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「できる」という言葉は普段からよく使いますが、ビジネスにおいてそのまま使うとカジュアルな印象を与えてしまいます。この「できる」というニュアンスを伝えたい時には、どのような言い回しをすれば目上の人にも使えるのでしょうか?
本記事では「できる」の本来の意味と、言い換え表現をご紹介します。また敬語にした時の表現もご説明するため、参考にしてください。
「できる」の意味とは?
「できる」の意味は、特定の物事が目標に到達する様子を表す言葉です。
たとえば「料理ができる」や「勉強ができる」など、何かを一定のレベル以上でこなせる様子のときに「できる」と使います。また、何かを作り上げる時の完成した状態を意味する言葉として「明日にはできる」といった言い回しをすることもあります。
ビジネスシーンでもよく出てくる言葉なのでしっかりと覚えておきましょう。
「できる」の言い換え表現
「できる」をそのままビジネスで「できます」と表現すると、カジュアルな印象を与えてしまいます。そのため、「できる」よりも丁寧で、意味がより詳細に伝わる言い換え表現を取り入れましょう。
ここでは、「できる」の言い換え表現の使い方と例文を解説していきます。
■「問題ない」
「問題ない」は、特定の物事を実行するにあたり、それが問題なくできることを意味する表現です。
「明日出かけることは問題ありません」などと使いますが、使う相手によっては偉そうな印象を与えることもあります。あくまでも同僚や友人など身近な相手に使う表現としておすすめの言い換え表現となります。
例文
- 「そのスケジュールなら空いていますので問題ありません」
- 「ご希望の内容で問題ないので引き続きよろしくお願いいたします」
■「得意」
特定の物事を一定以上のレベルでできることは「得意」と言い換え表現できます。
「私はそれが得意です」と言えば、ただ「できる」というよりも能力をはっきりとアピールできるのです。しかし先輩や上司など目上の人に使うと、ハードルがかなり高くなってしまう可能性もあるので、過剰な自己アピールになりすぎないよう注意しましょう。
例文
- 「◯◯は得意ですのでお任せください」
- 「3年勤めていましたので◯◯は得意です」
■「大丈夫」
「大丈夫です」は、相手からできるかどうか聞かれた時に、「できる」という表現を具体的にした言い換えです。「できる」だけでなく「OK」という、相手の要望を受け入れるニュアンスでも使用します。
「その仕事ならできます」とストレートに言うよりも「大丈夫」だと肯定することで、相手に安心してもらえるのです。
一方、 「大丈夫です」は「それは結構です」という拒否の意味も持っています。「できる」という肯定のために「大丈夫」と言いたい時には、相手に誤解されないよう言い方に気をつけましょう。
「スケジュールが空いているから大丈夫」など、具体的な理由を添えると、「できる」という意味が伝わりやすくなります。
例文
- 「その日は時間にゆとりがあるので大丈夫です」
- 「はい、そのスケジュールで大丈夫ですのでお待ちしております」
「できる」を敬語にした時の言い換え表現
「できる」を敬語にする時は、曖昧な表現をはっきりとわかりやすく言い換えることがポイントです。また、シーンや相手によって適切な表現方法が変わるため、その時のTPOに合わせて使い分けましょう。
■「可能です」
「可能です」は「できる」をビジネス向けにした表現です。
相手から提案されたことができると意思表明する時や、自分のスキルでこなせることをアピールする時に使用できます。「できる」と言うよりも、現実的に実行できるというニュアンスが強い表現です。
■「力を尽くします」
自分が成し遂げられる、責任を持って職務を全うできるという強い気持ちを表現する時に「力を尽くします」と言い換えられます。
「できます」「お任せください」と答えるよりも、やる気や相手を敬う気持ちを伝えられます。
■「~いただけます」
相手の要望に対して、それが可能であると返す時の表現として「~いただけます」があります。
「そのサービスはご利用いただけます」など、文頭に「ご」や「お」をつけて、より丁寧な言い回しに変えることもできます。
「できる」はやる気や肯定の気持ちを伝える表現
「できます」という表現は、相手の要望を受け入れる気持ちややる気をアピールできる言葉です。
ただし、目上の人やビジネスシーンでは「できます」とストレートに言うと、失礼な印象を与える可能性があります。そのため、使う場面や相手に合った敬語表現に変えましょう。また、「できる」は曖昧な表現でもあるため、できる理由といつ頃までそれが可能なのか期日を伝えるなど、安心させる表現を心がけてください。
文/shiro