求人情報記載の身だしなみに関する内容、応募意欲には影響なしが多数
求人に応募した人に、求人情報に記載されている身だしなみに関する内容が、応募意欲にかかわるかどうかをきいたところ、全体では「応募意欲に影響はない」が多数を占めた。
求人情報に記載されていると「応募意欲は上がる」身だしなみの表記で最も多かったのは「服装自由」で26.2%、次いで「髪型自由」の20.1%。
服装に関しては全体の四分の一の意欲が向上することから、職場で厳しい条件がなければ、求人に記載することで新たな縁につながるかもしれない。
「応募意欲は下がる」身だしなみの表記として最も多かったのは「ひげOK」で18.0%、次いで「ネイルOK」の13.7%となった。
ひげは、例えば食べ物を作る・運ぶといった業務では衛生上の懸念があり、ネイルは飲食業のほか医療・福祉職など、身体的な接触を伴う業務にも支障が出る場合が考えられる。
身だしなみについては、近年、多様性や個性を尊重する風潮もあり寛容になってきているが、寛容な身だしなみが適さない職場や許容できない人も一定数いるため、一概に応募意欲の向上につながるわけではないようだ。
求人に応募した人に、求人に応募する前に求人企業または求人情報に関する情報収集をするかどうかきいた(複数回答)。
全体では「企業のホームページを探す」が45.4%で最多、次いで「複数の求人サイトで同じ企業の求人を探す」が28.4%、「企業の口コミを探す」が28.0%となった。
「特に調べず、いいなと思ったらすぐ応募する」人は23.5%で、8割弱の人は事前に何らかの情報収集をするようだ。
希望の雇用形態別にみると、「正社員」を希望する人では「企業のホームページを探す」が61.4%と半数以上となっている。その一方で「普段使うSNSや動画サイトで企業を探す」ことはあまりしないようだ(8.8%)。
一方「パートまたはアルバイト」を希望する人では、「特に調べず、いいなと思ったらすぐ応募する」が27.8%で、約3割は情報収集する前に応募にうつっている。
年代別にみると、「30代以下」では「知人・友人・家族に評判を聞く」が20.8%で、周りの誰かの意見も参考にしておきたい様子がうかがえる。「60代以上」では「特に調べず、いいなと思ったらすぐ応募する」が31.5%で、応募まで早い人が多かった。
求人に応募した人に、今回の求職活動期間の中で、求人に応募する件数の目安があるかどうか質問。
全体では、「件数に目安はなく、良い条件があれはすべて応募したい」が最も多く37.5%、次いで「 2~5件」が34.5% 、「1件だけ」が22.0%、「6~10件」が4.6%、「11件以上」が1.5%となった。「1件だけ」以外を選んだ割合は8割程度となった。
希望雇用形態別にみると、「正社員」では、「件数に目安はなく、良い条件の求人があればすべて応募したい」の割合は49.1%で最も多く、約半数は目安を設けていないことが判明。
「パートまたはアルバイト」では「2~5件」応募するとした割合が36.1%、「1件だけ」が30.0%で、応募件数に目安を設けて活動している人が多いようだ。
■調査・分析担当者のコメント
5月のアンケートでは、身だしなみに関して聞いています。勤務時に適切ではないと思う身だしなみについては、2021年6月調査と比較して、全体的に寛容になっており、気にしない人が増えていることが明らかになりました。
一方、そういった身だしなみに関する表記が求人情報にあっても積極的な意欲に関与するとはいえず、企業選びの基準とまではいかないようです。
調査概要
調査対象:総合求人サイト『イーアイデム』の会員で、2024年5月1日~5月31日の期間に『イーアイデム』から求人に応募した人
調査方法:インターネット調査
調査主体:株式会社アイデム
調査期間:2024年5月2日~6月5日
有効回答:328名
※調査結果は四捨五入のために合計が100%にならない場合がある
構成/Ara