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大人気で一時品薄に! DAISO初のトレーディングカードゲーム「蟲神器」を生んだ100円以上の価値とこだわり

2024.07.20

100円ショップDAISOで販売されている本格的なオリジナルトレーディングカードゲーム(以下、TCG)『蟲神器』。2022年11月の発売後に在庫が安定しないほどの人気を誇り、男女を問わず、子どもから大人まで楽しめるカードゲームとして話題を呼んでいる。

今回は『蟲神器』の開発を行った株式会社 大創出版 代表取締役 西田大さん、同社ゲームディレクター扇 優平さん、ゲームデザイナーNIZAさんの3名に、企画からヒットに至るまでの道のりや、今後の展望についてお話を聞いた。

*本稿はVoicyで配信中の音声コンテンツ「DIMEヒット商品総研」から一部の内容を要約、抜粋したものです。全内容はVoicyから聴くことができます。

遊びながら学べる、DAISO初の本格カードゲーム『蟲神器』とは?

『蟲神器』を手掛けたのは、DAISOの出版部門の商品開発を担う大創出版。同社では、懸賞付きのパズル雑誌、携帯電話の保護ガラス、カレンダーなどの企画、開発、編集、制作を行なっている。ゲームの特徴について、3名はそれぞれこう話す。

「『蟲神器』は、100円ショップ DAISOで初めてのTCGです。『遊んで学べるTCG』を目指して、ルールはできるだけシンプルにしました。奥が深いゲーム性と、モチーフを身近な虫にすることで、昆虫などの生物に触れて学べることを重視しています。開発の段階で、ゲームをおもしろくしていくことに加え、世界観を持たせることで、ゲームに学ぶ要素を取り入れたかったんです」(西田さん)

「赤(肉食)と青(蜜を吸う)と緑(草食)、三属性の3色の虫が戦い合うゲームです。その虫を『術カード』や『強化カード』といったカードでサポートします。この3つの属性は、赤は緑に強く、緑は青に強いという、じゃんけんの三すくみ構造のようになっていて、逆転要素も盛り込んでいます」(NIZAさん)

「各属性にキャラクターを設定しており、青を担当するのが篝 夏音(かがりかのん)、赤を担当するのが拝 蓮司(おがみれんじ)、緑を担当するのが蠱塚 天牛(こづかてんご)です。キャラクターごとに自分の得意な虫の種類を設定することで、プレイヤーから見て『僕もこのキャラクターみたいに戦いたい』と目指してもらえればと思っています」(扇さん)

「無理なんじゃないか」という声があった中から企画をスタート

開発を進める中で最初に苦労した点について、西田さんはこう話す。

「はじめから壁だらけでした。アナログカードゲームはどれも難しいところがあるんですが、その中でも特にTCGはそもそも開発が難しいよと、いろいろな方から言われました。『できないんじゃないか』というお声が多かったんです。そもそものシステム、イラスト、製造面、販売した後のフォロー、そういったところも含めて、総合的に難しいということだったんだと思います。当時は私もまだTCGについてわからないことがあったので、手当たり次第『トレーディングカードを作りたい』といろいろな人に声をかけました。難しいとは思いつつ『おもしろそうだ』と思っていたんです」(西田さん)

そこで、ゲームクリエイターのNIZAさんと出会い、虫をテーマにしたカードゲームの提案を受けた。

「DAISOの客層はファミリー層が多いことから、お子さまにウケるテーマはないかと考えていたんです。過去にも虫をテーマとしたヒットの事例があり、私も幼少期から虫が好きだったので、作りやすいテーマでもあったことから、一緒に活動しているクリエイターに世界観を作ってもらって、企画を提案した経緯があります。ゲームのシステムが決まった後は、カードリストを作成してテストプレイ用のカードを印刷。ひたすらテストプレイを繰り返しましたね。バランスを調整してある程度でき上がったら、イラストと組み合わせで入稿データを作っていきました」(NIZAさん)

実際に開発を進める中では、イラストを描いてくれるクリエイター探しと、製造面での課題に苦戦したという。

「『DAISOでこういう企画を考えているんだけど、おもしろそうだから一緒にやらない?』と、いちからイラストレーターの方もスカウトしました。『虫を描いてほしい』と言っても、イラストレーターの方もテイストがみなさん異なるのと、リアル過ぎると抵抗が出てしまうので『クリーチャーっぽく書いてほしい』と依頼をしました。製造面でも苦労があり、『蟲神器』は1つのスターターキットに2デッキ入っているため、コスト面の壁は正直乗り越えられていないかもしれません(笑)。それを度外視してでも、自信を持って『おもしろい』と思えるものを世に送り出しました」(西田さん)

『蟲神器』のスターターセットには、40枚分のカードと説明用のカード10枚が入っている。各カードにはレアリティも存在し、ブースターパックのレアカードはわかりやすくそれが伝わるような特別な加工を施しているという。

「スーパーレア、レジェンドレアという2種類があり、見た目でわかるようにカードがキラキラしています。これらのカードは、ブースターパックを購入すれば、必ず1枚出てくるように設定しているんです。また、スーパーレアとレジェンドレアにも差を設けています。レジェンドレアだけ、レリーフと呼ばれる加工を施しています。ざらざらとした質感にすることで高級感が増し、キラキラだけどレジェンドレアはさらに一味違うとわかるようにしています」(扇さん)

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