職場で、プライベートで、人間関係がうまくいかないと感じたことがある人は多いもの。社会生活を送るうえでは、人間関係の悩みは避けては通れないものだと言えます。
特に職場では仕事での繋がりもあり、うまくいかないからといって関係を切ることは難しく、だからこそ余計に職場での人間関係の悩みは尽きないのではないでしょうか。
そこで今回は人間関係がうまくいかない人の特徴から、対処法までお送りしていきます。
人間関係がうまくいかない人の特徴
人間関係がうまくいかない人には共通点があります。ざっくりお伝えすると、自分を最優先しているのか、無理をしてまで他人を優先しているのかの大きく2つに分けることができます。
上記を踏まえて、ここでは人間関係がうまくいかない人の特徴を紹介します。
1.【自分優先】自分の価値観を正しいと思っている
こちらは自分を優先している方の特徴です。自分の価値観が絶対的に正しいと思っている人は、人間関係がうまくいかないことが多くなります。
価値観とは、物事を評価する際に基準のことを言います。例を出すと、水が半分ほど入ったコップを見て、“半分も”入っていると思う人と、“もう半分しか”入っていないと思う人がいます。同じコップを見ているのに違う見方をするのは、それぞれの価値観が違うからです。
自分の価値観が正しいと思っている人は、1つのものについて色んな見方できて、どれも間違っていないのにも関わらず、相手の見方を否定します。「自分が正しくて、相手が間違っている」という考えを持っているのです。自分の価値観の基準でしか物事を見れないようでは、人間関係がうまくいかないのも当然だと言えます。正しい、正しくないと判断するものではないのに、勝手に判断をして、余計な衝突を自ら増やしているのですから。
2.【自分優先】完璧主義
完璧主義者も自分の考えを優先してしまうタイプが多いです。
完璧主義者の人は、自分だけならまだしも、相手にも“自分のように”完璧を求める傾向があります。“自分のように”とあるように、こちらも自分の価値観で判断してしまっています。相手が成功したというレベルだと思っていたとしても、あなたにとってそれが成功に値しないレベルであれば失敗だと思い込み、相手を追い詰めることもあります。
自分にだけ完璧主義であれば悪いことではないのですが、他人にもそれを求めてしまっては人間関係に軋轢を生んでしまってもしょうがありません。
3.【他人優先】人から嫌われたくない思いが強い
人から嫌われたくないという思いが強い人は他人を優先してしまうタイプであり、その思いが人間関係がうまくいかない原因となっています。
なぜなら、人に嫌われたくないゆえに自己主張をすることができず、自分の意見を求められたとしてもうまく伝えることができないからです。
良好な人間関係は円滑なコミュニケーションから生まれます。一方通行になっては、相手はあなたの存在にイライラしたり、興味がなくなってしまう可能性も出てくるのです。
4.【他人優先】自己肯定感が低い
自己肯定感が低い人は、自分に自信を持つことができずに、自分よりも他人を信用してしまう傾向にあります。自分の意見が正しいと思えないので、他人の意見に左右されてしまうのです。
自分に自信がないと、相手に話しかけるなどといった積極的なコミュニケーションもとれません。相手は常に自分発信の付き合いを求められ、それに疲れてしまうことも多く、離れていくこともしばしば。それが人間関係がうまくいかない原因になっています。
人間関係がうまくいかないと感じたときの対処法
次に、人間関係がうまくいかないと感じたときの対処法をお伝えします。
1.違う価値観を受け入れる
誰かと話しているときに、「この人の考え方間違っているな」、「その考え方じゃきっとダメだろう」などと、相手を否定する考えが浮かんだ場合には、あなたは自分の価値観が正しいと思っているサインです。そんなときは相手の意見を否定するのではなく、相手の意見に疑問を持つようにしてみましょう。
「この人はなぜこのような考え方なのかな」と思うと、その人の立場になった物の見方を知ることができます。まずは、“なぜ?”の気持ちを持つことから始めてみてください。
2.他人に期待しない
他人を優先してしまう人は日常的に受け身の姿勢になっています。受け身なことが悪いのではありません。その中で「この人はきっとこうしてくれる」と期待していることが人間関係がうまくいかない原因になっているのです。
「話題を振ってくれたら」、「誘ってくれたらいいのに」など思ってしまったら、それは相手に期待しているサインです。思い浮かべた相手に期待していることを手放してみてください。手放すことでかなわなかったときの落胆は減り、もし相手が行動してくれた場合には感謝する気持ちが芽生えます。
3.他人に嫌われることを恐れない
人間関係がうまくいかないと感じている人は、他人から嫌われることに怖さがある人が多いです。嫌われたくない、全員から好かれようという思いが強いと、常に人から嫌われる不安が続きます。
結論から言うと、全員から好かれることは不可能です。人気の高い芸能人のことを嫌いだと訴える人は少人数ですがいますし、常に好きな料理の上位にあるカレーライスを嫌いだと言う人もいます。全員に好かれることなど不可能だと割り切ることが大切です。
嫌われるという不安を解消するためではなく、自分が楽しいと思う相手に対してのみ楽しいと思う気持ちを素直に伝えてみてください。そうすることで人間関係はずっと楽に感じられるでしょう。
文・構成/藤野綾子