蓋然性の対義語を紹介
蓋然性には、反対の意味を持つ対義語もあります。蓋然性との違いや、それぞれの言葉の意味を確認しましょう。
■必然性
『必然性』とは事柄が必ずそうなるという要素や性質を指す言葉です。物語の展開など、日常的な場面でも用いられます。哲学・数学など、幅広い分野で使われていることも特徴です。
必然性とは、単なる『そうなるもの』ではなく、さまざまな要因や法則によって規定された、揺るぎない『そうならざるを得ない状態』を表しています。
蓋然性は、あくまでも度合いを示す概念のため明確に断言できる状態ではありません。必然性は明確に向かう先が決まっているため、反対の意味を持つ言葉といえるでしょう。
■確実
『確実』は、蓋然性の対義語に近い言葉です。蓋然性が事象の起こりやすさや確からしさの度合いを表すのに対し、確実は『疑う余地もなく確定したこと』を意味します。例えば、『確実な情報』『確実に成功する』『当選確実』などの使い方をします。
つまり、蓋然性が高いことと、確実であることは似ていますが、異なるニュアンスがあるのです。蓋然性は、あくまで可能性の高さを示しています。一方、確実はもはや可能性ではなく、動かし難い事実を指す言葉なのです。
日常生活でも、『明日は晴れる可能性が高い』と『明日は確実に晴れる』では、伝わるニュアンスが微妙に違います。前者には『晴れるだろう』というニュアンスがありますが、後者は『絶対に晴れる』と断言しているのです。
蓋然性の意味や使い方を理解しよう
『蓋然性』という言葉はさまざまな学問で使われていることもあり、概念を正確に理解するのはやや難しいかもしれません。しかし、類語や対義語との違いを把握しておけば、使いどころが分かってきます。
哲学・統計学・裁判の判例・ビジネスニュースなどに蓋然性という言葉が使われていたとき、正しく読み解くためにも言葉の意味や定義を覚えておきましょう。
構成/編集部