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「方法」は普段何気なく使っている言葉ですが、その意味をよく知らない方もいるのではないでしょうか。
「方法」と似た言葉に「仕方」「手段」などがありますが、それぞれ使う場面や細かい意味が異なります。本記事では「方法」の意味と言い換え表現、そして英語表現など、知っておきたい意味をご紹介します。
「方法」の正しい意味とは?
「方法」とは特定の目的を達成するための行動を、具体的に示したものを意味します。
たとえば、英語の勉強方法は、英語が理解できるようになるまでの手順や参考書の紹介など、方法の通りに実践すると一定の成果が期待できる説明を表しています。
方法は目標達成の行動だけでなく、行動を起こすために必要なものも含まれています。たとえば、床を掃除するためのやり方だけでなく、ホウキやちりとりなどの道具も一緒に説明するのです。
「方法」の言い換え表現
「方法」の言い換え表現は、さらに具体的なものに変えられます。いつも「方法」ばかりだと、どうしても言葉がマンネリになりがちです。だからこそ、状況によって言い換え表現を組み合わせることが大切です。似たような言い方になることを防ぎつつ、細かいニュアンスを伝えられるため「方法」以外の表現も覚えておきましょう。
■「やり方」
「方法」は目標達成までの手順を示すイメージですが、「やり方」はさらに具体的な説明をするイメージで使います。また、頭で考えるだけでなく実際に体を動かすような行動を起こす必要がある物事には「やり方」を使うイメージです。
例文
- 「初心者でも学べるように、ここでは料理のやり方を基礎から教えます」
- 「昔から続いているやり方にこだわりすぎて、良い成果が出ていない」
■「致し方」
「致し方」は目標達成に至るまでの方法を意味する言葉です。「やり方」をかしこまった言い方にした表現であり、単独での使用は現代ではあまり一般的ではありません。しかし、「どんな方法も無理」「仕方がない」という意味で、「致し方ない」というフレーズは今もよく使われています。
例文
- 「事前説明が不十分で致し方ないため、今回は特例として認めることにします」
- 「緊急事態では従来の方法では致し方ないため、別の方法を探す必要があります」
■ビジネスにおける「方法」の言い換え表現
「方法」のビジネスでの言い換え表現は「スキーム」と呼ばれます。スキームは、本来「計画」「構想」などの意味を持ちます。ビジネスにおいてのスキームは、事業計画や構想などを意味しており、事業全体の枠組みを表します。
たとえば、特定の事業を展開するうえでの計画、生産、営業から商品管理など、具体的な計画を練っていく必要があります。これを「事業スキーム」と呼び、ビジネスでは「スキーム図」として図式で計画説明のための資料が作られることが多いです。
「仕方」「方法」「手段」の使い分け方
仕方: 目標達成の行動全体
手段: 目標達成のために具体的に必要なもの
方法: 上記の両方の意味を持つ
「方法」と似た言葉に「仕方」と「手段」がありますが、どれも目的を達成するための行動を示します。「仕方」は目的達成のための内容を意味し、「手段」はその行動を起こすために必要なものを表します。
たとえば、撮影の仕方はカメラの選び方から具体的な撮影方法までのすべての行動です。一方、撮影の手段はカメラの選び方や使い方など、行動のために覚える必要がある具体性が高い事柄を意味します。
つまり、「方法」は仕方と手段のどちらの要素も含んだ、目的を達成するまでの道筋全体を捉えた表現です。