8月28日、吉野家ホールディングスはオーストリッチ(ダチョウ)に関する事業を開始した。本事業によって食・健康に加え美容分野にも参入する。
牛豚鶏に続く〝第4の肉〟オーストリッチミート
「オーストリッチ丼〜スープ添え〜」本体価格1,530円(税込み1638円)
近年、人口増加、気候変動、食糧問題などが危惧されている。吉野家ホールディングスは「安心健康で豊かな食事を提供し続けていくためには食糧の種類の集中化を防ぎ、多様な食糧によって健康を維持する必要がある」と考え、牛丼の他、第二の柱として鶏のから揚げなど畜種分散を進めている。
その吉野家ホールディングスが新たに提案するのが「オーストリッチ」(ダチョウ)だ。
同社はオーストリッチに2000年代から着目し、2017年からはオーストリッチがもたらす多様な可能性を研究、美容と健康の領域で新機能を発見した。
オーストリッチに関する事業を展開するのは、吉野家ホールディングスの100%子会社で、ダチョウの飼育、研究、商品開発・販売を行なう株式会社SPEEDIA。
研究結果を活かした商品としてオーストリッチミートを使った商品「オーストリッチ丼~スープ添え」を吉野家の一部店舗で約6万食の数量限定で販売を開始する。
販売は、8月28日11時より「クッキング&コンフォート」スタイルの全国の吉野家約400店舗。
SPEEDIAの牧場でとれた良質なオーストリッチミートのモモ肉とヒレ肉をローストビーフ風に仕立てた「オーストリッチ丼」にオーストリッチのガラスープを添えて提供する。
吉野家が牛豚鶏以外の肉を使用するのは本商品が初めて。価格は1530円(税込み1638円)。
SPEEDIAによるオーストリッチミートに関する研究
・オーストリッチミートは牛豚鶏同様に高たんぱくでありながら、鶏ササミ肉のように低脂肪、低カロリー、牛肉のように鉄分が豊富。つまり、牛豚鶏の三大畜肉の強みを併せ持ち、脂肪の過剰摂取につながらない、健康なたんぱく源であると言える。
・オーストリッチミート モモ肉には抗疲労成分であるアンセリンやカルノシンといったイミダゾールジペプチドや、コエンザイムQ10が多く含まれている。そのため、オーストリッチミートモモ肉は、抗酸化作用、疲労回復、血管老化防止の効果が期待できる。
・イミダゾールジペプチドには日常生活や身体的な作業による一時的な疲労感を軽減する機能があることが報告されており、SPEEDIAのオーストリッチミート モモ肉は、2023年6月に生鮮食品での機能性表示食品として消費者庁に受理された。
・オーストリッチミートから抽出した脂溶性成分が血管のバリア機能を向上させる機能があることを見出し、特許(血管内皮バリア機能向上用食品:第6595739号)を取得した。
オーストリッチオイルを配合したスキンケア商品
SPEEDIAは、美容成分の浸透効果を高める「グラマラスブースターオイル」、バリア機能をアップさせてハリと艶を保つ「グラマラスエイジングクリーム」、美肌効果を高める「モイスチャーマスク」がある。
いずれの商品もSPEEDIAのオーストリッチオイルを配合している。オイル特有のベタつきはなく、さらっとしたテクスチュアで肌馴染みが非常に良いことが特徴。
これらのSPEEDIAのスキンケア商品は、8月28日から、日本調剤オンラインストア、ヨドバシドットコムでも販売を開始。今後は定期的にポップアップストアを開催するなど販路を拡大していく予定。
SPEEDIAのスキンケア商品およびオーストリッチオイルの原料は卸販売も行なう。
SPEEDIAスキンケア商品公式サイト https://cosme.speedia-ost.com
SPEEDIA公式直販サイト https://shopping.speedia-ost.com/splp_202408cp.html
「グラマラスブースターオイル」50ml/定価14,000円、17ml/定価5,200円。「グラマラスエイジングクリーム」40g/定価15,000円。「モイスチュアマスク」1枚/500円。
取材・文/峯亮佑