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玉川徹とくりえみが本音で語る「人生を120%楽しむシン・キャリア論」スペシャル対談動画配信中!

2024.10.12

一貫してモノ・ヒト・コトに関するトレンドを深堀りして、ヒット商品やトレンドの背景に何があるか取材してきたビジネストレンドマガジン『DIME』とWebメディア『@DIME』は、本誌連載陣や第一線で活躍する著名人・ビジネスパーソンがテーマに合わせてディスカッションするカンファレンス「DIME Business Trend Summit」を開催した。第2回となる今回のテーマは「Well-Working」。

急速に変容する世界で生き残るために、企業も個人もイノベーションが欠かせない時代に何が必要なのかを考えていく。ここではDIMEで『玉川徹から働き盛りの君たちへ』を連載中のコメンテーター・玉川徹さんと起業家でタレントのくりえみさんに、人生を最大限に楽しむキャリアの築き方についてディスカッションしてもらった。

描いたものから少しずつ変わっていったそれぞれのキャリア

世代も働くバッググラウンドもまったく異なる玉川さんとくりえみさんは今回が初対面。玉川さんをテレビで見ていたというくりえみさんは、起業家として活動する前はアイドルやタレントとして活動していた。

「私も本当は玉川さんのようにテレビでメジャーになりたかったです(笑)。最初は女優を目指して芸能事務所に入りました。でも女優部門ではなくアイドルやタレント・バラエティの部署に所属することになって。その時に思ったのは、好きなことより求められることをやったほうが成功の確率は上がるということ。与えられた環境の中で好きなことを見つけていくのも、ある意味で『好きを仕事にしていること』だと考えています」(くりえみさん)

玉川さん自身は、作り手側としてテレビ朝日に入社してディレクターとして活躍していたが、ワイドショーで政治ネタを扱う時に語れるレポーターがいない状況をきっかけに自分自身が出演して、そのままコメンテーターになっていったという。

「テレビに出ようと思ってテレビ局に入ったわけじゃないけど、ひょんなきっかけで出演するようになって、それがいまの仕事になっています」(玉川さん)

ここでは政治ネタをメディアで語るリスクやテレビにおけるタブーなどの話もあったが、玉川さんからは「僕も一度終わりかけました」というコメントも飛び出した。くりえみさんのアイドル時代も苦労話など際どい話題が多かった。

「アイドルを運営している会社が一番儲かるのは、メジャー契約する前の半地下みたいな状況です。メジャー契約すると出費や経費が大きくなりますし、じつはテレビやメディア活動はしないほうが儲かる状況があります」(くりえみさん)

アイドル活動時代は、思ったように稼げず、結果的に「好き」の搾取になるような状況もあったそうだ。

「本当にやりたいことを自分が望む形でやるためにはどうしたらいいのか考えた結果、どこかの組織に所属した状態でやりきることは難しいなと思いました」(くりえみさん)

芸能事務所を退所し、フリーランスになったくりえみさんがまず始めたのはコスプレだった。

「日本よりも海外全体に発信したほうが母数は増えるだろうと考え、台湾や中国にひとりで行って、薄い写真集を自作して手売りしていきました。それを3年ぐらい続けたら、フォロワーが1年半で200万人ぐらい増えました。それをきっかけに日本のメディアにも取り扱ってもらえるようになりました」(くりえみさん)

一方の玉川さんは定年退職までテレビ朝日に在籍し、定年後はフリーランスとして仕事を続けている。歩み方は対極ながら、定年まで働いた玉川さんも充実した日々を過ごしているという。

「定年になってフリーランスになりましたが、テレビの世界は義理や人情の世界であって、恩返しもしないといけないし、それほど自由ではないです。でも、いまが人生で一番楽しいかもしれません」(玉川さん)

玉川さんはピラミッドの上位1%、同じくらい稼いで好きなことをするには?

くりえみさんは「玉川さんはテレビの世界のピラミッドの上位1%」だと、羨望のまなざしを送る。これを憧れで終わらせないために、彼女が練った戦略はこうだ。

「芸能界は上位1%ぐらいの人だけがお金を稼げるし、そこを夢見る世界だなと思います。私は99%側でしたが、1%の人と同じぐらい稼いで自分の好きなことをやるにはなんだろうとなった時に会社経営やその先の投資が必要だと考えました」(くりえみさん)

くりえみさんは、美容外科をメインとした事業を立ち上げて売却し、現在はバーチャルヒューマンタレントを展開するAI事業に力を入れているという。

「これまでのVTuberは中身が人間でした。バーチャルヒューマンは、脳の部分をAIに学習させる完全自走型のタレントやアーティストです。ユーザーに向けては、バーチャルヒューマンで、熱狂や感動、共感を与えていきたいんです。アイドルもそうですが、人は未完成のものを応援したいし、人間味を感じることで愛着が持てる。いまはAIで未完成の部分をどれだけ再現できるかの研究を進めています。バーチャルヒューマンタレントの人気は、テクノロジーが進化してクオリティが上がれば達成できるというものでもないと思います」(くりえみさん)

