AGENDA【2】複業でありがちな失敗は?
B子 コロナで体調を崩した時、正社員として所属する会社の仕事をこなすのが精いっぱいで、複業先の関係者から送られてきたメッセージの返信をため込んだことがあって。その際に「体調が悪くても返事は欲しかった」と指摘を受けたんです。「やってしまった……」と思いました。早めの報告・相談が、複業では特に重要だと思います。それと両立には限界があるから「やりたいこと」と「できること」の見極めも大事ですね。
A太郎 どちらかを優先して考えてしまうというのは共感できますね。私の場合、複業を始めたことで、もともと所属していた会社から心が離れてしまいました。社内研修を徐々に欠席しがちになっていて……。2つの会社に所属し、同じくらいの気持ちでコミットするのは難しいと感じます。
C作 私は仕事柄、客観的な視点が必要になるので、あえて「気持ちを入れ込まない」ようにしています。どの仕事も、いわば平等に「他人」と考えて、割り切る。それができるのかどうかわからないなら、いきなり個人事業主として開業するのではなく、まずはB子さんのように会社員をしながら複業を始めるほうがいいでしょう。
A太郎 「転職や開業をしてやりたいことに挑戦したけれど、失敗してしまった」という事態を防げるうえに、自分に合う働き方が見つかる可能性も広がりますしね。