を巻き起こせた理由はサウナにあった!?