カウンターポイント・リサーチ・エイチ・ケー (英⽂名: Counterpoint Research HK、以下カウンターポイント社)から、2024年度Appleの全世界での売上が初めて4000億ドルを超えるとの最新調査リポートが発表された。
本稿では同社リリースを元に、その概要をお伝えする。
ハードウェアとサービスの両⽅のセグメントによる成⻑が原動⼒
2024年度Apple の全世界での売上は初めて4000 億ドルを超える予測であり、この過去最⾼の記録は、ハードウェアとサービスの両⽅のセグメントによる成⻑が原動⼒となると考えられる。
Appleのハードウェアの売上は2023年に落ち込んだものの、2024年は前年⽐3%増加の予測となった。主⼒ハードウェア製品であるiPhone、iPad、Mac、Watch、AirPodsの全てが新製品発売に助けられ、成⻑に貢献している。
その中でも、AirPodsは2024 年に最も速く成⻑するセグメントになると考えられ、また、ハードウェア売上の増加は2025 年にも続くと考えられる。
⼀⽅で、以前カウンターポイント社で予測していたようにApple のサービス売上も成⻑を続けており、2025年には初めて1000 億ドルを超えると予測している。
Apple のハードウェア製品売上増加に関して、カウンターポイント社リサーチディレクターTarun Pathak ⽒は、次のようにコメントしている。
「成⻑率は、Apple Intelligence が間もなく登場することもあり、サービスセグメントにすごく期待が集まっている。ハードウェアセグメントよりずっと⾼い成⻑率が出てもおかしくない。しかし、売上の絶対額では、依然としてハードウェアが鍵である。
その理由はApple の全世界売上の3/4 をハードウェアが占めているからだ。2023年に落ち込みはしたものの、2024年には、新製品の発売も各種控えており、ハードウェア商品の成⻑がみられるはずだ。
そして、Apple Intelligence が各種ハードウェアに搭載されるため、消費者の興味を惹いて買い替えに繋がると考えられる」
<Appleの製品カテゴリー別売上推移>
また、サービス売上の成⻑に関して、カウンターポイント社シニアアナリストVarun Mishra⽒は次のように分析する。
「サービスはハードウェアよりずっと速く成⻑する。2025年には、サービスの売上がiPhoneを除いたハードウェアの売上を追い越す可能性もある。AppleはApple Intelligenceから収益を得ようと⼿を打っているが、こちらは時間がかかるかもしれない。
AI 機能のサービス開始時期は地域ごとに異なるし、Apple Intelligenceの中のどんなサービスならお⾦を取れるか理解するにも時間がかかる。
具体的に今後、何でお⾦を取るかにも関わってくるが、数年後にはApple Intelligenceはサービス売上を少なくとも10〜15%増加させるだろう」
調査概要
今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独⾃の調査⽅法で実施した。
調査時期/2024年1⽉1⽇〜2024年7⽉12⽇
関連情報
https://japan.counterpointresearch.com
構成/清水眞希