メリットが多いシリコーン製の氷のう
「アイスパック」が発売された直後、同社は「ミニアイスパック」を企画し、2022年4月に発売する。企画の経緯を木村さんはこのように明かす。
「日頃の熱中症対策であれば通勤通学時に持ち歩きやすいコンパクトなものの方が好まれることから発案しました。『アイスパック』が売れるかどうかはわかりませんでしたが、マネをしようと思えばすぐマネできてしまうので、市場をつくる意味から先手を打つことにしました。社長からは『熱中症対策として意義がある』と評価してもらいました」
「ミニアイスパック」はカバンのちょっとしたすき間に収まってしまうほどスリムでコンパクト。氷のうも布製ではなくシリコーンでつくることにした。普通の氷のうのように水と氷を入れて使うこともできるが、水を150ml入れてフタをし、冷凍庫で凍らせてから使うこともできる。また、保冷効果を下げないために内ブタが設けられている。
「ミニアイスパック」の構成。左上から時計回りに保冷缶ホルダー、シリコーン製氷のう、内ブタ、キャップとなっている
シリコーン製の氷のうにはメリットがあった。そのメリットを、事業本部広報・マーケティング部 チーフの河村薫さんはこう明かす。
「中の水を凍らしてもシリコーンだと直接肌に当てることができます。保冷剤のように冷たすぎて直接当てられないことはありません。丸洗いもできるので衛生面でも安心です」