新型コロナウイルス感染症の位置付けが「5類感染症」に移行して1年が経過した。出社頻度がコロナ禍以前の頻度に戻った企業がある一方、リモートワークが定着したという企業も多く、社内コミュニケーションにも変化を与えている。
特に20代の若手社員の中には、入社していきなりリモートワークだったなど、コロナ禍や新しい働き方の影響を強く受けている人も多いだろう。
そこでオトバンクは、20代の若手社員を対象に、社内コミュニケーションに関するアンケート調査を実施したので、結果をお伝えしよう。
8割以上が社内コミュニケーションの重要だと考えているが、若手社員の半数以上は「社内コミュニケーション不足」を実感
仕事をする上で、日頃から社内コミュニケーションは重要だと思うかについて聞いたところ、82.8%が重要だと思う(「重要」41%、「どちらかといえば重要」41.8%)と回答。
20代の若手社員の多くが、仕事上、社内コミュニケーションは大切だと捉えていることがわかった。
一方で、実際に社内コミュニケーションが十分に取れているかを問うと、半数を超える50.8%が不足している(「不足している」12.8%、「どちらかといえば不足している」38%)と回答。
仕事をする上で、社内コミュニケーションは重要であると認識していても、実際にはコミュニケーション不足を感じている若手社員が多いことが判明。
どういったことに社内コミュニケーション不足を感じるだろうか。社内コミュニケーションが不足していると回答した若手社員に聞くと、「気軽に相談できない」が最も多く46.5%、次いで「他の人の仕事が見えない」が32.3%、「社内に一体感がない」が27.2%であった。他の社員との間に隔たりや距離を感じている若手社員が多いようだ。
若手社員が今後重視したいのは「音声コミュニケーション」約6割
リモートワークの普及やビジネスチャットツールの拡大などで、コミュニケーションの方法も多様化している。
メールやチャットなど文字を介した「文字コミュニケーション」と、対面や電話、リモート会議など音声を介した「音声コミュニケーション」。
職場において、今後どちらのコミュニケーションをより重視していきたいか聞いたところ、文字が41.8%、音声が58.2%で、音声コミュニケーションを重視したいという若手社員がより多いことがわかった。
今後重視したいコミュニケーションとして、文字または音声を選んだ理由についても調査を実施。
文字の場合は、「記録に残る」「相手の時間を気にしなくていい」という理由が音声に比べ圧倒的に高かった一方、音声の場合は「お互いの感情が伝わりやすい」「お互いの意図が伝わりやすい」「相手の人となりがわかる」などが文字に大きく差をつけていた。
音声コミュニケーションを重視したい若手社員が多い背景には、音声を通じた情緒的なコミュニケーションを増やし、他の社員との隔たりや距離を解消したいという意識があるのかもしれない。