一生懸命取り組んでいたことに対して、「もう頑張れない」「疲れた」という気持ちが強くなったことはありませんか。
一生懸命取り組むということは、精一杯全力で走り続けている状態になります。頑張ることに疲れたという気持ちになってしまうのは、息切れしているのは体だけでなく、心もそうなってしまっている可能性があります。
実際に走り続けて疲れた場合には、立ち止まって座ったり、水分を取ったりなど、休憩を取りますよね。同じように、心も休息が必要なのです。
今回は、心が疲れるほど頑張ってしまう人の特徴と、抱えているものを手放す方法をお伝えします。
心が疲れるほど頑張ってしまう人の特徴
心が疲れていることに気づかずに頑張ってしまう人には、いくつかの共通する特徴があります。
心が疲れてしまっていることの自覚がなく、もう頑張れないと疲れ切ったときに自分の状態に気づくこともしばしば。そうならないために、自分の特徴に当てはまっているところがないか、ぜひチェックしてみてください。
1.真面目
真面目な人は努力を惜しみません。周囲の人はそんな真面目なところを頼りにし、真面目な人は周囲の期待に応えようと頑張ります。
期待に応えようとするあまり、無理をしていることに気づいたときには周囲に「NO」と言えなくなってしまい、疲れ切るまで頑張り続けてしまう傾向があります。
2.完璧主義者
完璧主義者も、疲れ切ってしまうまで頑張り続けます。なぜなら、妥協するということを自分の中で受け入れられないからです。完璧にできるように、無理をして頑張ります。
また、完璧にできなかったときには、できなかった自分を責めてしまうという特徴も。この特徴がより心を疲弊させてしまう可能性もあります。
3.責任感が強い
責任感が強い人は、人に頼ることができません。周囲に心配をかけたくないという思いがあり、何事も一人で抱えがちです。
「もう無理」と弱音を吐くことができず、気づいたときには心に疲れがたまっている状態になってしまっています。
4.みんなと同じじゃないと不安
みんなと同じじゃないと不安という特徴がある人は、無理をしてまで周囲に合わせてしまい、それが疲れる原因となっています。
みんなと同じとは、例えば、「みんなが残業しているから帰れない」、「参加したくないけれど、みんな参加だから断れない」、「自分の意見があっても少数派なので周囲に伝えることができない」などです。周囲と合わすことが最優先となり、疲れていても休むことができません。
5.自己評価が低い
自己評価が低い人は、自分の価値を他人に委ねてしまっている状態と言えます。なので、人に評価されたいと強く思い、誰よりも頑張ろうとしてしまいます。
また、他人からの評価がないと自分に価値がないと思っているので、他人から否定されたくないという思いも持っています。否定されたくないがために頑張りすぎてしまうのです。
頑張りすぎないために、抱えているものを手放す方法
「もう頑張れない…」と疲れ切ってしまう前に、抱えているものを手放す方法をご紹介します。
1.今の自分の状態を知る
頑張り続けている人は、気を張り続けている状態です。自分の目の前のことに必死になっていて、自分がどのような状態なのかに気づいていないことがほとんどです。なので、まず自分の状態に気づく必要があります。
今の自分の状態を知るには、今取り組んでいること、よく考えてしまうなど心に留まっていることを書き出してください。書き出すことで、今自分はどのような状況にいるのかを客観的に知ることができます。
今の状況を知ることで、無理をしている原因、頑張り続けてしまう理由がわかってきます。疲れの原因になっているものがわかれば、それを手放すための対処法も見えてくるでしょう。
2.1日のToDoリストを先に決める
頑張ってしまう人は、「あの人のために」と自分よりも他人を優先しがちです。他人を理由に頑張ってしまう人は自分の無理に気づけません。頑張り続けないために、何かを始めときには、今日はここまでするという1日分のToDoリストを決めてみてください。誰かに左右されずに、自分の無理をしない量を、自分で決めるのです。
完璧主義者や、真面目で責任感が強い人は、今していることをすべて手放すことは難しいでしょう。けれど、量を減らすだけなら負担なく行えるはずです。
3.好きなことをする
疲れている状態であれば、休むことが一番ですが、人によっては「何もしない」という状況に苦痛を感じることもあります。苦痛を感じる人に試してほしいのは、自分の好きなことを集中することです。
好きなことに集中して取り組むことで、今の状況を忘れてリフレッシュすることができます。そのときだけ忘れても意味がないと思う人もいるでしょうが、疲れの原因となっているものから短時間でも離れることで心は回復に向かいます。「何もしない」という状況に苦痛を感じる人はぜひ好きなことに取り組んでみることをおすすめします。
文・構成/藤野綾子