京都に行ったら泣けてきた
先に言おう。少年時代の思い出がぶり返して、涙が出てきた。いや、筆者もいい大人なので実際に出たのはほんのちょびっとだけだが、押し寄せてきた思い出の数々はホンモノだ。
物心つく前からすでに触れていた『ファミコン』や『スーファミ』。
生まれて始めて親に買ってもらった『ポケモン青』。
中学の野球部をサボって、後ろめたい気持ちを抱えながらもスティックが削れるまで遊び倒した『ロクヨン』。ほかにも『マッピー』、『ポケットピカチュウ』、『カードヒーロー』……。
そして、お正月に家族で集まったときにおばあちゃんに教えてもらった『花札』。
思い出と再会できる場所が京都にできた。「ニンテンドーミュージアム」。10月2日にオープンするこの最新施設の体験レポートを、どのメディアよりも思い出マシマシで綴る。
入場したら、マリオがゴールしてた
「京都に行ってきてよ。日帰りでヨロシク」
編集長からの命を受けて、新幹線と地下鉄を乗り継いで片道およそ3時間。東京・神保町にあるDIME編集部からは、日帰りだとキツい距離である。それでもこの仕事を受けたのは「ニンテンドーミュージアムに行ける!」という嬉しさが、日帰りのしんどさをはるかに上回ったからだ。
京都駅から最寄りの小倉駅までは地下鉄で20分ほど。駅を出てからは徒歩5分ほどで「ニンテンドーミュージアム」にたどりつく。
会場に入ると、入館証を発行される。この時点で筆者のテンションは爆上がりしている。
超イカした入館証だ……ドット絵マリオと一緒に自分の名前が印刷されてる!! しかも入館証は持ち帰っていいらしい。この入館証にはハイテクが詰まっているのだが、それはまた後ほど。
さて。1964年に建設され、主にトランプや花札の製造や、サービスセンターとしてゲーム機の修理を担ってきた「宇治小倉工場」をリニューアルしたこの施設。広場を通り抜けることで「展示」「レストラン」「体験施設」「ショップ」などの各施設に入っていく動線だ。
上空から観ると、こう。
まずはどの建物に行こうか。広場を見渡してみると、ん? 遠くになにかあるな……。
ファミコンの『スーパーマリオブラザーズ』でのステージクリアしたときのマリオじゃん!! ほかにも、撮影スポットとして「入れる土管」が設置されていたりと、何気ない動線にも来場客を楽しませる工夫が施されている。さすが任天堂、100年以上も我々を楽しませてきただけのことはあるぜ。