苦手を消すより長所を伸ばす
社員にも話すんですが、人間は好きなことをやっている瞬間が一番幸福で、他人から見ても魅力的なんです。不得意なことをやる暇があったら、絶対、得意なことを伸ばしたほうが人の役に立てます。きっと、すべての人がパズルのピースのような形をしていて、社会はそんな人間が組み合わさってできています。だから苦手なことは「埋めるよ!」という人に助けてもらえばいいんです。意外とたくさんいるものですよ。
──それ、習慣にしたら生きるのがラクになりそうですね。
日本の教育はいい面もあるけど、苦手を克服した先に幸せがある設計になっていると感じるんです。でもそれじゃ、自己肯定感が低くなってしまう。私はそんな「呪い」より「好きなことをやっていいんだよ」という「許し」のほうが大切だと思うんです。
そして、今後はその考え方が重要になるとも考えています。なぜなら日本経済がシュリンクしても、皆が好きなことをやれる世の中になれば、ひとりひとりの幸福度は上がるはずですから。
Rule.01|自分から心を開き、〝合意なき期待〟はしない
Rule.02|仕事ではなく価値観で人とつながる
Rule.03|「苦手」は人に埋めてもらう
ココナラ創業者
ココナラスキルパートナーズ代表取締役
南 章行(みなみ・あきゆき)
1975年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業語、三井住友銀行に入行。2004年、アドバンテッジパートナーズ入社。2009年、英国オックスフォード大学経営大学院(MBA)修了。2012年に現ココナラを設立した。
取材・文/夏目幸明 撮影/浦 将志