取材からわかった『香ばし麺の五目あんかけ焼そば』のヒット要因3
1.庶民的で慣れ親しんだ味わい
上品で高級感がある味わいではなく庶民的な町中華の味わいを目指して開発。味が濃いめのあんと大きくカットされた具材、香ばしさのある麺が一体になると、手づくり感あふれる一品になる。慣れ親しんだかのような味わいに親近感を覚えることができた。
2.全社一丸で取り組んだ売場づくり
テレビCMの放映に合わせて全国のスーパーで特設コーナーを設置。CMでは見かけるけど売場では見かけない状態をつくることなく、CMで商品を知った消費者に商品の存在を強く印象づけることができた。
3.チャレンジしたことによるニーズの発掘
冷凍食品の中でも中華麺を使ったメニューは、1メニュー1アイテムといった暗黙の了解のようなものが業界内にあり、2アイテム目を出さない雰囲気があった。しかし、2アイテム目を出すことで市場の拡大が見込めることから暗黙の了解を打破。先に発売された競合品のユーザーが味のバリエーションを求めていたというニーズが発見でき、取り込むことができた。
『香ばし麺の五目あんかけ焼そば』はこの9月にリニューアル。にんにくとごま油で仕上げた自家製香味油を使い、香りと風味を高めた。「狙っている味わいは限りなく実現できていますが、補強することでより完成度を高めることにしました」と蟹沢氏。手づくりの出来たて感を高めていくためにはまだまだやるべきことがあるので、引き続き磨きをかけていきたいという。
製品情報
https://www.nichireifoods.co.jp/brand/ankake/?personal_use
文/大沢裕司