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こんにちは。
弁護士の林 孝匡です。
宇宙イチわかりやすい法律解説を目指しています。
爆大な残業代をゲットした事件を解説します(東京地裁 R5.4.14)
―― 眠そうですが、どうしたんですか?
Xさんたち3名
「仕事中、いちおう仮眠できるのですが、トラブルが発生したら駆けつけないとダメなんです。しかも、その時間の給料はもらえません。『仮眠時間=休憩時間だろ』ってことだと思います……」
Xさんたちは会社に残業代請求をしました。結果、認められた残業代が爆大!
以下、わかりやすく解説します。
※ 実際の判決を基に構成
※ 判決の本質を損なわないようフランクな会話に変換
※ 争いを一部抜粋して簡略化
どんな事件か
登場人物は以下のとおり。
▼ 会社
ビルメンテナンス、設備管理などを行う会社
▼ Xさんたち3名
Xさんたちは、ビルの設備管理業務を行なっていました。
彼らは、残業代請求をするために「業務日誌」をコピーしました。なぜなら、業務日誌には、業務の内容、対応者、日時が書かれており、残業代請求するための重要な証拠だったからです。
ただ、1つ問題が。
この業務日誌の各ページの右下には「※ 社外持出厳禁」と書かれていました。でもコレを証拠提出しないと裁判に勝てない。ということで、Xさんたちはコピーを実行しました。
いざ、裁判へ。