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【ひと足お先に体験!】「ニンテンドーミュージアム」に行ってみたら少年時代の思い出が蘇って涙が出てきた

2024.09.25

ばあちゃんと来たかった「花札づくり体験」

カフェと同じ第3展示棟の2階には、ワークショップコーナーがある。そこでは「手作り花札」を作ることができる。

「任天堂は元々、花札やトランプを作る玩具メーカーだった」ということを知らない人もいるかもしれない。現在は機械で作られている花札だが、130年以上前に職人が手作りしていたのをここで体験できる、というわけだ。1回の体験料は2000円で、12か月の中から好きな月を選んで4枚1セットの花札を、特製のキットで製作できる。作った花札はもちろん持ち帰ることが可能だ。

個人的には「8月の芒に月」もかなり好きなのだが(真っ赤な20点札がかっこいいのである)、筆者は2月生まれなので「2月の梅」を選択した。

手順書に沿って、台紙に色をつけていく。型紙がくり抜かれており、その上からインクを塗ることで図柄を台紙につけられるというわけだ。

インクをつけすぎると滲むということなので、つけすぎたインクは落とし、丁寧にたたくように色をつけていく。

本来ならウグイスの色は鮮やかな緑なのだが、スタッフさんから「ご自身の色で個性を出してみるのも楽しいですよ」と促されたので、紫を乗せてみることに。でも、あんまりうぐいすっぽくなくなってしまった……。

この鳥は……なんだ?

だが、赤色を着色すると、なんだかそれっぽくなってきた。楽しい!

続いて、裏紙と糊付けする作業に入る。さきほど色付けした台紙にのりを塗り、黒い台紙を貼り付ける。

のりを塗りすぎると紙がしわしわになってしまうし、うすすぎるときちんと接着できない。120年前の職人の技術に、頭があがらない。

黒い裏紙の端にものりを塗り、折り返して乾燥させてば、花札の完成!

1回のワークショップでは4枚、ワンセットの12分の1しか作れないわけだから、これはあと11回通うしかないな……!

こうして世界にひとつしかないオリジナル花札は、紙製ケースに入れて持ち帰ることができる。亡くなったばあちゃんと一緒に来たらもっと楽しめただろうなあ。

なお、同館にはプレイルームがあり、花札の遊び方のひとつ「花あわせ」を楽しむことができる。プロジェクションマッピングによりルールを丁寧に解説してもらえるので、やったことない人も気軽に体験可能だ。

画像提供/任天堂 (c) Nintendo

来るたび見え方がかわる〝思い出の博物館〟

以上、ひととおりニンテンドーミュージアムを遊び尽くしてみた。

今回の体験を通じて「ライフステージが変わるごとに楽しみ方が変わる博物館だな」と感じた。ゲームと出会ったばかりの子どもなら、魅力的なアトラクションの数々に興奮できるだろう。解説は子どもでも理解できるくらい丁寧だし、ベビーカーを駐車するスペースも確保されているから、親御さんは安心してお子さんを連れてこれるだろう。

現在ゲームに熱中している世代は、自分が見たこともないタイトルやゲーム機に興味を惹かれるかもしれない。かつてゲームに熱中した世代は、美しい思い出を追体験できるかもしれない。

実家にあるファミコンはすっかりホコリを被ってしまっているけれど、『Nintendo Switch』は今でもプレイするし、次世代機も楽しみだ。これからまた積み上げていくゲーム体験によって、次来た時にはまた違った楽しみ方ができそうだ。

さすが任天堂、100年以上も我々を楽しませてきただけのことはあるぜ。

【施設概要】
ニンテンドーミュージアム
開業日:2024年10月2日(水)
所在地:〒611-0042 京都府宇治市小倉町神楽田56番地
 
交通アクセス:
近鉄京都線「小倉駅」東口から徒歩5分
JR奈良線「JR小倉駅」北出口から徒歩8分
※ご来館の際は、公共交通機関(タクシー除く)をご利用ください。
営業時間:
10:00〜18:00
休館日:
毎週火曜日および年末年始(12月30日〜1月3日)
※火曜日が祝日の場合は営業。翌水曜日が振替で休館となります。

公式サイト:https://museum.nintendo.com

チケットページ:https://museum-tickets.nintendo.com/

公式X(旧Twitter)アカウント:https://x.com/Museum_Nintendo

取材・文/千葉康永(DIME編集部デスク)
※画像内またはキャプションに注記がない写真は筆者撮影

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