月間アクティブユーザーが1億9000万以上のビジュアルコミュニケーションツールを提供しているCanva(キャンバ:オーストラリア・シドニー本社)社の調査によると、ビジュアルコミュニケーションツールを使えば、72%(調査対象国平均: 77%)の企業でパフォーマンスが向上するというデータが明らかになった。
企業効率の向上だけではない。音楽を学んだことが無い人でもテクノロジーツールを使えばメジャーデビューができるように、ビジュアルコミュニケーションツールを使えばだれでも簡単にデザインができ、未経験者でもデザイナーレベルのアウトプットが可能な時代が来ているようだ。
今回はビジュアルコミュニケーションツールの未来について、Canva Japanカントリーマネージャー、カーン・シェンさんに聞いてみた。
ビジュアルコミュニケーショツールでスマートなコンテンツ共有が可能に
――今、ビジュアルコミュニケーションツールが注目を集めています。その主な理由を、1)企業活動の面から、2)その他の面から、の2つの側面から教えてください。
カーンさん このデジタル時代、コンテンツで目立つことはますます難しくなっています。多くのチャンネルで多くのコンテンツを消費するため、人々の注意力はますます短くなっていると言えます。それは仕事中の人々にも当てはまり、日常的にビジュアルコミュニケーションを使いこなすことで、ブランドや組織はノイズを切り抜け、よりスマートなコンテンツ共有や効率的なコラボレーションを可能にし、人々を重要なことに集中させることができます。
実際、当社のビジュアルエコノミーレポート2024によると、日本のビジネスリーダーの72%以上が、ビジュアルコミュニケーションツールによって業績が向上したと回答しています。
ビジュアルコミュニケーションツールは、チームによるコンテンツの作成を容易にします。そして、従業員の時間とコストを削減します。また、職場においても、デザイン以外の職務に就く社員が、より効果的なコミュニケーターとなるために、デザインの基本的な理解を持つことが期待される傾向が見られます。ビジュアルコミュニケーションは、労働者にとって重要なスキルとなっています。
プレゼンにも使いやすい素材が追加に
カーンさん 日本では、最も広く使われているドキュメンテーションフォーマットとして、プレゼンテーションがあり、コンテンツにチャートやデータビジュアルを埋め込む日本のユーザーは増えています。そのため、Canvaのような使いやすく直感的なビジュアルコミュニケーションプラットフォームの重要性がさらに高まっています。
ビジュアルコミュニケーションとは、単に視覚的に魅力的なコンテンツを作成するだけではありません。そのため、Canvaは最近、フリー素材サイト「いらすとや」とパートナーシップを結び、20,000点以上のイラストをCanvaのプラットフォームに取り込み、日本のフォントブランドの「モリサワ」のフォントを追加し、Mockupsアプリで日本語のモックアップコレクションを利用できるようにしました。
これにより、より多くの日本のユーザーが、より多くのオーダーメイドのローカルコンテンツを利用できるようになったため、当社の製品を利用するようになりました。