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管理職必読!部下が増えた時にまずやるべき3つのこと

2024.09.12

情報共有とルール設定、それを守らせることも重要

(1)まず欠かせないのが全社MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の共有

リーダー自らが全社の方向性を部下に示すことができなければその後のマネジメントが機能しません。次にビジョンから逆算されたチームのMVVの共有です。組織目標を達成するためにこのチームは設置され活動しているという認識を部下と揃えましょう。チームのMVVの共有の際にポイントとなるのは、達成指標を設定し計測できる状態にしておくことです。MVVはテキストでの表現に終始しやすいため、解釈が部下の受け取り方に依存しています。ゆえにMVVを設定したが個々の解釈が異なっておりチームのパワーが分散して一生懸命取り組んだが結果が出なかった、という悲劇のもとになります。達成指標を設定し計測できる環境を整えることでMVVの達成とは?に対する答えが上司と部下の間で一致します。同時に時間軸つまりいつまでに達成するのか、さらに数ある指標の中でも優先順位はどの順番なのかも数字で表現し部下との認識を合わせる作業を行いましょう。認識のズレない環境づくりは目標達成に向けて部下の能力を最大限発揮させるため必要不可欠な環境となります。これがいわゆるKGI-KPIの設定です。

チームのKGI-KPIが決まったら同じ手順で個人単位のKGI-KPIへ落とし込んでいきます。ここで注意したいのは、設定をする際に数字を用いていくわけですが、上司が責任逃れをしたいのか、部下の話も取り入れてあげないととなり「みんなで決める」という行為をとってしまうことです。MBOという手法が取りざたされているため一定部下に決めさせるという手法もありますがこれはハイレベルで成熟した組織で運用できると考えて頂くとよろしいかと思います。皆で決めるは一見、全員がコミットしそうに思えますが、大概のケースにおいて時間の経過とともにだれも責任をとらない修正しないというチームに成り下がる可能性が極めて高いです。もちろん部下の意見は情報として取り入れながら、最終的には責任者が責任をもって決め切ることが重要です。

(2)次に行うのは組織運営のためのルール設定

組織で動くためにはルールが便利です。一方でルールという言葉自体にネガティブなイメージを持ちやすかったり、手段であるルールを勘違いしてルール化することが目的化してしまうと組織パフォーマンスを上げることに対して逆効果ですので運用上の注意点をここでご紹介します。前提として人間はマイルール(個人の価値観や判断基準、感情など)を組織に持ち込む生き物です。ここで言いたいのはマイルールを持ち込むなとかマイルールを持つなということではありません。ルール設定の目的は、組織でパフォーマンスする以上(仕事する以上)、各メンバーがマイルールよりも共通の組織のルールを優先することで、不必要な衝突やオペレーション上のロスタイムを減らして効率化するという狙いです。設定するルールの特徴として「守るルール」という種別のルールを推奨します。これは人によってできる、できないが存在せず、守ろうと思えば誰でも守れる領域でルール化するということです。例えば、時間厳守の類、事情により遅れる場合の事前報告、KPI管理のための報告フォーマットの順守、報連相のルール、会議運営のルール、などが代表的な例です。部門をまたぐような事象に対しては意見の衝突や意思決定などが必要な場合、定められた意思決定機関において誰の席にのもとで決定するのかなどを予め組織のルールとして定めておくと効果的です。特に意思決定に関わるルールは有効です。ノットアグリーバットコミットができないと組織は前進できません。責任の所在が明らかでコミットするのが前提というルールになっている組織は非常に推進力があります。再掲になりますがルールについてはチームのKGI-KPI達成を遠ざける事象を排除するのが目的です。管理者はそのルール設定、修正、情報収集、メンバーへの順守管理の責任を負います。メンバーに対しては必ず守らせチームの成果を最大化しましょう。

(3)最後に設定したチームや個人のKGI-KPIと評価制度の連動性を共有すること

大前提として部下は豊かに生きるための土台となる糧(報酬)を得るために仕事をしています。報酬いわゆる物質的動機があり、そのうえで組織への貢献意欲、チームへの貢献意欲、個人目標へのコミットなどいわゆる内発的動機が順番として発生します。(中にはそうじゃない方もいますが瞬間風速的で継続できない可能性が高いか、そもそも活力が低い可能性が高いです)。認識のズレが起きないようにKGI-KPIを明確に設定し、組織運営のルールを定め優先させたら、評価制度との連動性を共有し報酬と連動する仕組みを示せたら、組織の持続的成長のエネルギーになる内発的動機が発生しやすい環境を整えてあげましょう。よくあるケースとして評価制度自体があいまい、制度通り運用されていない、そもそも評価制度が無いという組織環境では、物質的動機の発生をすっとばしていきなり内発的動機を部下に植え付けようと上司が奮闘したり(個別対応的なモチベーションアップ策など)することがありますがたいていの場合、その奮闘は上司の自己満であったり、部下がしらけて効果が薄かったりするのがオチです。全員にとって100点の評価制度が存在しえないのも事実ですが、今ある評価制度の中でKGI-KPI達成がいかに物質的動機の獲得につながるかを制度としてきちんと上司が共有してあげることが有効です。

本稿では部下が増えたときにまずするべきこと3選としてMVVの共有と設定、組織ルールの設定と運用、KGI-KPIと現行の評価制度との連動性を共有する、ということを上げさせていただきました。新しく管理職になられてご活躍が期待される方はもちろん、管理職になられて久しい方にも、一つでもお役立ちできればと考えておりますので今後とも識学をよろしくお願いいたします。

文/識学

この記事はマネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研」による寄稿記事です

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