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コンビニ、スーパー、ホームセンターなど、様々なところで売っている粘着テープ(ガムテープ)。
これが100円ショップでも取り扱われているのは、ご存知だろうか。ほかでは、200~300円台のものが、ここでは110円と超お買い得。
では、クオリティやコスパの点では、どうだろうか?
今回は、セリアで販売されているものを買い求め、検証してみた。
種類が多く粘着力も異なる「クラフトテープ」
クラフトテープとは、基材に茶色のクラフト紙を用いたもので、粘着テープのなかでは最も一般的で、広く使われている。
不思議にも、セリアでは「クラフトテープ」と名のついたものが、数店で確認しただけでも4種類も販売されている。幅・長さでみると、50mm×18m、50mm×30m、50mm×40m、45mm×50m。色がホワイトという、一風変わったものが1種類あるが、それ以外は典型的な茶色。
いずれも110円なので、長ければ長いほどコスパに優れた商品ということに、一応はなる。
もしかすると、長いものは粘着力が弱く、短いものは粘着力が強いというかたちで、差がついているのかもしれない。長いものから順に確かめてみよう。
まずは、45mm×50mの「クラフトテープ」。幅がほかより5mmだけ短い。包装には「優れた粘着力 段ボール箱の梱包用や荷造りに最適です」とある。
粘着力の確認は次の方法によった。まず、自重300gほどの段ボール箱に、下の写真のように30cmにカットしたテープを貼る。箱の中におもりとなる物品を入れて増やしていき、テープの端をつまんで持ち上げ、どのくらいの重さで剥がれてしまうかを調べた。
結果、この「クラフトテープ」は、水がいっぱいに入った500mlペットボトルの重みにも耐えられず、剥がれた。
次は55mm×40mの「クラフトテープ」。包装には、「梱包テープに最適 使いやすい標準サイズ」とある。
こちらは、500mlペットボトル1本の重さは全然OK。しかし2本の重みでギブアップした。
3つめは、55mm×30mの「クラフトテープ ホワイト」。包装のおもてには、特に売り文句はない。
こちらも同様の試験を行ない、2kgに耐えたが3kgはだめであった。
最後は、50mm×18mと一番短いもの。包装には、「使いやすい標準サイズ 荷造り・梱包の必需品」とある。
こちらは、2kgの重さは楽勝に耐えたが、3kgの手前で剥がれた。
以上、実験をやってみて、やはり長いものは粘着力が弱いことが判明した。
「クラフトテープ ホワイト」は格段に強く、一番短いもの(18m)はこれとほぼ同じ粘着力なので、それなりの重量の荷物を梱包するなら、これがベストとなろう。
ただ、この実験はあくまでもピンポイントにかかる荷重の耐久力を調べたもので、一番長いテープは「ペットボトル1本も運べない」というわけではない。しっかり封緘すれば大丈夫だが、重量物だと両手で抱えた際に底が抜けるリスクは否めない。
■商品詳細
商品名:クラフトテープ
価格:110円
原産国:45mm×50mのみ日本、ほかは中国
材質:紙、ゴム系粘着剤
商品サイズ:幅・長さが50mm×18m、50mm×30m、50mm×40m、45mm×50m
種類:幅・長さに応じて4種類
クラフトテープより耐久力抜群の「布粘着テープ」
布製の粘着テープは、クラフトテープよりも破れにくく、手でまっすぐ切れるというメリットがある。セリアの「布粘着テープ」は、クラフト色のほかに赤、青など全9色。クラフト色は幅50mm×長さ13mで、ほかは幅50mm×長さ9mとなっている。
では粘着力は? 先ほどの方法で確かめてみると、「クラフトテープ ホワイト」より少し落ちる。また、「布粘着テープ」同士で比べると、色付きはクラフト色より若干落ちるようだ。「粘着力もダントツに強い」という先入観があったので、これは意外な結果であった。
■商品詳細
商品名:布粘着テープ
価格:110円
原産国:中国
材質:布、ゴム系粘着剤
商品サイズ:クラフト色は幅50mm×長さ13m、ほかの色は幅50mm×長さ9m
種類:クラフト色、赤、青、灰、ピンク、緑、黒、黄、白
透明で箱の美観を損なわない「OPPテープ」各種
OPPテープとは、二軸延伸ポリプロピレンを基材とした粘着テープを指す。大半は透明なので、梱包する箱の色・デザインが損なわれないというメリットがある。つまり、大きめのギフトボックスの梱包に最適。
セリアにはこのOPPテープが、数店見て回ったかぎりでは5種類もあった。
1つずつ見ていこう。まず、セリアのロゴのついたプライベートブランドから。「OPP梱包テープ」「手で切れるOPPテープ」の2種類ある。幅はどちらも48mmで、長さは前者が70m、後者は50mある。
粘着力は、どちらもほぼ同じで、55mm×40mの「クラフトテープ」と、おおむね同等であった。「OPP梱包テープ」は、剥離する際にテープに白いスジが出やすいが、「手で切れるOPPテープ」もまったく出ないわけではない。
となると、ハサミで切る手間はかかるが長さをとるか、手で切れる簡便さをとるかの判断となる。これは個々人の考え方によるだろが、頻繁に梱包する機会があるものなら、手で切ったほうがラクかと思う。
次は、サンノート(株)製の「OPPテープ」。透明と黒があり、それぞれ70m、40mの長さ。透明のほうは「強粘着透明テープ」と記載されているが、粘着力は黒のものと同じ。ついでに言えば、先に取り上げたセリアブランドのものと同程度であった。
最後は「超透明OPP粘着テープ」。こちらもサンノート製で、粘着力は変わらず。ディスペンサーがついてカット作業が最も容易な代わりに、20mと非常に短い。また、巻径が小さいことと関係するのか、白いスジが出やすい。この点は気にならず、とにかく梱包作業を早く行いたい場合には、選択肢に入るだろうか。
■商品詳細
商品名:「OPP梱包テープ」
価格:110円
原産国:中国
材質:ポリプロピレン、アクリル系粘着剤
商品サイズ:幅48mm×長さ70m×厚み48?
種類:-
■商品詳細
商品名:手で切れるOPPテープ
価格:110円
原産国:中国
材質:ポリプロピレン、アクリル系粘着剤
商品サイズ:幅48mm×長さ50m
種類:-
■商品詳細
商品名:「OPPテープ」
価格:110円
原産国:中国 日本
材質:OPPフィルム、アクリル系粘着剤
商品サイズ:幅48mm×長さ70m(または40m)×厚み40?
種類:透明、黒
■商品詳細
商品名:超透明OPP粘着テープ
価格:110円
原産国:中国
材質:OPPフィルム、アクリル系粘着剤
商品サイズ:幅48mm×長さ20m
種類:-
撮影・文/鈴木拓也
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