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犯罪学教室のかなえ先生と杉村太蔵が本音トーク「失敗した人はどう立ち直ればいい?」スペシャル対談動画、配信中!

2024.10.13

一貫してモノ・ヒト・コトに関するトレンドを深堀りして、ヒット商品やトレンドの背景に何があるか取材してきたビジネストレンドマガジン『DIME』とWebメディア『@DIME』は、本誌連載陣や第一線で活躍する著名人・ビジネスパーソンがテーマに合わせてディスカッションするカンファレンス「DIME Business Trend Summit」を開催した。第2回となる今回のテーマは「Well-Working」。

急速に変容する世界で生き残るために、企業も個人もイノベーションが欠かせない時代に何が必要なのかを考えていく。ここでは本誌連載中の人気Vtuber犯罪学教室のかなえ先生と政治家・タレントの杉村太蔵さんによる仕事での失敗をテーマにしたディスカッションを紹介していく。

プロフィール

政治家・タレント
杉村太蔵(すぎむら・たいぞう)
政治家、タレント。1979年、北海道旭川市生まれ。筑波大学中退ののちに清掃員を経て外資系証券会社に勤務。在職中の2005年9月、自民党公認候補として衆議院議員選挙に立候補して当選。現在はタレントとして情報番組やワイドショーなど多くのテレビ番組で活躍。投資家として株式投資で多額の利益を上げていることでも注目されている。

犯罪学教室のかなえ先生
Vtuber。元法務教官(いわゆる少年院の先生)、日本初の元国家公務員の男性VTuber。主に発達障害やコミュニケーションに困難を抱える少年を担当し、社会復帰に尽力。現在は「事件解説を通じて社会の解像度を上げる」をモットーに、2020年9月よりスタートしたYouTubeチャンネル『犯罪学教室のかなえ先生 V Criminologist』を運営。同配信には視聴者からの悩みが多く寄せられ、それらに対する“愛のある辛口コメント”も定評がある。

失敗をしたら挽回するのが難しい日本

若くして小泉チルドレンとして政治家デビューし、その後は政治家としての経験を活かした独自の切り口やコメントで人気の杉村太蔵さん。証券会社に勤務した経験もあり、現在は投資家としても注目を集めている。一方の「犯罪学教室のかなえ先生」は、元法務教官のVtuberとして注目を集める人気配信者。

そのふたりがテーマとして語るのは「失敗からの挽回方法」だ。杉村さんは、日本では失敗をしない方がいいと力説する。

「僕の結論から言うと、失敗は本当にしないほうがいい。私自身も大学を中退してしまったことはいまだに心の中に後悔があるし、議員時代の失言も19年前なのにいまだに忘れてもらえず薄い人間というレッテルを貼られています。失敗を恐れずに思い切ってやれという人もいますが、失敗は恐れた方がいい。日本ではリカバリーはなかなか難しいです」(杉村さん)

杉村さんによれば、日本は「学歴」や「職歴」といった過去を重要視する傾向が強いという。一方でアメリカの経済が成長し続けるのは、失敗しても問題点と解決策が提示できれば、いくらでも次のチャンスがあることだと語る。

「アメリカの経済の観点では、一番ダメなやつは失敗した奴じゃなくて、諦めたやつです。諦めない限りチャンスは永遠に来ます。でも日本は歴を重視するあまり、失敗にすごく厳しい社会であることは認識しておく必要があります」(杉村さん)。

一方で、大学中退で挫折を味わっても証券会社に就職し、そこから政治家になった。政治家で失言しても結局はそれを活かしてタレントとして成功している。かなえ先生は、杉村さんはその時々で全力に役割を果たそうとして、それによって人には恵まれている愛されキャラなのではと分析していた。

自分の成功には再現性がない

杉村さんは、特に違法行為については特に気を付けているという。

「違法行為は社会人にとって致命的な失敗だけど、裏を返せば違法行為をしなければカムバックのチャンスはある。僕が気を付けているのはコンプライアンスで、法令遵守さえ押さえておけば再起不能まで陥ることはないはずです。

これは健康問題と似ていて、病気になったらいいお医者さんに診てもらうという発想になるけど、僕は病気にならない予防医療を徹底してやっている。優秀な弁護士さんを常にそばに置いて、細かいことでも法律的にどうなのか相談しています。ビジネスパーソンのみなさんも相談できる弁護士さんを身近に置いておくのは手段としてあると思います」(杉村さん)

「明確に社会のルールのラインを超えてしまうと日本では擁護は難しいです。本当は失敗しても戻ってきて活躍できる社会であるべきなんだろうなと思うけど、特に10代は失敗したことで自分でレッテルを貼って諦めている子が多い」(かなえ先生)

