セカンドステージは「身体のケア」を足がかりに
──インストラクターの資格を得て、会社勤めをしながら教室を持ち始めたのですか?
吉田:それがそこまでの自信がなかったんですね。お金は要らないからインストラクションの練習をさせてと友達に頼み込んで、その友達が勤める会社で教え始めました。早帰りの隔週水曜日、友達が呼びかけて集まった人たちに、2~3年くらい。
そしてようやく自信がついて、地元の公民館で教室を持つようになりました。今度は自分で集客しなければならなくて、知り合いに声をかけたり、ヨガスクールのポータルサイトに登録したりして、ポツポツと人が集まって……以来、会社員の傍ら、地元やさまざまなコミュニティーで12年間教えていました。
──会社員時代にはリフレクソロジーの資格も取ったとか?
吉田:子どものころから足裏に興味がありました。小学生のころ、おそらくマッサージチェアのおまけでついてきた、足裏の反射区表が家にあって。ここは頭とか、ここは肝臓とか、足裏って身体に繋がっているんだって、毎日、反射区を見ていました。飽きなかったですね。
そして社会人になって、リフレクソロジーにハマりました。当時は会社の昼休みを返上して週3回通ったりしていましたね。いろいろなお店を巡って、この店いいなとか、この人は上手いなとか、たくさん体験しにいきました。ヨガ同様、好きが高じて、リフレクソロジストのスクールに通って資格を取りました。
身体をケアすることって、一人時間にひと休みすることとちょっと似ている気がするんです。身体の調子を整えるところと、心をほっとさせるところ……つまり自分をメンテナンスするところ、そういう場所を私も提供できたらと考えるようになりました。以前から飲食業にも興味があったので、サロン付きのカフェをやってみたい、と。
──サロン付きのカフェ、素敵ですね!
友達の店でアルバイトしながら飲食について勉強しようと計画もしていたのですが、退職に踏み切ったときはちょうどコロナ禍で、お店が休業したりしてできなかった。それで、まずは今までやってきた「身体のケア」を足がかりに今後を考えようと思いました。
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ヨガインストラクターを会社員生活と並行して続けること、実に12年。着々と準備を進め、やりたいことの可能性を探り、いよいよフリーランスに。後編では、「骨格ベクトレ」のサロンをオープンするに至った経緯などを詳しく紹介します。
吉田さん主宰のヨーガサークル HariOm(ハリオム)
東京都板橋区の志村坂上地域センターでの対面クラスとZoomオンラインクラスあり。
http://izu2011.blog.fc2.com/
取材・文/国松 薫