issin社が開発した『スマートバスマット』は、本体とアプリから、健康管理において重要な体重の計測とデータ管理ができる商品。クラウドファンディングで3000万円以上の支援を受け発売後、大ヒット商品となった。
今回は『スマートバスマット』を開発した同社代表 程 涛(ていとう)さんに、開発の経緯や想い、今後の展望などについてお話を聞いた。
*本稿はVoicyで配信中の音声コンテンツ「DIMEヒット商品総研」から一部の内容を要約、抜粋したものです。全内容はVoicyから聴くことができます。
「自身と家族の健康を守りたい」という想いから開発に着手
はじめに、程さんは『スマートバスマット』の特徴について次のように話す。
「『スマートバスマット』は、バスマットと体重計を一体化した商品です。多くの方が体重計を持っていると思いますが、毎日使用している方はそれほど多くないのではないでしょうか。計測やデータ管理が面倒、数字を見て一喜一憂するのが嫌だという声もあります。ただ、体重管理は健康管理の基本です。『スマートバスマット』を使えば、お風呂上がりに3秒、上に立つだけで体重が計測できます。見た目はバスマットそのもので、体重計ですが数字は表示されません。計測した体重データは、Wi-Fi接続で自動的にクラウド上に保存され、連携アプリから確認できます。アプリを測定時に開く必要もなく、自分の好きなタイミングでチェックすることが可能です」
さらに、『スマートバスマット』は、体重の測定データを分析することで未来の体重変化などを予測してくれる。
「体重管理において重要なのは、傾向を把握することです。『スマートバスマット』では、週末に体重の平均値と、先週との比較を通知する機能があります。毎日お風呂上がりに3秒乗って、週末に3秒チェックするだけで体重管理ができるんです。さらに、計測データをAIが分析し、3か月先の体重、ダイエット目標達成の見込み、ダイエット成功後のリバウンドアラートなどを表示します。それらの機能で、体重管理の測定、データ管理という二軸における従来の問題を解消し、購入者の9割以上が継続して使用できています」
程さんは、シーリングライト一体型プロジェクター「popIn Aladdin(ポップイン アラジン)」の生みの親でもある。なぜ、ヘルスケアの領域に挑戦しようと思ったのだろうか。
「自身の経験を踏まえ、『どうすれば自然に体重管理ができるか』を考えたことがきっかけです。popIn Aladdinの会社を経営していた頃、事業は順調でしたが、健康状態が右肩下がりの状態になっていました。健康診断で測定不能の一歩手前、F判定となったことをきっかけに、自身の健康を見直したんです。まずは体重を落とすことにして、減量に成功したものの、満足して体重計に乗らなくなりリバウンドしました。当時40歳になった節目のタイミングでもあり、今後は家族との楽しい時間を過ごすためのベースである健康寿命を伸ばすことをテーマに、ヘルスケア事業を展開しようと考えました。ヘルスケア事業の第一弾として開発したのが、『スマートバスマット』です」
大切な家族の健康管理もサポートできるよう、『スマートバスマット』にはダイエットモードはもちろん、妊娠中の体重管理、新生児や子どもの成長記録ができるモードなど6種類の豊富な管理メニューがある。さらに、離れた家族の健康管理ができるリモート機能やペットの体重を管理できるモードも搭載している。