できる社長は、社員の会話に口出ししない
よく社長は孤独と言います。皆さんの会社ではいかかでしょうか。
うちはアットホームなので、社長と社員の距離が近いので、なんでも話しができる環境ですと聞くこともよくあります。
否定する訳ではないですが、コントロールはしにくくなります。アットホームな環境をつくるとどのような事が起こる可能性があるのか、しっかりと知ったうえで対応することが必要です。
それをわかっている社長は、時々しか顔をださない、もしくは部下に任せて現場にもいかないと決めている社長もいるほどです。
現場に頻繁に言って会話することで何が起こるのでしょうか。
社長が現場で話しをすることで、社長はわかってくれると言う感覚になりやすいです。普段から接することで社長の性格も含めて、どのように接するかを部下の方々は見ています。社長を見てどのようなことを報告し話せばいいのかを部下が判断するようになります。
また、普段から社長が現場にいることで知ってくれていると報告があまくなります。その結果、社長から状況を聞きに行くことが発生したりします。
会社は社長だと、従業員の模範になるために人格を正さなければならないと自分磨きに精を出す人も多いです。できる社長は、自分磨きも必要なことは分かっていて結果を出すことに注力します。会社が成長することで従業員を幸せにできると考えるからです。
アットホームでいい社長を見せることは悪いことではないですが、本来の仕事と個人の気持ちよさは分ける必要があります。普段から仲良くすることで、仕事面において厳しいことが言えないは本末転倒です。
自社で働いている限り、社長は責任ある立場です。雇用を守ることも含めて優先すべきことは仕事です。その仕事をしたうえで、適度なコミュニケーションでよく、仕事に関しては中間管理職に任せることが重要です。アットホームにすることで、社長が距離感を近づけることで中間管理職が機能しにくいことが発生します。どのようなことが起こるかを理解したうえでのコミュニケーションが必要不可欠です。
ですから、できる社長は、社員の会話に口出ししないのです。
寂しい気持ちも起こると思いますが、社長としての立ち位置は崩さずないことが重要です。
できる社長は、長い会議はしない
長い時間をかけて会議をする会社がよくあります。
お客様に対しての打ち合わせ(例えばクリニックのカンファレンス等)は時間をかける必要があります。ここでは社内の決まり事や進捗を行う会議です。
決定会議は、上の立ち位置では本来は情報収集です。情報収集したうえで会議の責任者が決める会議です。この会議が長い会社は、それぞれの意見を出し合う中で最悪決まらないと言うことが起こります。
誰が責任をもって決めるか、実行するかが曖昧であるからです。
また、話しが長い決定会議の特徴は、どうするかを決めるためではなく、何が問題か原因を話し合うために行われていることが非常に多いです。原因は過去です。過去は変えることが出来ません。過去の話をしている限り前向きな話しにはなりませんし、本来の目的、目標が会議の議題から消えていきます。
これは、進捗会議でも同じです。それぞれの報告者に対してなぜと追及しても話しが長くなるだけで、どうするかが決まりません。未来の会話をするために過去の分析からや過去の間違いを指摘しないといけないと考える人は多くいます。
それをしている限り、自分達がどうするではなく、何が悪かったのか、その何が社外なのか社内なのか人のせいにしてしまう傾向があります。
できる社長が、長い会議をしないのは、そのような話しをしても前に進まないことを理解しているからです。社内で課題が一致しているのであれば、その課題を解決されるためにどうするか、目標を達成するためにどうするかを話し合えばいいと理解しているのです。
そのような会議が出来ている会社は、主体的に行動している従業員が多いのではと想像します。
皆さんの会社では会議は長いでしょうか、短いでしょうか。
短い会議で、決めるべきことが決まる、目標達成に向けた行動を持ってくる、そのような会社にすれば自ずと成果はあがります。
できる社長は、成果をあげます。成果をあげる会社にするために自分の行動をコントロールし「これら」をしない選択をしていないのです。
今回、例に出しましたできる社長は「これ」をやらないですが、「これ」をやっている会社は、責任範囲が曖昧になっていたり、感情的なコミュニケーションが発生していたりしている可能性があります。
下で話しをしていることが、上にあがってこない状況であれば危険信号です。
最近では、パワハラと言われ管理が難しい時代になっています。管理が不足している状態は、現場で発生していることが上にあがってこない、つまり適切なタイミングで報告がない状況です。不祥事が起こることも管理不足が大きいです。間違った事をしていると、知らないところで問題が発生し気づかないと言うことがありますので、自社ではどうなっているかを考えてみてください。
文/識学
この記事はマネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研」による寄稿記事です