ADKマーケティング・ソリューションズ(以下「ADK MS」)は、界隈特有の“濃い想い”を起点に、ブランドの新たなファンの育成と新しい成長の柱をつくる新市場開拓メソッド「界隈マーケティング」を開発したと発表した。
本稿では同社リリースを元に、その概要をお伝えする。
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「界隈が主役、ブランドは界隈のサポート役」という独自視点
近年、人々の趣味や嗜好が多様化しており、万人受けするものよりも個別の「好き!」を見つけて深掘りする消費行動が増えているという。
そのため、マスマーケティングのニーズは一層減少していくことが予想される。
また、インフルエンサーマーケティングは、商業的な意図を敬遠されて一過性の効果にとどまる傾向が認められる。一方、ファンマーケティングはブランドを主役とするアプローチのため、個人の嗜好によって選ばれにくいもの、いわば「好き!」の対象になりづらいブランドでは機能していないケースも見受けられる。
これらのことから、現在は従来のマーケティング手法だけでは消費者に対する的確なアプローチが難しくなってきている状況にあると言えるだろう。
こうした中ADK MSは、新たなアプローチとして個人の「好き!」が深掘りの動機となっている「界隈」に着目。「ブランド=主役」という従来の広告の基本発想を転換して、「界隈が主役であり、ブランドはあくまで界隈のサポート役」という独自視点のもと、新市場開拓メソッド「界隈マーケティング」を開発した。
■すべての文脈に通底するのが「好き!」を深掘りする“濃い想い”
この「界隈」という概念は、地域・文化・人間関係といった様々な文脈で使われるが、すべての文脈に通底するのが「好き!」を深掘りする“濃い想い”だ。
一方「界隈」と同様に、ブランドにも「人や世の中の役に立ちたい!」という“濃い想い”があり、その結晶が製品やサービスとなる。
「界隈マーケティング」は、この“濃い想い”を中核に据えて、それぞれの“濃い想い”から、より良い社会の実現につながる共通理念を紡ぎ出していく。そして、その理念を達成するためのワクワクする体験を継続的に提供することで市場を拡大していく。
本メソッドにより、「優位性や差別性があるのに、売れない」、「競合と同質化していてこれまでのやり方を続けていても、売れない」、「市場が成熟していて、成長が頭打ちになっている」といった悩みを持つ企業に対し、新たな利用シーンの創出と販売チャネルの開拓を通じて中長期的な成長を支援していくという。
同社は今回の発表に際して、「顧客を資本と考える 顧客体験創造会社」として、さまざまな独自の体験メソッドによるフルファネルでの課題解決を提供し、クライアント企業の継続的な事業成長に貢献してまいります」とコメントしている。
構成/清水眞希