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コンビニフードや外食でもOK!今すぐ始められる「プラントベース」の知られざるメリット

2024.09.05

「PLANT-BASED(プラントベース)」という言葉を耳にしたことがあるだろうか。これは植物性由来のものを食べる菜食ライフで、世界中で取り入れられている食文化だ。

近頃では、日本のスーパーでもプラントベースの代替食品が手に入るようになり、プラントベースのメニューを提供する飲食店や中食店なども出てきた。しかし日本での認知度は、まだまだ発展途上。

そこで、アスリートフード研究家で、野菜ソムリエの資格も持つ池田清子さんにインタビュー。清子さんは、国内外でマウンテンバイクとトレイルランニングのプロアスリートとして活躍する夫・池田祐樹さんとともに、2014年からプラントベースを実践。体調改善をはじめとするポジティブな結果に取りつかれ、今に至る。

10年間のプラントベースで、清子さんが体感している魅力とは?そして、普段の生活で気軽に取り入れるためのコツを聞いた。

「プラントベース」と「ベジタリアン」「ヴィーガン」は何が違う?

菜食ライフと聞くと、「ベジタリアン」や「ヴィーガン」を思い浮かべる人もいるだろう。実は、それぞれ違う。

「『ベジタリアン』の歴史は古くて、食生活自体は紀元前とも言われています。これは、植物性食品と、乳製品、卵を食べる人のこと。『ベジタリアン』と呼ぶようになったのは、1840年ごろだそうです。

『ヴィーガン』は、動物愛護や環境面への配慮から、食生活はもちろん日常にも動物性由来のものを持ち込みません。食べるのは、野菜や果物、全粒粉を中心とした穀類、ナッツ類など、植物性食材のみ。甘味も、蜂蜜は使いません。蜜を集めるときに、蜂の体内を経由するからです。

この『ヴィーガン』から食生活だけ取り出したのが『プラントベース』です」(以下「」内、全て池田清子さん)

清子さんと夫の池田祐樹さん。祐樹さんは、プラントベースの食生活を送りながら、プロアスリートとして活躍する

プラントベースは、ハーバード大学やコーネル大学、中国予防医学研究所などでも長年研究され、ダイエットとは違う、人体へのよい影響が数々立証されているそうだ。

「当時の私たちは、その研究結果を知らず、夫の競技パフォーマンスを食生活から改善できる方法はないかと、期待せず始めたんですけれど(笑)。まずは半年間、厳格にプラントベースの食生活に切り替えました。すると、あくまでも私たちの体感ですが、夫は高血圧の改善、喘息の完治、風邪をほとんどひかなくなった、むくみがとれた、レースに勝てるようになったなど、よい影響がたくさんあって。

夫婦そろって、花粉症にもならなくなりました。そして私も日常的にトレイルランニングをするんですが、たくさん走っても筋肉痛にならず、40代の今も顔や手のシミがゼロなんです」

こうした結果のほかにも「なんとなくダルい」「元気が出ない」というふうに、病院に行くまでもない、日々ちょっとずつ諦めていた不調が改善したそうだ。

大切なのは「何を食べるか」。Whole Foodsで体の巡りがよくなった

植物性食材だけを食べていればよいのなら、ポテトチップスとビールでも健康になるかといえば、そうではない。プラントベースで重要なのは〝健康を意識した食生活であること〟と清子さんは言う。

また、何を食べないか?よりも、何を食べるかを意識したほうがよい、とも。

「健康的な体を手に入れることを目的としてプラントベースを実践するならば、Whole Foods、つまり丸ごと食べることが基本です。果物や野菜で、皮も食べられるなら皮ごと。お米なら、白米より玄米を食べるといったふうに、未精製・未加工のものを選びます。未精製・未加工だから栄養が丸ごと摂取できて、健康や美容面にもよいんですよ」

夫の池田祐樹さんは、体重が5~6kg、体脂肪率も4%ほど減ったそうだ。見た目にも若々しくなっているような?

