AGENDA【3】実践するうえで大切なことは?
B子 私が所属している会社では、1年に1度、直属の上司を介して人事に「複業する目的、内容、時間、収入」などをまとめた複業申請をあげることになっています。ただ、複業する人は少数派なのが現状。会社内でオープンにできる風土にまではなっていません。
A太郎 複業に柔軟な考え方を持っていない会社に所属しているなら、自由な働き方ができるところをまずは探して転職し、そこで複業をすればいいと思います。
C作 今まで所属していた会社を辞めて、働き方が自由な企業に転職するにしても、独立するにしても、特定の仕事だけは継続することにして、業務委託契約をしてから辞めるのが理想的です。私も独立してから数か月は、以前勤めていた会社と業務委託契約をして、仕事をもらっていましたから。
A太郎 そういう意味では、今所属している会社を辞めることになった時に「複業でもいいから仕事を続けて」と言われる人材になっておかなければいけませんね。
C作 それは、どんな複業の働き方でも同じことだと思います。
B子 掛け持っている仕事のバランスを取り、どちらにも迷惑がかからないようにするのは非常に大変ですし、責任が伴うと実感しています。だからこそ、自分自身が何を実現したくて複業するのか、まずはじっくりと考えるところから検討を始めてほしいですね。
複業コンサルに聞く! 複業に向いていないのはどんな人?
収入的にウエートの大きい仕事の繁忙期がくると、複業の仕事をおざなりにしてしまう人が散見されます。そのような事態に陥らないように自らのお尻をしっかりと叩ける人でないと、複業は成り立ちません。
複業を実践するには時間の厳密なコントロールが必要なので会社員1年目のような社会人経験の浅い人にはお勧めしません。
それと、仕事を掛け持つことによる失敗は、誰にでも起こり得るもの。たとえそうなっても、複業に挑戦した結果としてポジティブに捉えられないとダメです。
失敗も経験として捉えられないとダメです!
複業コンサルタント
中山ゆう子さん
社員として働きながら個人事業を始めたい女性を支援する「40代からの複業起業ステージシフトアカデミー」を主宰している。
取材・文/高橋まりな