大人がリスキリングする時に気をつけなければいけないこと
【1】時間がないことを前提にしよう
ビジネスパーソンは会社からのバックアップなどがない限り、学ぶための時間を確保することは難しい。「スキマ時間に学習できるアプリや教育プログラムを活用することをおすすめします。こうしたものをうまく使い、できる時に学習を継続していけば、複業するために欲しいスキルが獲得できるでしょう。途中から続かなくなっても、できる時に再開すればOKです」(柳川さん)
【2】自分の知見やスキルを整理しよう
かつては、仕事の場所と必要な能力は会社が提示してくれた。しかし現在は、自律的にキャリアを選択する時代。複業するなら、自分の能力や適性の把握を自分でできるようにしたい。「自分の能力や適性を客観的に把握するためには、これらを言語化することです。自分を客観視し書き出したりするだけではなく、人に聞くなど誰かの協力を得たりしながら進めるのがいいでしょう」(柳川さん)
【3】もともとのやり方やクセにこだわらない(アンラーン)
身についているカルチャーややり方を押し通そうとすると、リスキリングは失敗する。つまり、これまでの成功体験に縛られているから失敗する。難しいことだが、成功させるには新しいカルチャーややり方を自分にフィットさせる努力が欠かせない。「古い知識、古いカルチャーに縛られていると、新しいことがインプットできません。古いカルチャーに執着しないためにもアンラーンは重要です」(柳川さん)
取材・文/大澤裕司 イラスト/kikiiクリモト