池田夫婦は、Whole Foodsの食生活で、体内の巡りがよくなったと実感している。

「たとえば花粉症が出なくなったのは、そもそもアレルゲンの原因になる食品を食べなくなったということもあります。そのうえで、野菜や果物などに含まれる栄養素をWhole Foodsで食べることで、食物繊維もしっかり摂れて、食べたぶんを便としてきちんと出すことができるようになりました。

排便は、人間の基本であり、重要なデトックス方法です。一方で、現代社会は食生活の乱れやストレスなどで、便通に悩む人も少なくありません。私たちはプラントベースのWhole Foodsで体内の巡りがよくなり、体質がどんどん改善していったのだと思っています」

コンビニ、外食、料理のコツまで。今日からできる「プラントベース」

プラントベースの魅力がわかったところで、いざ実践。といっても「最初からストイックに考えないで」と清子さん。

「近頃、ドイツやヨーロッパでは『パートタイムヴィーガン』といって、週末など実践しやすい時だけ食生活を切り替える人も増えています。週に1度だけプラントベースに切り替えてみるとか、無理のないところで始めるとよいと思います」

ここからは、取り入れやすい順に紹介しよう。

■コンビニエンスストア

ベリー類は抗酸化作用があり、筋トレやランニングなど運動後に食べると体の回復につながる

まず、身近なところでコンビニエンスストア。日本中どこにでもあるうえに、ランチや夜食などで、気軽にプラントベースが実践できるスポットだ。

「フルーツ、とくにバナナや、抗酸化作用が豊富な冷凍ブルーベリーは手に入れやすいですね。ほかにも、おにぎり、ナッツ類、植物性ミルク、あとは豆腐バーのような加工食品もタンパク質の補給におすすめです」

■外食

プラントベースを実践していても、外食は十分楽しめる。とくにカレー屋は重宝

難易度が高いと思われる外食でも、プラントベースにおすすめの店がある。

「インドやネパールのカレー屋は、メニューに『ダルカレー(豆カレー)』や『野菜カレー』などがあるところがほとんど。私たちもよく利用しています。海外なら、タイ料理屋でもヴィーガンメニューを扱っているところがありますよ。

また、お蕎麦屋さんも、プラントベースを実践する人たちの間では人気。蕎麦つゆには魚介だしが使われているので、厳格に実践している方は塩で召し上がりますが、わが家は外食では蕎麦つゆでいただきます。

あとは、チェーン店でいえば、『スターバックスコーヒー』もプラントベースメニューが常備されているので、サクッと済ませたい時に便利です。それから居酒屋も、冷奴、枝豆、冷やしトマト、田楽など、案外おなかいっぱいに食べられるスポットですよ」

たしかに居酒屋もメニューを選べばプラントベースが実践できる。外せない飲み会があったとき、頭の片隅に置いておくといいだろう。

■自炊

自分で作る場合も最初からがんばりすぎなくていいと、清子さんは断言する。

「最初のうちは、味付けに動物性のだしが入ったものを使うのもアリ。全部を急にがらっと変えるのはストレスになりますから。プラントベースの楽しさや心地よさを実感してから、少しずつ、昆布だしやキノコ類で旨みを加えるなど工夫しましょう。

ちなみに『焼肉のたれ』には動物性食品が入っていないものもあります。野菜炒めや厚揚げを焼いたものに、にんにくのきいた甘辛いタレで食べ応えを出すのもおすすめですよ」

日本の乾物である高野豆腐は、唐揚げにしてもおいしい

「プラントベースの基本はWhole Foodsですが、便利な代替食品を上手に取り入れるのもいいですね。たとえば近頃の大豆ミートは本当においしくて、挽肉と違いがわからないという人もいるほど。また、高野豆腐の唐揚げも、鶏の唐揚げよりおいしいという人もいます。

動物性食品と比較して使うのではなく、〝プラントベース〟という選択肢を増やすと考えて楽しめば、ぐっと世界が広がるはずです」

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