アドビは山形市と共同で、8月20日に山形市と共同でワークショップイベント「まちの広作室 in やまがた」を開催した。ラーメン消費量日本一を誇る、山形市内のラーメン店の店主、店員など10名に加えて、ラーメンインフルエンサーらも参加。アドビのデザインツール「Adobe Express」を使って、SNS投稿など広報活動のためのデザインに挑戦した。
小売店や飲食店を支援する「まちの広作室」とは?
「まちの広作室」は小売店や飲食店など、まちのお店の広報活動支援を目的に、アドビが取り組んでいるプロジェクトだ。過去には、東京・下北沢、福島県大熊町、鹿児島市、高松市、長崎市、大阪市の全国6か所で開催されている。7か所目となる山形市では、『「ラーメンの聖地、山形市」を創る協議会』の参加メンバーなど、山形市内のラーメン店から参加者を募り、実施された。
『「ラーメンの聖地、山形市」を創る協議会』は、山形市がラーメン消費量日本一から一時転落した際に、危機感を持った地元ラーメン店主などが発起人となり設立されたもの。その名のとおり山形ラーメン、通称“山ラー”を盛り上げるためのブランディングやPRに取り組んでいる。山形市 商工観光部次長 兼 ブランド戦略課長の高橋 大氏によれば、山ラーには札幌のみそや博多のとんこつのように、単一のスープがあるわけではなく、「多種多様でどんなラーメンでも美味しいのがウリ」という。その多様性をアピールすべく、#推しメンやまがたというポータルサイトも公開している。
各店舗も情報発信に積極的だ。アドビと山形市が市内のラーメン店を対象に、事前に実施したアンケート調査によると、お店の困りごとで「人手不足」「物価対応」に続いて多かったのが、「集客・広報活動」。広報制作物としてメニュー表やチラシ、ポスターのほか、SNSの画像や動画にも取り組んでいるなど、SNSを運用をしているラーメン店は全体の77%に及んでいる。だが一方で、そのうち88%の店舗が時間がないなどの理由から、運用に課題も感じているという。
「山ラーの多様性に説得力を持たせるためには、個々のお店が輝いていないといけない。自ら魅力を発信できるようにスキルアップしてもらいたい」と、高橋氏。こうした山形市からのエールも受けて、「まちの広作室 in やまがた」では、イラストレーター/キャラクターデザイナーの北沢直樹氏を講師に迎え、参加者が自身のお店のラーメンの写真などを使って、実際にSNS投稿用やポスター用のデザインに取り組んだ。