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パーソナルスペースという言葉が広がり、他人との距離をある程度取りたいと考えるようになった人も増えたのではないでしょうか。その中で最近注目されている言葉が「トナラー」です。
トナラーは空いている場所で隣の席に座ってくる人であり、その心理がわからないといった声もあります。本記事ではトナラーの心理や向き合い方をくわしく解説します。
「トナラー」とは?
「トナラー」とはお店や公共の乗り物などの席で、十分空席があるにも関わらず隣に座ってくる人を指します。
コロナ禍を機に、必要以上に他人と近づいて過ごすことに抵抗を持つようになった人も少なくありません。
そのような情勢で、あえて隣に座ってくる人に対して、なぜ隣に座るのか理由を知りたいと思う人もいるでしょう。
「トナラー」の心理とは
トナラーはさまざまな心理や事情が背景にあります。
必ずしも悪意があるわけではなく、自分の中の安心や主義を通すことによって、自然と誰かの隣に座ってしまうケースは多々あるでしょう。
■お気に入りの席に座りたい
トナラーと呼ばれる人は、実は隣に座りたいわけではなく自分のお気に入りの席に座ろうとしただけかもしれません。
たとえば喫茶店や映画館など、自分のお気に入りの席がある人は、隣に人がいようといまいと、そこに座るルーティンを大切にします。偶然隣に人がいたとしても、特に気にせずに自分が座りたいところに座る気持ちを優先しているだけで、座っている人に対して無関心なタイプといえるでしょう。
■人のそばにいる方が安心する
広い場所にいるほど、誰もいないところよりも人がいる近くにいた方が安心するタイプもいます。すると席が空いていてもできるだけ人のそばに寄りたい気持ちから、隣に座ってくる可能性もあるのです。
空席があれば離れて座りたい人にとって、わざわざ隣に座る人の心理は理解できないかもしれません。
■パーソナルスペースに無頓着
パーソナルスペースがほとんどない人もいます。つまり隣に人がいてもどちらでも良いという考えゆえに、結果的にトナラーとされているのです。
■同調性によって近くに行ってしまう
他者の行動に無意識的な影響を受けて、近い場所に集まってしまう心理を同調性と呼びます。
その中でも、群れ行動の習性が強い人は、隣に人がいる所をあえて選びたくなるようです。わざと困らせたいといった悪意はありません。
■ぼんやりしていて隣に座ってしまった
普段は席を離して座っていても周りをよく見ていなかった結果、席が隣になってしまうケースもあります。
たとえば考え事をしていたり、通話したままだったりと、周りが見えなくなっている状況では、あとから隣に人がいたことに気づく可能性もあるのです。トナラーというよりも、その時たまたま隣が見えていなかっただけで、一度座った以上移動できなくなったパターンです。
気になる人へ!隣に人が座らないような場所選びのコツ
パーソナルスペースを広く取りたい人にとって、トナラーは気になってしまう存在。
どうしても気がかりな場合は、隣に座られにくい場所選びが大切です。ぜひ参考にしてみてください。
■両隣が空いている席に座る
左右に席が空いている場所だと隣に移動することもできます。
移動がスムーズな席に座ると、いざという時の逃げ場があるという安心感を得られるかもしれません。
■ドアの方向に顔を向けて座る
人は心理的に目が合った他人のそばに近寄ることを気まずいと思うもの。下心や悪意なく隣に座る人にとっては、なおさらです。
たとえばボックス席なら、入り口のドアの方向を向いて、背中や横向きにならないように座る場所をチェックしましょう。
気にしすぎないことも大切!
多くの人は、パーソナルスペースに他人が入ってくると不安を感じます。しかしわざわざ隣に座ってきたその人は、嫌がらせをしようとする気持ちではなく、ただそこに座りたかっただけかもしれません。
必要があれば自分で席を移動したり店を出たりする心の余裕を持ちましょう。
文/shiro