じつは少年院には、反社会的な子より非社会的な子が多いとかなえ先生は語る。そういう子は、自分を大事にしてくれない社会と関わりたくないと考えて、失敗しすぎて自分を大事にできないという。今回の対談は、かなえ先生が相手ということで杉村さんも言葉を選んでいたが、杉村さん自身は自分の人生について再現性が低いのでアドバイスが難しいと語った。

「よく妻と話しますが、自分の人生はみなさんの参考にはならないんじゃないかなと。外資系証券会社で働かせてもらったことがきっかけで政治家になれました。そして辞めた今でも、武部(勤)元幹事長や小泉(純一郎)元総理はいまだに声をかけてくれます。さらには、議員を辞めた後で『サンデージャポン』のスタッフに薄口政治評論家という肩書を付けてもらって、タレントとして成功させてもらい、そのジャンルを脅かす存在が出てこない。職場や仕事での出会いに本当に恵まれました。だから参考にしていただける話がなかなかないです」(杉村さん)

流れる水は腐らないから環境を変えよう

かなえ先生は、少年院に来た子どもたちに伝えることがあるという。

「社会的な失敗で罪を犯して少年院に来てしまった子に言うのは、いま捕まってよかったということ。人生は運の連続だと思っているところがあるので、運悪く犯罪を重ねていく人生を歩んでしまった時、もっと悪いやつに使われて捨てられてしまうとせっかくの人生がもったいない。いま捕まって運が良かったと思える人生を歩んでほしいからです」(かなえ先生)

「日本は治安がいいのは犯罪者にものすごく厳しい国でルール違反を嫌悪する社会だから。日本では、燃えるゴミ、燃えないゴミ、空き缶を分けるけど、逮捕されるわけじゃないのに、そういった秩序が保てるのはそれを乱すやつは許さないという社会の厳しさがある。一方でどうしても社会から外れてしまう人もいるけど、そこの復帰がものすごく難しい。そういう社会で失敗した人にどんな希望を与えるのか、かなえ先生は大きい重要な仕事をされているなと思います」(杉村さん)

かなえ先生は、経済的には豊かな一方で寛容さは失われている社会で、希望を与えるよりも足元をちゃんと見て自分が何者になりたいか、何者にもなれなくていいかを教えているという。日本では、規律意識の強さが治安の良さや海外よりも道徳を守ることに繋がっているが、失敗した人が過去の失敗にとらわれずに活躍できる社会を作ることが重要なはず。

「少年院で反省して1年で更生して変わっても、みんなのイメージが捕まった時で止まっている。少年院や刑務所などの中身を社会が認知するというか関係ない場所と思わせないような、社会の中にそういうところがあるという認識を作らないといけないと思う」(かなえ先生)

オールリセットで環境を変えることも大切

「僕の座右の銘に「流れる水は腐らず」というのがあって、とにかくいろいろと行動に移していろんなところにいっていろいろな経験をしてというのが人生哲学です。大事なのは未来志向で、社会は再犯リスクにもう少し向き合った方がいい。失敗した人にもチャンスや希望が持てる社会にしないとだめ。僕は「オールリセット」という言葉が好きで、罪を償えばもう罪に問われない大原則が日本にはある。そういったオールリセットの考え方を社会の共通認識することは重要だと思います」(杉村さん)

「僕は指導で次の被害者と加害者を出さないための教育をしているつもりです。ひとり更生させれば、ふたりが救われる、未来の被害者と加害者をなくす未来志向ですよね」(かなえ先生)

「環境が変わって自分が変われました。「流れる水は腐らない」から、どんどんいろんなところに行ったらいい。環境を変えていくことはすごく大事なことだし、会社で失敗したら辞めて転職すればいい。今日からまったく新しい自分になるというのは大事じゃないかな」(杉村さん)

タレントという新しい環境で未知の仕事を始める時は、その世界で成功している人の意見を聞いて真似をしていたと語る杉村さん。特にテリー伊藤さんやデーブ・スペクターさんの教えてもらった「物事はいろいろな角度から見ないといけない」というアドバイスは、いまだに活きているという。

「オールリセットして自分がどこで活躍するかを開拓していく力とそれを前向きにとらえることは大切なことだと思います。若い頃に僕も同じような感覚で仕事をしていましたが、漠然とやっていた部分もありました。それが「オールリセット」や「未来志向」という言語化と考え方ができていたら、もっといい仕事ができたかなと思いました」(かなえ先生)

今回はかなえ先生との対談で言葉を選んで話していたと語る杉村さん。テレビで見せるキャラクターとは違う面も見えた対談だった。

動画でチェック!

取材・文/久村竜二 撮影/木村圭司

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