予約期間で3000台販売
タイガー魔法瓶『魔法の かまどごはん』
1万9800円
電気やガスを使わないで、新聞紙1部さえあればおいしいご飯が炊ける。防災グッズ、キャンプ用品として使える。社内公募制度での発案。2023年8月にオンラインにて予約開始し、予約段階で年間販売目標の3000台を受注した。
BtoBモデルでは、2019年から取り組む「補修用部品の10年間保有」の期間が過ぎ、廃棄することになった内なべを再利用した。
魔法のかまどごはんプロジェクトリーダー
村田勝則さん
品質管理部門に29年間在籍したのち、アフターサービス部門に異動。同部門在籍時に社内公募制度に応募し、商品化を実現した。
異業種の課題をビジネスに活かす。相手から引き出す深い情報がカギ
学生時代に野外活動施設「少年自然の家」でアルバイトをしていた村田さん。当時の仲間と今も年に数回、バーベキューやキャンプで交流を続けている。
「全く異業種ですが、彼らとの会話が『魔法のかまどごはん』を思いつくきっかけになりました」
小学校の野外活動では飯盒炊爨をするのが習わしだが、近年は指導者不足や安全面を考慮し、食堂で食べることが増えた。「寂しい時代になった」という仲間との何気ない会話だった。
「指導者不足や安全面などの課題を知り、『新聞紙でご飯を炊けば簡単で危なくないのではないか』と考えました」
最近でもキャンプ活動など青少年教育のボランティアを続けていたことから学校関係者とつながりがあり、現場の状況を探るためコンタクトを取った。
「商売っ気は出しません。野外活動の自炊の課題を持ちかけ、『実は、昔アルバイトで……』と明かすと、距離が縮まり、深い情報をもらえました」
相手の課題に寄り添ったコミュニケーション術で斬りこむのが村田流だ。
「空振りも多いですが(笑)、打率は1割で十分と思って奔走しています」
取材・文/百瀬康司
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2024年6月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。
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