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「ご連絡させていただきました」が間違いといわれる理由は?覚えておきたい正しい言葉の使い方

2024.09.27

「ご連絡させていただきました」はビジネスシーンなどでもよく使われるものの、2つの理由から間違いだといわれる表現です。しかし、それならばどう伝えればよいのかなど、不安になるものでしょう。 この記事では、「ご連絡させていただきました」の意味や間違いだといわれる理由などを解説します。さらに、正しく言い換え可能な表現もあわせて確認しておきましょう。

「ご連絡させていただきます・ました」というフレーズを、普段から使っている方は多いでしょう。とくに意識することなく使っていると、「適切な表現なのか」と尋ねられたときに困ったり、失礼な表現になってしまったりするかもしれません。

今回はなぜ「適切かどうか」の議論がたびたび起こるのか、その理由を解説しながら正しい使い方を紹介していきます。

「ご連絡させていただきました」は間違い?簡単に基礎知識を解説

それでは、「ご連絡させていただきました」の意味や二重敬語にあたること、「~させていただきました」を用いる条件を確認していきましょう。

■「ご連絡させていただきました」の意味

「ご連絡させていただきました」は、相手に許可を得て遠慮しつつ連絡したことを伝える表現です。「ご連絡させていただきます・ました」のフレーズには、以下のとおり4つの要素が含まれています。

・ご
・連絡
・させて
・いただきます(した)

この場合の「ご」は、丁寧語または謙譲語を意味する接頭語です。「連絡」とは「知らせる」「通知する」「別々のものとの間でつながりがつくこと」を指します。「させて」は「使役の助動詞」、「いただきます」は「もらうの謙譲語」です。

■「ご連絡させていただきました」は二重敬語

この表現が間違いだといわれる理由のひとつが、二重敬語にあたるためです。

「ご連絡させていただきました」の「ご」が「丁寧語または謙譲語を意味する接頭語」、「いただきます」が「もらうの謙譲語」であり、ひとつの文章のなかに謙譲語が2回使われています。

二重敬語とは、1つの言葉のなかで同じ種類の敬語を二重に使用したものです。失礼な印象を与えてしまう恐れがあるため、二重敬語の使用は避けましょう。

■「~させていただきました」を用いる条件

間違いだといわれるもうひとつの理由が、適切なシーンで「~させていただきました」を使用できていないケースがあることです。

「~させていただきます」「~させていただきました」を使用する際は、適切に用いるための以下の条件を理解しておきましょう。

・基本的に他者の許可を得たうえでおこなうこと
・自分がなんらかの恩恵をうけることに対して敬意を払っていること

そのため、相手からの許可を得ていない場合や恩恵をうける事実がない場合には、「~させていただきました」の使用が適切ではないと考えられます。

「ご連絡させていただきました」と言い換え可能な表現

あわせて、言い換えて正しく連絡したことを伝えられる表現も確認していきましょう。

ここでは、「~させていただきました」を言い換えた表現と、「ご連絡」を言い換えた表現をそれぞれ解説します。

■「~させていただきました」と言い換えた表現2つ

「~させていただきました」の部分を言い換えた表現の例は、以下のとおりです。

1.ご連絡いたしました
2.ご連絡申し上げました

これらのほかに、「ご連絡しました」や「ご連絡差し上げました」も言い換えられる表現です。しかし、目上の方に用いる場合には、「ご連絡しました」や「ご連絡差し上げました」は避けたほうがよいでしょう。

それでは、目上の方にも使用可能な「ご連絡いたしました」と「ご連絡申し上げました」の表現を確認していきましょう。

1.ご連絡いたしました

「(ご)連絡いたしました」は、「ご連絡しました」に「いたす」をつけてさらに丁寧にした表現です。

「(ご)連絡いたしました」の「~いたしました」を要素ごとに分けると、以下のとおりです。

・いたす
……「する」の謙譲語

・ます(ました)
……丁寧語

つまり、「~いたしました」というフレーズは謙譲語と丁寧語を組み合わせています。

そのため、厳密にいえば「ご」という謙譲語の接頭語をつけた「ご連絡いたしました」は、二重敬語です。しかし、広く使われるようになったことから、使用しても問題ない表現だといわれています。

気になる方は、「連絡いたしました」と伝えるとよいでしょう。

2.ご連絡申し上げました

「ご連絡申し上げました」の「~申し上げました」を要素ごとに分けると、以下のとおりです。

・申し上げる
……「言う」の謙譲語

・ます(ました)
……丁寧語

「ご連絡いたしました」よりさらにかしこまった言い回しで、目上の方に使用できます。こちらも「ご」をつけると二重敬語だといわれていますが、「ご(お)~申し上げる」という謙譲語であるため、二重敬語にあたらないともいわれることがあるようです。

■「ご連絡」と言い換えた表現2つ

あわせて、「ご連絡」の部分を言い換えた以下の表現も解説します。

1.ご報告
2.お知らせ

これらのほかに、使用するシーンによっては「ご一報」「ご返信」「ご返答」なども「ご連絡」との言い換えが可能です。

1.ご報告

「報告」とは、「告げ知らせること」「任務や調査の状況や結果を相手に伝えること」を指す表現です。

たとえば、ビジネスシーンでは業務の状況や調査などに関する経過・結果を伝えたい場合などに用いられています。

ご報告は、ご連絡よりも使える状況が限られていること、また自分から目上の方に対して伝える際に用いることに注意しましょう。

2.お知らせ

「お知らせ」の意味は、「知らせること」や「通知」です。「ご連絡」と同じような意味で使えます。

「お知らせ」は、基本的には書き言葉として使われることが多いです。「ご連絡」は書き言葉としてだけではなく口語としても用いられているため、言い換える際は使用シーンが少し異なることに注意するとよいでしょう。

「連絡した」ことを敬語で正しく伝えよう

「連絡した」ことを敬語で伝える際に、「ご連絡させていただきました」はよく用いられているフレーズです。

しかし、二重敬語にあたること、また「~させていただく」を適切に使用する条件にあてはまらないシーンで使ってしまう場合などにより、間違いだといわれるケースがあります。

適切に言い換えられる表現などを理解して、「連絡した」ことを敬語で正しく伝えられるようになりましょう。

構成/chihaya

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