「求められるところで好きを探す」対極なふたりの共通点

くりえみさんは、「成功するためには求められることを追求したほうがいい」と考えているそうだ。それは、アイドル時代に自分のやりたいことと求められることが違って苦労した経験が関係するのかもしれない。

玉川さんはDIMEの連載でもテーマにしているが、「好きなことを仕事にするべき」という考えのようだ。サラリーマン時代にはこうした考えで軋轢を生んだと話すが、結果的に自分のやりたいことを貫いた結果、いまの自分があるという。

「テレビに関わりたいと思ってテレビ局に入りましたが、結局はサラリーマンなんですよ。僕は、ニューヨーク支局に行けと言われたこともあります。会社の中では、みんなが行きたがるポジションでした。でも僕は違った。テレビで顔が少し売れ始めている時期だったから、ニューヨーク支局に行くことで、それがゼロになるのが嫌だったんです。異動を拒否したら、Aだった会社の査定が5段階ぐらい下がりました。その時のプロデューサーに『数字を取って結果を出してきたけどなぜ査定が下がるんですか』と相談したら、『会社の指示を断ることはサラリーマンの世界ではわがままだよ』と言われたんです。そして、『それが嫌なら、“玉川さんが画面に出てないとまずい”という存在になるしかない。そうならない限りは、会社にとってはわがままな社員になってしまう」と。それから画面に出ても視聴率が取れるようにと頑張ってやってきました。僕はワイドショーが好きじゃなかったけど、たまたま配属になった。ワイドショー自体は嫌な仕事だったけど、大枠であるテレビは好きだったので続けてきたら、いつの間にかそれが一生の仕事になっていました。ここは、くりえみさんが考える『求められるところで好きを探す』に通じていると思います」(玉川さん)

最近、幸せの定義について考えるというくりえみさん。

「私は挑戦やすべてを失っても会社で成功することに対しての執着が半端ないんですけど、成功を追い求めることが生きがいでもあるし、楽しみであり、私の幸せなんです。じつは数年前に起業した時、若い女性がもっと私を憧れてくれると思っていたんですよ。私が起業したことで周囲の女の子が起業しようとするムーブメントになるだろうとも思っていました。でも始めてみると、「面倒くさいことをわざわざやるの?」と周囲の目は冷ややかでした。それは幸せの価値観や基準がそれぞれ違うからで、私は仕事が最優先だけど、家族の時間が一番の子もいます。それと、苦労=マイナスだと思っている人も多いかもしれません。私にとって苦労や失敗は一番のチャンス。私が新しい挑戦を始める時は、だいたい批判があります。新しいことは絶対に批判されるから。逆に批判がないことは中途半端に終わってしまう気がします。だから大炎上したほうがうまくいくとさえ思いますね」(くりえみさん)

定年後も活き活き働くキャリアの築き方

くりえみさんは、まだ現役世代として活躍が続きそうだが、一方の玉川さんは定年退職後のいわばセカンドキャリアを形成中。会社員からフリーランスと立場は変わったが、活き活きと働くためには定年後も好きなことを仕事にするべきだと力説する。

「僕の先輩や後輩は定年になったらヒマなので趣味を探すと言っていますが、『趣味なんてやめたほうがいい』と助言しています。その代わりに好きなことを仕事にすればいいんです。仕事は自分のためじゃなく、誰かのためにやって、それでお金をもらう行為。ちゃんとできれば感謝されて褒められます。こんないいことは他にないと僕は思っています。いまは昔と違って好きなことをやってお金を稼ぐ方法はいくらでもありますよね。それが定年後に幸せに生きていく方法だと考えています」(玉川さん)

仕事で求められる中で好きなことを発見していくくりえみさんと、好きなことを仕事にする玉川さん。アプローチの違いはあっても、根底には仕事に対する熱量があった。定年後には熱を持てるほど「好き」と思えることを再発見して、仕事に生かしていけば人生は何倍にも楽しくなるだろう。

プロフィール

玉川徹(たまかわ・とおる)

コメンテーター。『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)や『ラジオのタマカワ』(TOKYO FM)などテレビやラジオなどで活躍。DIMEでは『玉川徹から働き盛りの君たちへ』を連載中。

くりえみ
起業家、モデル、タレント。日本初のバーチャルヒューマン芸能事務所pinyokioプロダクションの代表取締役。現在5社の代表を務める。

文/久村竜二 撮影/五十嵐美弥

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